キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

キキリノート Vol.7(ジャコウカミキリ)

2006年12月24日 | カミキリムシ科

ジャコウカミキリ[Aromia moschata ambrosiaca]★★★(特)
北海道特産種。国外では東アジア、シベリア、中央アジア、ヨーロッパと分布域は広い。
道内における分布は、ほぼ全域わたるが、石狩川水系流域以外では個体数は少ない。
河畔、湖畔のヤナギ林が主な発生地。
昔、湿原だった場所では、耕作地や市街地のチョッとしたヤナギ林でも生き残っている。
ホストはカワヤナギ類、バッコヤナギ、ドロノキ類など。
7月中旬~8月上旬に発生する。


綺麗で、芳しくて、そこそこ大きい、北海道を代表するカミキリ。
前胸の赤で、体の緑。真夏に現われるクリスマスっぽい奴。
気温が上がる午後の方が良く見られる。





気温が上がらないうちは、根元や倒木の裏など、日陰で休んでいます。





結構、ケンカ好きで負けた者が下草に付いていたり、地面を歩いて居たりします。
触ると、強烈な芳香剤の香りが・・・。私は苦手です。





本亜種は東アジア~中央アジア~南ヨーロッパに分布。
トルコのジャコウ

基亜種[A.m.moschata]は中央ヨーロッパ分布。全身、メタリックで綺麗です。
チェコのジャコウ


他に東アジアには同属の別種の[Aromia bungii]が分布します。
北海道のジャコウと比べてみると、幅が全然違います。




ちなみに右は朝鮮半島産。こいつも匂いが凄そう・・・。


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4 コメント

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ジャコウカミキリ (えいもん)
2006-12-24 20:30:51
クリスマスらしいカミキリムシですね。
欧州ではフランスを含めてごく普通種らしいの
ですが、下手な私はまだ巡り会っていません。
フランスのは前胸が赤くはないようですが、
メタリックな緑色が綺麗そうです。
来シーズンの重点課題の一つにしたいと思います。
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前胸 (MT)
2006-12-25 14:45:08
今年は網走湖畔など、色々なところで見かけました。
標本にすると前胸の朱色が褪せてしまうのが残念です。
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欧州ジャコウ (O-jiro)
2006-12-26 00:10:31
えいもんさん、こんばんわ。
「Aromia moschata」で検索すると、フランス、ドイツ、ハンガリーなどの写真が沢山見れますね。
紫、青、緑など、いろいろなメタリックカラーで綺麗です。
ビックリしたのが、花に来ている写真が多い点です。こちらでは、花にとまっている本種は見たことないので不思議な感じがしました。
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全胸の色 (O-jiro)
2006-12-26 00:13:39
MTさん、こんばんわ。
亜硫酸でも結局は褪せちゃいますよね。
なんとかならないかなぁ。
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