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本と雑貨と手作りのブログ。

「紋切り型 月之巻」

2006-06-29 | 切り紙
「文様切り型」だけでは飽き足りず、また紋切り型を物色。興味を持ってくれた友達と一緒に、本屋さんで長い間、悩みました~。結局買ったのは、「紋切り型 月之巻」。前もってこれにしようと決めていたのですが、いろいろ見てるとあれもこれもと目移りして困りましたっ。

これは、秋に関する紋(月、菊、桔梗、楓、ススキなど)が24種作れます。「花之巻」と同様、100枚の和紙とカードブック(お月見、菊の節句など「秋の歳時」について書かれています)付きです。秋らしい15色の和紙がとても気に入ってます。

カラフルな和紙がたくさん付いてるのですが、またまた黒の和紙でも作ってみました(左の画像参照)。ちょっとノスタルジックな雰囲気?兎の紋が特に好きです。

  

最近、フェリシモのカタログに切り絵のコレクションが出ていて、こちらも惹かれました☆9月分から半年間(6回)、切り絵の本を1冊ずつ届けてくれるというものなのですが、和書・洋書を折りまぜてお届けするとのこと。カタログの写真には、「紋切り型」や「CUTOUT!切り絵の本」など知ってる本もあれば、見たことないものもあってとても気になりましたっ。

また、Amazonで見つけた洋書の切り絵本も面白そうで、これもやってみたい!雪の結晶が作れる本がいくつかあったのですが、その中でもちょっと変わっているのが「Snowflakes for All Seasons」という本。形は雪の結晶なのですが、ハロウィンやもみの木などいろんなモノがモチーフになっていて、とっても可愛いっ。いろんな季節に飾れそう。新装版?も出ていて、型紙の種類が追加されているようです。

「thank you」

2006-06-26 | 音楽
MONKEY MAJIKの3thアルバムを借りてきました~。月9ドラマ「西遊記」の主題歌だった「Around The World」などが収録されています☆

MONKEY MAJIK, Maynard, Blaise, tax / エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ(2006/05/24)
Amazonランキング:位Amazonおすすめ度:


1. turn
2. another day
3. thank you
4. on and on
5. 雪合戦
6. fly
7. between the lines
8. all by my self
9. delayed
10. Around The World
11. STAY
12. 種

カナダ人であるプラント兄弟が歌う歌詞は、英語が主軸で一部印象的に日本語が使われています。「Around The World」に突然出てくる日本語はとても前向きで、はっとさせられました。日本人よりも日本語の美しさを知っているのではないでしょうか。また、英語の歌詞中心なのに、曲は中国っぽい雰囲気で、何とも不思議な印象を受けました。まさに「西遊記」の主題歌にぴったり☆

「Around The World」も好きなのですが、私は「fly」(メジャー・デビューシングル)の方が目当てでした。「fly」は、全国FM局パワープレイを33局獲得し、1月度総合FMチャート4週連続1位だったそうで、ラジオでよく聴きました~。シングル以外では、2・3・4曲目がお気に入り。どの曲もアメリカン・ロックといった感じで、とてもカッコ良かったです!

ベストアルバム「BEST 2000-2005」もぜひ聴いてみたいです。

「文様切り型」

2006-06-24 | 切り紙
ガジェットブックスの紋切り型シリーズ。最近、また紋切り型がやりたくなって買いました!これは他のシリーズと違い、紙を蛇腹に折って切り抜きます。すると、1つの紋ではなく、連続模様が出来上がります☆

文様は全部で20種類。小さい切り抜き部分が多いので、紋切り型より難しかったです。ほとんどがハサミだけではできないし。でも、完成すると、一枚の絵のようで美しいです。

前に買った「紋切り型 花之巻」には色とりどりの和紙100枚が付いていましたが、「文様切り型」には黒の和紙が28枚付いています(「紋切り型 い・ろ・は・に・ほ・へ之巻」と同様)。カラフルな和紙も良いけれど、黒のシンプルさもなかなか格好いいですっ。ブックレットも付いていて、紋と文様の歴史の話などが読めます。

     

最近、もう一冊「紋切り型」の本を買ったのですが、その話はまた後日~。まだ「文様紋切り」を作り終えてないのですが、もっと紋切り型がしたくなったのです。なんだか全部集めてしまいそうな勢いだな~。

「やまんば山のモッコたち」

2006-06-21 | 児童書
この間の講演会で買った本。富安さんのデビュー作です☆

富安 陽子, 降矢 奈々 / 福音館書店(2000/11)
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 <目次>
冬語り/柏林/山からの贈り物/やまんば山の春/ガタロ沼の水曜日/やまんば山の夏/やまんば餅/星の夜祭り

8編からなる連作短編集。背高のっぽの山姥とその娘・まゆを中心に、河童や天狗、雪女など、モッコと呼ばれる不思議な生き物がたくさん登場します。

このモッコたちが暮らしているのは、人間が立ち入れない山姥山というところ。しかし、ときどき山姥山の入り口がぽっかり開くときがあります。「冬語り」では、啓太という男の子がやまかがちに案内され、山姥山へやってきます。そこで、山姥の娘・まゆと出会い、二人は友達に。啓太はまゆを呼べる竹笛をもらい、その後も山姥山に訪れます。山姥の方が啓太のもとへやってくることもあり、人間と山姥が身近な場所に住んでいることがわかります。

この物語には、山姥の暮らしがとても丁寧に描かれて、面白いです!例えば、「柏林」では冬の間、柏林の木の洞を冷蔵庫として使う様子が描かれています。そこには、山姥が作ったお酒やジャム、干した魚や木の実などがいっぱいつまっていて、それを味見するまゆがとても幸せそうですっ。「やまんば山の春」では、春を迎えたまゆたちが逢魔ヶ辻の何でも屋へ買い出しに行く様子、「やまんば山の夏」ではお洗濯をする様子など、人間の暮らしとちょっと違う生活が楽しく描かれています~。

また、お話に出てくる食べ物も細かく描かれて、すごく美味しそう☆山姥が人間のおばあさんに教わったという、おなかが極楽になる揚げコロ餅や、冬眠から目覚める山の仲間たちに作った大きなおなべいっぱいの山姥汁、まゆの誕生日に焼いた世界一大きなケーキなどなど。「やまんば餅」では、ヨモギやカヤの実、あんこが入ったふかふかのお餅を、とても楽しそうに作っていますよっ。

山姥というと昔話の怖いイメージがあるのですが、富安さんは人間と同じように無邪気でたわいもない妖怪だと言います。ここに出てくるまゆは、無邪気で元気いっぱいの山姥。降矢奈々さんがとても素敵な絵をつけていて、本当に可愛らしいです。関西弁を話すところも、温かさが感じられて好きです。「まゆとおに」という絵本も出ていて、カラーで迫力のあるイラストを見ることができます。


富安さんは最近、注目されている作家なのですが、デビューは1986年とかなり前(このお話は大学生の頃に書かれたものだそうで、その才能にびっくりさせられます)。子どもの頃に出会えたはずなのにと思うと、ちょっと残念だな。でも、今でも十分楽しんでます。他にもオススメの作品がいっぱいあるので、また是非紹介したいと思います~。

「おとうさんのえほん」

2006-06-17 | 絵本
明日は父の日ですね☆というわけで、お父さんが出てくる絵本を紹介。高畠純さんの「おとうさんのえほん」です。

この絵本は、いろんな動物のおとうさんと子どもが出てきます。4コママンガのように1つの家族が4枚の絵で描かれていて、最後の絵はクスッと笑えるオチがついています☆4枚目の絵はページをめくると現れるようになっていて、次の展開が気になりますよっ。

どのお父さんたちもすごくお茶目で、ユニークな大人!例えば、ラッコの親子を見て、自分もおなかの上に子どもを乗せてみるシロクマのおとうさんや、子どもよりもどろんこ遊びに夢中になっているブタのおとうさん、などなど。こういう子どもの心を持った大人っていいなと、ほのぼのします。この絵本はぜひ、お父さんが子どもに読んでほしいと思います~。

「おとうさんのえほん その2」という続編も出ています!

  

もう1つ、太田大八さんの「かさ」もお父さんが出てくる絵本。以前、<雨の絵本>でも紹介しました。こちらは女の子が主人公で、お父さんをお迎えに行く話。文字がなく、色も白・黒・赤の3色というシンプルな作品。梅雨の時期にもぴったりです。

寺村輝夫さんの本。

2006-06-13 | 児童書
先月の21日にお亡くなりになられた寺村輝夫さん。寺村さんと言えば、「王さまシリーズ」が有名ですね。面白いお話がたくさんあり、絵本や文庫などにもなっています。このシリーズも好きでしたが、私が特に好きだったのは「わかったさんシリーズ」です☆

寺村 輝夫, 永井 郁子 / あかね書房(1987/12)
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クリーニング屋さんのわかったさんは、「わかったわかった」が口ぐせ。そんなわかったさんは、いつも配達の途中で不思議な世界へまきこまれ、お菓子を作ることになります。わかったさんと一緒に冒険を楽しみながら、お菓子作りのかぎもわかる、一石二鳥の作品!巻末には詳しい作り方が載っていて、実際に作って楽しむこともできます。

他に、料理が得意なこまったさんのシリーズもありますが、私はわかったさんのイラストとお菓子の方に惹かれました~。わかったさんのお話は全10巻で、クッキーやドーナツなど、子どもが好きなお菓子ばかり。図書館に行っては、いつもわかったさんの棚をチェックしていた記憶があります。

 <わかったさんのおかしシリーズ>(全10巻)
・「わかったさんのクッキー」
・「わかったさんのシュークリーム」
・「わかったさんのドーナツ」
・「わかったさんのアップルパイ」
・「わかったさんのホットケーキ」
・「わかったさんのプリン」
・「わかったさんのアイスクリーム」
・「わかったさんのショートケーキ」
・「わかったさんのクレープ」
・「わかったさんのマドレーヌ」


あかね書房【わかったさんのおかしシリーズ】

ブログ開設1周年!

2006-06-09 | 児童書
今日でこのブログも1周年を迎えました☆記念すべき今日は、ブログで名乗っている<ユーリ>という名前について、ちょっと話したいと思います。この名前はふと思い浮かんで、音の響きや中性的な印象が気に入って付けたもの。どこで見た名前だったかしばらく思い出せなかったのですが、多分、↓の本から影響を受けたのだと思います。

寮 美千子 / パロル舎(1999/06)
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 (裏表紙の帯より)
「ぼくたちは、みんな『うさぎ』なのかもしれない。」
――「ぼくだけじゃないよ。どこから来たのか、何処へいくのか、だれだって知らないんだ。いつ、この地上から去ることになるのか……も。」――

少年・ユーリと不思議な「うさぎ」の物語。ストーリーは、現在のユーリが初めてうさぎと出会ったときのことを回想しながら進んでいきます。このうさぎは直立した等身大のうさぎ。ぬいぐるみなんかではなく、鼻や目などがちゃんと生きていると書かれています。うさぎは記憶をなくしていて、名前も家もないのですが、持たなくてもすむものはいらないと言います。ぼくはぼくだけのものだといううさぎの言葉によって、いい子を演じていたユーリは「本物の自分」というものに気づきはじめます。

ユーリがよく行くお店にドーナツ屋があるのですが、このお店のシーンがとても好きです。ここのドーナツとコーヒーのことを考えるだけで幸せだとユーリがいう通り、本当に美味しそうな香りが伝わってきます。うさぎがシナモン・シュガーをたっぷりかけて食べるシーンなども、すごくうらやましくなります!!普通の街にありそうなんだけど、ドーナツとコーヒーしか置いていないなどちょっと特別な雰囲気があって、幻想的に感じます。

他にも、ショッピング・モールの近くに、チャイナ・タウンや海岸通りの埠頭、倉庫街、夜店と回転木馬とで賑わうお祭り広場といった非日常を感じる場所があります。特に、お祭りの場面は、淡く光る綿菓子など不思議な夜店がたくさん出ていて、まるで夢のような世界。宮沢賢治や長野まゆみの作品を思わせるような、美しい風景を味わえます。

表紙と挿絵は鴨沢祐仁さんという方が描いておられます。鴨沢さんは以前から好きなイラストレーター。でも、この絵を鴨沢さんが描いていたというのを後で知って、びっくりしました。イラストは、表紙も挿絵も<モノ>の絵のみ。ストーリーとは直接関係のない絵もありますが、とても洒落た雰囲気。鉱石や地球儀など科学的なモノが多く、鴨沢さんらしいイラストになっています。

寮美千子 HARMONIA

「月の砂漠をさばさばと」

2006-06-06 | 小説
「スキップ」を読んで、久しぶりに読みたくなった本。北村薫さんの「月の砂漠をさばさばと」です。

北村 薫, おーなり 由子 / 新潮社(2002/06)
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 <目次>
くまの名前/聞きまちがい/ダオベロマン/こわい話/さそりの井戸/ヘビノボラズのおばあさん/さばのみそ煮/川の蛇口/ふわふわの綿菓子/連絡帳/猫が飼いたい/善行賞のリボン


9歳のさきちゃんと作家のお母さんのお話12編。「ダオベロマン」や「ヘビノボラズのおばあさん」など、題名だけでもなかなかユニーク☆面白い話もあれば、考えさせられるような話・切ない話など、いろんなお話がつまっています。全体的に大人向けですが、面白さは子どもにも伝わると思います~。

さきちゃんのお母さんは作家ということで、いつもさきちゃんにお話を語ってくれます。例えば、「ダオベロマン」の話では、ベランダに干していた書道の筆がなくなったことから、書道教室までの道にいるドーベルマンが筆を持っていったお話が始まります。それはちょうど富安さんのホラ話のように、愉快な不思議を感じさせてくれます。このお母さんはさきちゃんの難しい質問にも丁寧に答えていて、子どもと真剣に向き合っている大人だなと思いました。

また、お母さんだけでなく、さきちゃんのお話も楽しい!突拍子もない「聞きまちがい」の話など、お母さんとのちょっとした会話が面白くて笑えます。「こわい話」や「川の蛇口」などは子どもの感じ方や発想などが描かれていて、大人は学ぶことがいろいろあります。

二人暮しのさきちゃんとお母さんの関係は親子というより、姉妹に近いような印象。べたべたしすぎず、離れすぎていない関係でいいな~と思ったり。子ども心を持ったおちゃめなお母さんに対し、さきちゃんはしっかり者という感じで、ホントにいいコンビです。

この作品の好きなところは、親子の日常が描かれているところ。布団を並べて寝ていたり、自転車に乗る練習をしていたり、台所で料理の仕度をしていたり。子どもがいる人には当たり前の光景かもしれませんが、思わず自分の子ども時代が懐かしくなってしまいます。他にも、台風が来た日のことなど、誰もが体験するような出来事からストーリーが生まれていて、とても興味深いです。

おーなりさんのイラストが物語の優しい雰囲気にも合っていて、すごく気にいっています☆可愛かったり、綺麗だったり、いろんなイラストが楽しめて、おーなりさんの作品の中でも、特に素晴らしいと思います!

「白鳥の湖」

2006-06-03 | 絵本
最近、買った絵本。ツヴェルガーの美しい絵と音楽・朗読のCD付きというところに惹かれました☆

ピョートル チャイコフスキー, Peter I. Tschaikowsky, Lisbeth Zwerger, 池田 香代子, リスベート ツヴェルガー / ノルドズッドジャパン(2003/10)
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バレエで人気のある「白鳥の湖」は悲しい恋の物語として有名ですが、もともとはハッピーエンドの物語だったそうです。チャイコフスキーはドイツのメルヒェンなどをモティーフにしてお話を書き、その後、同名のバレエを作曲。しかし、チャイコフスキーが亡くなった後、チャイコフスキーの弟、モデストがバレエの台本を書き直し、物語を悲劇に終らせたのです。

ツヴェルガーはこの物語に割り切れない思いを抱き、この作品をもとにハッピーエンドの絵本にしました。どんな風に書き換えられたのか少し不安でしたが、あとがきの「チャイコフスキーが悲劇に終わらせるつもりがなかったのなら、物語を書き換えても許していただけると思う」という言葉のとおり、ツヴェルガーの書いた結末に共感できました。

結末のページはその場面を描いた絵ではなく、紋章の絵のような白鳥が描かれています。余白も多く、シンプルな印象。でも、文章から鮮やかな光景が目に浮かびました!短い文章であっさりしていますが、ロマンチックな結末。絵がないことで、自由な想像ができると思います。

この絵本のもう一つ新しいところは、登場人物の名前が出てこないこと。それによって、昔話を聞いているような感覚になりました。王子や白鳥の女王という方が気品が感じらて、気に入りました。

CDは、朗読と音楽が交互に収録。1ページの語りが終わるたびに、音楽が流れます。朗読は馴染みがないのでどんなものかと思いましたが、とても綺麗な声だったので、聴いていてとても心地がよかったです。役の演じ分けもすごく良かったし。音楽はオーボエとハープの音色が美しく、この曲がとても好きになりました。この曲は悲しい印象だったのですが、この本を読んでから聴くとまた違った印象を受けました。朗読と音楽が別で聴けたら、もっとよかったなと思います。

ツヴェルガーの作品には「くるみ割り人形」の絵本もあるので、それも読んでみたいです♪