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シーア派戦士がイラク政府に逮捕されている

2007-01-18 22:22:04 | 時事問題
「シーア派戦士がイラク政府に逮捕されている」という記事を見た。(Shiite Fighters Arrested in Crackdown, Iraq Says,
http://www.nytimes.com/2007/01/18/world/middleeast/18mahdi.html)
イラク高官によれば、過去数週間で400人程度の武装集団戦士さらに幾人かの指揮官が拘束されているという。この記事にはどういう意味があるのか?

1月10日、ブッシュ大統領は、イラクに対するアメリカ軍約2万の増派を含む一連の政策を発表した。この人気がない米軍増派は、バクダット周辺の治安を確保することを目的としている。このためにはアメリカ軍単独では無理であり、イラク軍の協力が不可欠である。シーア派が多数を占めるマリキ首相率いるイラク政府は、スンニ派の武装集団の鎮圧に努力するであろう。しかし懸念されていることは、イラク政府が、例えばサドル師が率いるマハディ軍のようなシーア派の武装集団を鎮圧できるかどうかということなのである。

したがってこの記事は、このような懸念に対して、イラク政府がそれなりの対応をしているということを報道しているのである。そしてこのようなイラク政府の行動に対して、シーア派武装集団は、それほど注目するべき対抗措置をとっていないことも報道されている。

これをいかに説明するか。この記事には、いろんな説が載っている。シーア派武装集団は、増派されるアメリカ軍を待ちかまえているに過ぎないという説明。また、武装集団は、イランやイラク政府の資金援助で小金を持ち、戦いが始まれば失うものができたので戦わないのであるという説。また今回の動きは、マハディ師が、マリキ首相を使って、自派の犯罪分子や不忠分子を粛正しているに過ぎないという説も掲げられている。

いずれが本当なのかは分からないが、しかし注目するべき動きではある。
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