パソコンサポート Q & A

パソコン講習会で寄せられた質問を解説しております。

時間の計算が上手くいかない

2005年07月26日 | Excel
10時間+15時間=1時間・・・10時間と15時間を足したはずなのに、答えが1時間と出てしまう
こんな計算結果にならないためにはどうすればよいでしょうか?

これは、Excelの表示形式で設定されている「標準」が深く関係しています。
Excelでは、「標準」の表示形式の設定されているセルに日付や時刻を入力すると、入力した形式に一番近い「日付」や「時刻」の表示形式にしてしまいます。
つまり、「10:00+15:00」という数式が、10時の15時間後を意味することとなってしまい、その結果、「翌日の1時」と変換して表示される仕組みです。

入力したセルの書式設定から表示形式を選択してみてください。
「h:mm」となっていますね。
これは、時刻用の表示形式なのです。

そこで、時間の計算をするためには、時刻ではなく経過時間を表示する「[h]:mm」という形式に変更する必要があります。


Excelでは時間を計算する際は、計算で参照するセルの表示形式が「時刻」なのか「経過時刻」かによって表示される計算結果が異なります。

シリアル値とは何?

2005年07月26日 | Excel
Excelなどを勉強しているとよく「シリアル値」という言葉が出てきますね。

Excelで日付や時刻を入力すると自動的に「日付」「時刻」として扱われ、表示も日付なら「7月26日」のように表示されますが、Excel内部では「シリアル値」という連続した数値で格納されています。

既定では、1900 年 1 月 1 日はシリアル値 1 となり、2008 年 1 月 1 日はシリアル値 39448 となります。
これは、1900 年 1 月 1 日から 39,448 日が経過しているためです。
また、時刻は一日の一部として小数値で格納されます。
シリアル値39448.5は、2008年1月1日12:00:00を表しています。

日付と時刻は数値と見なされるため、加算や減算などの計算を行うことができます。
また、計算プログラムの日付の解釈方法を決定する規則は複雑であるため、日付を入力する場合はできるだけ明確に指定するようにします。
そうすることで、日付処理を常に正確に実行することができます。

◆1900 年日付システムと 1904 年日付システム

Excel では、1900 年日付システム と 1904 年日付システムの 2 つの日付システムに対応しています。
既定では、Windows 版 Excel では 1900 年日付システムを使用し、Macintosh 版 Excel では 1904 年日付システムを使用します。
日付システムを変更するには、[ツール] メニューの [オプション] をクリックし、[計算方法] タブをクリックして [1904 年から計算する] チェック ボックスをオンまたはオフにします。

ほかの OS で作成されたドキュメントを開くと、日付システムは自動的に変更されます。
たとえば、Macintosh 版 Excel で作成したドキュメントを Windows 版 Excel で開くと、[1904 年から計算する] チェック ボックスが自動的にオンになります。
以下は、それぞれの日付システムの最初の日付と最後の日付、および各日付に対応するシリアル値を示しています。

日付システム 最初の日付 最後の日付
・1900 1900 年 1 月 1 日 (シリアル値 1) 9999 年 12 月 31 日 (シリアル値 2958465)
・1904 1904 年 1 月 2 日 (シリアル値 1) 9999 年 12 月 31 日 (シリアル値 2957003)

◆Excelでの年号処理
年を表す値が正確に解釈されるようにするには、年を 4 桁 (01 ではなく 2001) で入力します。4 桁で入力すると、年として正しく処理されます。

・00 から 29 までの年
 00 から 29 までの範囲で 2 桁の年を入力した場合、2000 から 2029 年として解釈されます。
 たとえば、日付として「19/5/28」を入力すると、2019 年 5 月 28 日と解釈されます。
・30 から 99 までの年
 30 から 99 までの範囲で 2 桁の年を入力した場合、1930 から 1999 年として解釈されます。
 たとえば、日付として「98/5/28」を入力すると、1998 年 5 月 28 日と解釈されます。