どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

とまがしま

2024年03月16日 | 紙芝居

    とまがしま/脚本・桂文我 絵・田島征三/童心社/2004年

 

 殿様の帰りを土下座しているまっている人たちのなかに、鼻血をだしている たけやんがいました。鼻血をだしていると怒られると、鼻血をとめるおまじないをしたのは まっちゃん。首すじの毛を三本ぬくと、本当に 鼻血がピタッととまりました。

 さて、殿様は、とまがしまに怪物がいると聞いて、さっそく船で 退治にでかけました。空にはおおきなワシが ゆうゆうと とんでいて だれかを狙っているようでした。家来が鉄砲を撃ちますが、弾は届きません。家来たちが 悔しがっていると 突然じめんがゆれ、近くにあった木の切り株が パカッと二つに割れると、太くて長い おおきなヘビがあらわれました。おおワシが、おおヘビに むかって おりてきますが、おおワシは めまいをおこし、海の中へ 沈んでしまいました。それから おおヘビは 殿様めがけて ちかづいてきました。そのとき若い侍が、「おおヘビ、しょうぶだ!」と飛び出し、おおヘビの口に刀をはめこみました。口がふさがらなくなったヘビが、侍を グルグル巻きにして、絞め殺そうとすると、侍は右のヤリを ヘビの 鼻を グサッと 突き刺しました。そのとたん、おおヘビの鼻から、鼻血がブワーッと噴き出しました。

 侍は ちょっと用事を思いだ出したと、逃げようとするおおヘビの背中に とびのり、首すじのウロコを つかみました。「にがしてくださいな。」「にがさんぞ!」とやっていると、おおヘビの 首すじの ウロコが 三枚 ビュッと ぬけました。そのとたん おおヘビの 鼻血ガ、ピタッと とまりました。

 

 ”とまがしま”は無人島。田島さんがえがく おおヘビは迫力満点。ただワシは、出番も少ないうえに いまいちでしょうか。

 鼻血がとまるのは はじめとおわりでつながってはいますが やや強引です。