布屋忠次郎日記

布屋忠次郎こと坂井信生の日記

どこが非情の采配なの?

2007-11-02 12:13:55 | ニュース
「完全試合での日本一決定」を逃がした落合采配に非難が上がっているとか。
ただし中日ファンには、賛否はあっても非難はないようだ。私が見たいくつかの(数少ない)ニュースサイトでは、「非難」しているのはジャーナリストやマンガ家、つまり、仮に完全試合を目指した結果ダメだった場合には、よくて「惜しかった」、悪けりゃ「短期決戦で目先にとらわれた愚将」とでも言うだろう連中だ。叩くだけ叩くが責任はとらない連中だ。日曜の朝に好き勝手に「喝」とか騒いでるのと同類だ。

ところで「非情采配」というのは、誰が誰に対して「非情」だと言うのだろう。落合だって、野球人として「見たい」という以前に指揮官として「これだけ好投しているのをどこで代えるか、代えないのか」という迷いも皆無じゃなかったろう。非情というなら、岩瀬にまかせる意思をみずから表明した山井の方が「ファンに対して非情」ということになってしまうのではないか?

投手力でこの舞台に出て来た相手に、リードはたった1点。勝利のために万全を期するのが指揮官というもの。そうでなくても、これがレギュラーシーズンならマスコミが「勝利の方程式」と表現する継投になった場面だろう(正しくは、必ずしも成功しない=解を導けない場合があるものを方程式と呼ばないだろうか)なにしろ3年連続40セーブ、日本シリーズでは過去11試合で防御率0.00というクローザーがいて、1点差の最終回で使わない手はない。
積み重ねたものをどれだけ出せるかという舞台で、普段と違うことをやって勝つのも難しかろう。