サボテンの育て方・水やり編

2007年04月10日 |  栽培の基本

 

「だって、枯らせてしまうことを恐れるのは、それだけ植物を大切にしたいという気持ちの表れでしょう。そういう気持ちを持っている人のほうが、植物とじょうずにつきあっていく素質があるんです」(山本順三著 「スマイルプランツ」より)

 

あらかじめ言っておくと、この記事はサボテン(以下、サボ)を枯らして思い悩むような心優しき初心者に向けたものです。実生サボを接ぎ木の練習台にするようなベテランはお呼びでないのです、しっしっ。


 【水やりについて】

サボは水をほとんど必要としない、これは嘘です。
サボ(仙人掌)といえども霞を食って生きているわけではないのです。
サボは雨期と乾期がはっきり分かれた気候の中で自生しています。
短い雨期に十分な水分を得て生育するわけ。
だから生育中はしっかり水をやる必要があります。
水をやるときはサボの頭からかけてやり、鉢の中全体に水が行き渡って底穴から流れ出すくらい。
ただし、刺や綿毛を観賞する種類は水やりで汚れてしまうことがあるので、土に直接やります。


 《春の水やり》

サボが生育を開始する時期です。
成長点が活性化してきたら(後述)、土の表面が乾いてから2、3日後に水やりします。
これはあくまで安全を見込んだ大まかな目安。
鉢の大きさ、用土の種類、サボの状態、気候条件によって大きく変わります。
この辺は経験が全てです。ご自分でサボの育て方を調べた方ならうんざりしているセリフでしょうが、「水やり3年」です。


 《梅雨の水やり》

この時期は土がなかなか乾きません。生育も鈍ってくるので水やりを減らしていきます。
天気予報をよく見て、晴天が続きそうなときにやります。
ただ、春の植え替え後うまく活着せず元気がないサボは、わざと雨に当ててやったり、雨や曇天が続くときに水やりすると元気を取り戻すことがあります。(普通は雨に当てません)


 《真夏の水やり》

意外ですがたいていのサボはこの時期が一番苦手です。
自生地では昼と夜とで激烈な温度差があるので、夜になっても気温が下がらない日本の夏はサボにとっても苛酷なのです。
生育を停止したサボは水やりを月2、3回に減らします。育てるのではなく衰弱を防ぐためという気持ちで。
順調に育っている種類は積極的に水をやって問題ありません。
要はサボの調子をよく観察すること。


 《秋の水やり》

夏に休眠していた種類もまた生育を開始します。
水やりは春に準じます。
気温の低下にしたがって生育が鈍ってきたら、当然水やりを減らしていきます。目安は表面が乾いてから1週間から10日後。


 《冬の水やり》

この時期に育つ種類はほとんどありません。(温室でもあれば別ですが)
水やりは月に1、2回、土の上部1/2から1/3が湿る程度。
冬は体温を奪わないように、頭から水をかけないようにします。
春から秋まで健康に育ってきたサボなら、この時期はあまり神経質になる必要はありません。



 【生長してるかどうか分からない?】

サボが生長中か否かは成長点(サボの頂上中心部)で判断します。
ここの刺がみずみずしく、色が周りの刺と違っていれば生長中です。


左は生長中。右は休眠中。

 



2 コメント

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初心者です (リューヤ)
2007-04-11 12:46:31
初めてサボを育てたのは高校1年の時ですが、その頃から何もサボについて勉強していない初心者です。
しっしっ。に吹きました。
しかしここまで丁寧な解説が今まであったでしょうか。生長中・休眠中などの違いもあるのですね。季節に応じた水遣り法も初めて知りました。とても助かります。
が…やはり想像力、根気、探究心無くして植物は育てられないのだと改めて思いました。何事もそうかも知れませんが、失敗を恐れていてはダメですね。経験を積み重ねてふにょさんの今があるのでしょう。
万年初心者です (ふにょ)
2007-04-11 20:57:31
長ったらしい記事に付き合ってくださってありがとうございます。書くのも大変ですが、読むのも大変でしょう。
実はサボ栽培歴、あんまり長くなかったりします。シャコバ、カニサボテン以外は数年程度です。初心者に毛が生えた程度の認識なので、参考程度に留めておいたほうがいいかと思います。
昨季も随分と失敗してしまいました。今までで一番ひどかったかもしれません。って、不安にさせるようなことばかり言ってますが。
一番大事なのは、他人の言葉を鵜呑みにしないことということで(笑)