キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

今年の総括

2006年12月29日 | カミキリムシ科
早いもので、2006年もあと2日。
皆さんの今年の成果は如何だったでしょうか?


春先に設定した「今年の目標」。
まず、これを確認したいと思います。


1.オシマルリオサムシの生態写真を撮る。
  ・・・× ☆個体で、なんちゃって写真を撮ったのみ。

2.オサムシブリード挑戦。
  ・・・× オオルリも、Tさんから頂いたカブリモドキも繁殖に失敗。恐らく再挑戦しませんです。

3.キボシマダラカミキリを採る。
  ・・・× 材採で羽化待ちするも、出てきたのは不明スカシバとヒメバチだけ。

4.マグソクワガタの♂を採る。
  ・・・◎ これは予定通り結果を残せました。来年以降も新たな産地を探したいと思います。

5.エゾゲンゴロウモドキを採る。
  ・・・× 全く採集にいけなかった。代わりに近場でナミゲン採集。

6.オオアオカミキリを採る。
  ・・・× これも願い叶わず。代わりにアオを2箇所で採る。

7.ネキを採る。
  ・・・◎ 生態写真を撮れなかったのが残念ですが、オダイをGET!

8.生態写真を頑張る。
  ・・・◎ どちらかというと、採集よりも撮影の方に力を入れた年でした。 

9.標本作製をさぼらない。×
  ・・・× 今のところ手付かず・・・。これからです。

10.昆虫採集に出られるよう、家族の承諾を取る。
  ・・・◎ 今年については、許可が下りました。

こうして見ると、達成率は4割。野球の打率なら文句無しなのだが・・・。
目標であった半数クリアには至りませんでしたが、今年はそこそこ充実した1年であったように思います。

なぜなら・・・

① 初物にたくさん出会えたこと。
主なものをあげると、コルベキンオサムシ、ヒョウタンゴミムシ、エサキキンヘリタマムシ、カラフトトホシハナカミキリ、ハセガワトラカミキリ、ヒゲジロホソコバネカミキリ、アオカミキリ・・・
特に今年はカミキリ中心に活動したので、初めてのネキは嬉しかった


② 幻の虫探し。
エゾアオタマ(エオア)やキンイロネクイハムシ。
これらの虫は追いかけても、結果を残すのは困難です。でも、ロマンがあって楽しい。
常に新産地、未採集種を追いかけるのが採集の醍醐味だと思っているので、来年以降も続けます。
加えてルリクワ探しも再開したいと思っています。


③ 予期せぬ出会い。
オオクワは自分にとっては3年ぶり2度目。今年はクワガタ目的の街灯周りはしなかったけど、たまたま出張先がオオクワ産地であったため、「久しぶりに夜廻りしてみるか?」と出かけたのが良かった。
それから、えさる氏に同行して見つけた空知のヒメオオも良い思い出です。


さて、来年はどこに行こうか?何をしようか?
正月休みに、じっくり考えてみたいと思います。
でも、HPを作るのが先かな?ブログのスタイルでは色々伝えるのに限界があるし・・・。
北海道の昆虫をわかり易く紹介する。そんなHPを来シーズンまでに準備したいと思います。



それでは、今年最後の写真でも張りましょうか。
(といっても今年の写真じゃないんですが・・・。)



ハンノキカミキリ[Cagosima sanguinolenta]★★★
北海道、(利尻島)、本州、(大島、新島)、四国、九州。
国外では千島列島、サハリンに分布。
幼虫はハンノキ類の幹の細い部分を食害する。成虫は6~8月頃に発生。
成虫はカンバ類、ハンノキ類の木の皮や葉を後食する。写真の木はケヤマハンノキ。
産卵痕は樹皮に5cm程度の噛み傷をつけるというが、それはまだ見たことはないです。



こうやって見ると、覆面レスラーの様に見えます。


と、いう訳で年内の更新は今日で終了といたします。
皆さん、今年一年間お付き合い頂き、ありがとうございました。
また、来年もよろしくお願いいたします。


きれい?

2006年12月26日 | オサムシ科
オサムシ=「綺麗」

ハンミョウ=「格好イイ」

ゴミムシ=「地味・・・」
と思われがちですが、ゴミムシにも格好よくて綺麗な種類がいます。

過去の写真をチェックしていたら、綺麗なゴミムシ3種が出てきました。



ヤホシゴミムシ[Lebidia octoguttata]★
全国に分布。国外では東アジア、シベリア、台湾にも分布する。
樹上性のゴミムシで、河畔林や林縁のビーティングでよく落ちてくる。
透き通った飴色に八つの白斑。普通種だけど綺麗です。




ルリヒラタゴミムシ[Dicranoncus femoralis]★★
全国に分布。国外ではインド、ネパール、インドシナ半島まで分布。
頭と胸が真っ黒。触角と脚がオレンジ。そして翅が青緑色の美麗種。




モモグロダイミョウアトキリゴミムシ[Cymindis nigrifemoris]★★★
名の通りモモ(腿節)が黒く、背面の暗色部分も黒い。
以前は同種と言われていた(今も?)ダイミョウアトキリゴミムシは、
脚が全体赤く、背面の暗色部は青銅色。体も若干小さい気がする。
やや、湿った環境に生息。


ゴミムシって逃げ足早いので、いつもピンボケ連発です。
来年はもうちょっと頑張ってみます。




キキリノート Vol.7(ジャコウカミキリ)

2006年12月24日 | カミキリムシ科

ジャコウカミキリ[Aromia moschata ambrosiaca]★★★(特)
北海道特産種。国外では東アジア、シベリア、中央アジア、ヨーロッパと分布域は広い。
道内における分布は、ほぼ全域わたるが、石狩川水系流域以外では個体数は少ない。
河畔、湖畔のヤナギ林が主な発生地。
昔、湿原だった場所では、耕作地や市街地のチョッとしたヤナギ林でも生き残っている。
ホストはカワヤナギ類、バッコヤナギ、ドロノキ類など。
7月中旬~8月上旬に発生する。


綺麗で、芳しくて、そこそこ大きい、北海道を代表するカミキリ。
前胸の赤で、体の緑。真夏に現われるクリスマスっぽい奴。
気温が上がる午後の方が良く見られる。





気温が上がらないうちは、根元や倒木の裏など、日陰で休んでいます。





結構、ケンカ好きで負けた者が下草に付いていたり、地面を歩いて居たりします。
触ると、強烈な芳香剤の香りが・・・。私は苦手です。





本亜種は東アジア~中央アジア~南ヨーロッパに分布。
トルコのジャコウ

基亜種[A.m.moschata]は中央ヨーロッパ分布。全身、メタリックで綺麗です。
チェコのジャコウ


他に東アジアには同属の別種の[Aromia bungii]が分布します。
北海道のジャコウと比べてみると、幅が全然違います。




ちなみに右は朝鮮半島産。こいつも匂いが凄そう・・・。

冬の風物詩

2006年12月22日 | その他
街を彩るイルミネーション。

日本一綺麗なイルミネーションは何処なのでしょうか?

札幌の売りは、雪の中で見られるところかな。

光と雪の競演は幻想的です。


















この一週間

2006年12月21日 | ハチ目
先週末、ドカっと15㎝くらい積もって、クリスマスっぽくなって来ました。



と思ったら、今日は雨なんです

雨の後、寒くなると、外は大変です。
車道も歩道もスケートリンク状態で、人も車もトリプルアクセルです
(かなり大袈裟です

前冬は一度も転ばなかったので、今季も転ばないようにしたいのですが、
最近、体力の衰えを感じた出来事がありました。


我が家に、TVゲーム機が入りました。任天堂のWiiです。
手に入れるのに、色々と苦労がありましたが運良く入手できました。
初めてのソフトととして、「Wii Sports」を買ってみました。
「ゴルフ」、「野球」、「ボクシング」、「テニス」、「ボウリング」の5種目で遊べます。
本格的なゲームではなくて、家族で楽しめるミニゲーム的なソフトです。
リモコンを振って、体を動かして、キャラクターを操作するのですが、スポーツ物だけに、
「体力測定」という機能がついてます。
何をするかと言うと、3つのミニゲームを行って、「バランス」、「スタミナ」、「スピード」
を測定するというものです。
なかなか難しく、リモコンに慣れないと上手く操作できません。

でもって、初めての結果は「体力年齢=54歳」というものでした・・・。
どうせゲームだろ!と思っていたら、翌日、背筋が痛くなりました。

このゲーム侮れません・・・。


まったく虫とは関係ない話になってしまいました。
やはり、最近はネタに詰まってきました。





オオギングチ[Ectemnius fossorius konowii]★★★
日本では福井県以北で記録がある。国外では千島、サハリン、朝鮮半島。
体長17mm前後で、大きくて四角い頭を持つ。

学名の語尾がwii。

くっ苦しい・・・