キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

キキリノート Vol.6(ムナキモモブトハムシ)

2006年12月14日 | ハムシ科

ムナキモモブトハムシ[Zeugophora japonica]★★★★(特)
北海道特産種。体長は3.5㎜前後。
頭部と腹部が黒色、胸部と脚は黄褐色。

小さい上に数も少ないので、なかなか採れないハムシ。
平野部の河畔林で見つかる。都市を流下する川沿いでも見つかる。






本種が図示されている図鑑は見かけないが、
北海道レッドデータブック」に写真が掲載されている。
この個体は9月採集。昨年の7月にも偶然採集している。
発生時期は意外と長そう。



どれだけ小さいのか、イメージできるよう他のハムシと比べてみた。
たまたま、手元にあったのがヒメキベリトゲトゲ[Dactylispa angulosa](左:4.6㎜)



全然イメージできない


本当はこれくらい↓






復活

2006年12月12日 | オサムシ科
お久しぶりで~す

とりあえず、今やってる仕事が今日で片付きました!

10月下旬から、22時過ぎまで残業するのが当たり前になり、

ここ2週間は、帰宅がAM1:00過ぎ・・・。

深夜に夕食、出来るだけ睡眠とるため直ぐ寝る。

そんな生活続けていたら、メタボリックな感じになってきました。(ヤバイ)

それでも、過労で倒れず良かったよ。


11月4日以降、全くフィールドに出られませんでした。

そして、あっという間に根雪になっちまいました

採集は来シーズンまでオアズケです・・・


最近のニュースではエルニーニョになりそうだとか・・・。

エルニーニョになると、暖冬、そして冷夏。

冷夏になると来年のクワガタやカミキリの採集は厳しいかも。

だったら、オサ屋に戻っちゃうかな。


というのも、最近、ある方のオシマ、オオルリ、アイヌキン箱を見てしまって、

学生の頃のオサムシ熱が復活しそうな気がします。

まだ、シーズンまで半年先なので、いろいろ情報集めて、

来年の計画立てるのも今オフの楽しみです。


とりあえず、自分に快気祝い?ってことで、綺麗なオサ見て、

長時間PCに向かって酷使し続けた目の保養をしたいと思います。


蒼いオサ、3連発!
(オシマとニセコはAさんから頂きました。ありがとうございました。)


オオルリオサムシ(ニセコ型)[Acoptolabrus gehinii gehinii]



オシマルリオサムシ(渡島半島中部型)[Acoptolabrus munakatai munakatai]



アイヌキンオサムシ(亜種コルベキンオサムシ)[Procrustes kolbei kolbei]




おまけ(12/13追加)

ホソクビナガオサムシ(中国遼寧省)[Acoptolabrus constricticollis]


キキリノート Vol.5(アオツヤハダコメツキ)

2006年12月08日 | コメツキムシ科

アオツヤハダコメツキ[Mucromorphus miwai yushiroi]★★★★(特亜)
北海道特産亜種。本亜種は北海道ほか利尻島、国後島に分布。
基亜種 ヒメアオツヤハダコメツキ[Mucromorphus miwai miwai]は本州の山岳地帯に分布。

道内においても、ダケカンバが生育するような高標高地で得られる。7月に発生。
体長は11前後で、金緑色に輝く鞘翅が美しい。

コメツキムシは苦手なグループですが、こういう光物は好きです。
今年、運良く2個体採れました。



キキリノート Vol.4(カラフトヨツスジハナカミキリ)

2006年12月03日 | カミキリムシ科

カラフトヨツスジハナカミキリ[Leptura quadrifasciata ]★★★(特)

北海道特産種。国外では千島列島、樺太、旧北区に分布する。
道内の分布は石狩低地帯以東に分布。
大きめの河川の下~中流域の河川敷等で見られるが少ない。
海岸での採集記録もある。
ホストはトドマツ、ヤナギ類、カンバ類。
体長は13~20㎜で、雌の触角は先端3節が黄褐色。
因みに写真の個体は左(雄)17㎜、右(雌)16㎜。


-うろ覚え採集記-

2005年7月下旬 A市



昨年、7月下旬のもの凄く暑かった日のこと。
北海道一大きな川の河川敷でジャコウカミキリを探している時に、
黒とオレンジのカミキリが目前を横切った。
直感で「普通種では無い!」と察知。
直ぐさま追いかけるが、クサヨシの根に足を掬われ取り逃がした。
諦めずに、飛んでいった方向に歩きながら辺りの草の上をルッキング。

その甲斐あって、ジャイアンツカラーのカミキリをゲットした。



「確か、カラフトヨツスジだったよなぁ?」
その時は曖昧な知識しか持ち合わせていなかった。
その初物を手にし、更に周囲の草原を探す。
間も無く・・・



ほよ?その背中は・・・



やっぱり、あなた!



でも、触角の先が・・・、それに背中の盛り上がりがハナノミっぽいし・・・。

帰宅後、調べてみるとはやりカラフトヨツスジハナカミキリ。
雌は触角の先3節が黄色で、体高のあるボディ。
雄雌ともに脚と体は真っ黒だ。
さすが、「原色日本甲虫図鑑Ⅳ(保育社)」の表紙を飾るカミキリ。
しかもクサフジに訪花だなんて絵になります!



♂拡大



♀拡大


※国内サイトで生態写真はあるのかな?。探してみたけど見当たらなかった。
 欧州のサイトには生態写真が多い。向こうでは普通種なのか?
 生息環境は何気ない場所の様だけど、今年は見つけることが出来ませんでした。