キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

キキリノート Vol.4(カラフトヨツスジハナカミキリ)

2006年12月03日 | カミキリムシ科

カラフトヨツスジハナカミキリ[Leptura quadrifasciata ]★★★(特)

北海道特産種。国外では千島列島、樺太、旧北区に分布する。
道内の分布は石狩低地帯以東に分布。
大きめの河川の下~中流域の河川敷等で見られるが少ない。
海岸での採集記録もある。
ホストはトドマツ、ヤナギ類、カンバ類。
体長は13~20㎜で、雌の触角は先端3節が黄褐色。
因みに写真の個体は左(雄)17㎜、右(雌)16㎜。


-うろ覚え採集記-

2005年7月下旬 A市



昨年、7月下旬のもの凄く暑かった日のこと。
北海道一大きな川の河川敷でジャコウカミキリを探している時に、
黒とオレンジのカミキリが目前を横切った。
直感で「普通種では無い!」と察知。
直ぐさま追いかけるが、クサヨシの根に足を掬われ取り逃がした。
諦めずに、飛んでいった方向に歩きながら辺りの草の上をルッキング。

その甲斐あって、ジャイアンツカラーのカミキリをゲットした。



「確か、カラフトヨツスジだったよなぁ?」
その時は曖昧な知識しか持ち合わせていなかった。
その初物を手にし、更に周囲の草原を探す。
間も無く・・・



ほよ?その背中は・・・



やっぱり、あなた!



でも、触角の先が・・・、それに背中の盛り上がりがハナノミっぽいし・・・。

帰宅後、調べてみるとはやりカラフトヨツスジハナカミキリ。
雌は触角の先3節が黄色で、体高のあるボディ。
雄雌ともに脚と体は真っ黒だ。
さすが、「原色日本甲虫図鑑Ⅳ(保育社)」の表紙を飾るカミキリ。
しかもクサフジに訪花だなんて絵になります!



♂拡大



♀拡大


※国内サイトで生態写真はあるのかな?。探してみたけど見当たらなかった。
 欧州のサイトには生態写真が多い。向こうでは普通種なのか?
 生息環境は何気ない場所の様だけど、今年は見つけることが出来ませんでした。