11/26虫

2009年11月26日 | 虫写真
新着写真。

日陰にはまだ、先日の雪が残る初冬、ついにフユシャクが現れてしまいました。
しかも、フユシャクでありながらフユシャク亜科に属さないという、フユシャクの中でも極めつきに悪辣な、フユナミシャクの一種と思われます。

かつて神に反旗を翻した末の大戦に敗れ、日の下から追放された蛾一族、なかでもその残忍さから、身をさいなむ寒風を永劫に宿命づけられた呪われしものたち、それがフユシャクです。


フユシャクを目にして、顔を背けてそそくさと立ち去るカクモンヒトリ。
大戦で彼らフユシャクがみせた残虐行為は、同志の蛾すら震え上がらせるほど酸鼻なものだったと伝えられています。


そこかしこに、丸々と肥えた体をさらすフユシャクたち。
悪というのは、どんな土壌でも己自身の悪を糧にして繁茂できるもののようです。