みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

6月の予定

2006-05-31 11:09:16 | ゼミ活動
6月はM2月間です。
今まで農薬ゼミの中心になってきたM2の方々に、忙しくなって来れなくなる前にゼミをしていただこうというわけです。

6月9日 企業の農業参入  担当:山崎

6月16日 定期調査について 担当:西原

6月23日 未定

6月30日 担当:脇田

いづれも18:30~@農学部総合館N-374です。
また、6月から完全金曜日制に移行することになりました。
よろしくお願いします。

農薬ゼミの歴史 その2

2006-05-31 10:37:14 | ゼミ活動
5月30日 担当:石田先生

「農薬ゼミの歴史的評価」という作りかけのパワーポイントを用い、パワーポイントの完成までにどんな情報が必要かなどを検討しながら、前回に引き続き今まで農薬ゼミ(省農薬園)でどんなことをしてきたのか等を確認しました。

詳細は農薬ゼミHPの「資料」”報告書”をご覧下さい。

今回見つかった課題としては
◆図表(農薬ゼミ年表など)作成
◆病害虫調査データのグラフ更新
◆写真の差し替え・追加
◆引用文献(主に写真)の解明
などに加え、新たに
◆全木調査から部分調査の移行について
◆90年代の省農薬米栽培実践について
も加えようということになりました。

『農薬ゼミ』は名前が名前なので、よく怪しい団体と勘違いされるのですが、発足当時、農業における技術的問題「化学肥料」「農薬」「機械化」のうち「農薬」について考えてみようということから、『農薬ゼミ』と命名されました。
現在では「遺伝子組み換え」「自給率」「米の自由化」など、その時代ごとの最も重要な課題を議論する場として『農薬ゼミ』があるのです。
よりよい議論ができる場として、頑張っていかなければいけませんね
この日は田中真澄さんからケーキの差し入れもあり、美味しいゼミでした


(オガワ)

農薬ゼミの歴史 その1

2006-05-24 15:24:17 | ゼミ活動
5月23日 担当:石田先生

農薬裁判から省農薬ミカン園へ

内容:詳しくは農薬ゼミHPの「活動」”農薬ゼミの歴史”をご覧下さい。

現在、農薬ゼミの中心となっている2回生が、農薬ゼミの発足をあまりよく知らないため、ゼミの時間に改めて話していただくことになりました。

農薬中毒事故が珍しくなかった時代、泣き寝入りするのが世の常でした。そんな中、農薬裁判をおこすのはお国に反発することと、村八分同然の存在になります。しかし、裁判がすすむに従い理解・支援されるようになりました。これは農薬を使うのが当たり前だった時代背景を考えるとすごいことです。
ここまでこれたのは、松本悟さんの伯母にあたる松本員枝さんの力や父親である丸本武さんの人望が大きかったのではないか、ということです。


次回は省農薬ミカン園での病害虫調査で得たデータを中心とした「農薬ゼミの歴史 その2」です。


(オガワ)

みかん花見

2006-05-21 21:17:14 | みかん山報告

5月20・21日

5月20日AM8:00農学部総合館北東角に集合しました。先発組は8人のハズが1人は体調不良で後発組(夜にミカン山到着予定)と一緒に来るかもとのこと。しかし、もう一人の先輩が来ません・・・ 電話をしてもらうと、聞いてないとのことちゃんと確認しておけば良かったなぁと思いつつ、なんとか全員揃ったので、和歌山県海草郡下津町にある省農薬ミカン園目指して出発です

朝は晴れていたのですが、パラパラと降り始め、高速では土砂降りの時もあり、前が良く見えなくて怖かったです。また途中で渋滞に巻き込まれたりと、予定よりも大分時間がかかってしまいました。 今回は買出しの都合により、下津ではなく海南で高速を降りたので、ミカン山への道も普段とは別ルートでした。途中で仲田さんが住んでおられる集落の中を通り、昔みかんを運ぶのに使われていたロープウェイ(?)のような跡を見たりしながら、行きました。

そこで驚きの事実が花が全然咲いていないのです省農薬ミカン園にいたっては葉もまだらでした。これは今年は全体的に花が咲くのが遅いらしく、特に省農薬ミカン園は外れにあるため、寒さにやられてしまったようです。30年ミカン山に通いつめた石田先生も初めての経験だそうです。回復まで2年かかるらしく、収量も昨年度の半分になりそうとのコト・・・今年度は締め切り前に完売の恐れがありますので、お早めに注文して下さいね

ミカン山では遊ぶことも忘れません(笑)夕焼けを見に行ったり、竹を使ってパンケーキを焼いたり、餅つきをしたりと楽しい時間を過ごしました 帰りは大窪の集落を散策し、松本さんのお墓参りをして帰りました。次は夏の病害虫調査ですっ

 

(オガワ)


農協の歴史と問題点

2006-05-16 23:57:55 | ゼミ活動
5月16日 発表者:太田

先月、本野氏による講演会のあと、農協についてかんがえてみたところ、農協に関して知識が不足していると感じたので、勉強した内容をゼミで発表しました。

農業協同組合は、「協同組合」という思想が明治期に輸入されたあと、産業組合・農会→農業会→農業協同組合と、戦前から戦後まで発展していきました。産業組合の時代から、農業界と政治の結びつきが強く、農業会はあの大政翼賛会の一翼を担いより政治色が強くなります。戦後すぐに制定された農業組合法により行政の監督権を弱めようと努めましたが、結局政府に支援を要請します。

結局、農協の源流となった産業組合時代から官制的な構造は払拭しきれず未だ残っていると言わざるを得ません。さらに現在、消費者相手の販売業務に比べて、農業者相手の購買業務で得る利益が大きく農業者のための組織としては疑問です。さらに信用業務でも、貯貸率の低さから本来あるべき信用業務が行われていないという点が指摘されます。


今回、考察等議論の場を作るための話題提起ができていなかったのが反省点です。調べるだけの作業でなく、考えることもしっかりと盛り込みたいと思いました。

(オオタ)

遺伝子組み換えトウモロコシ

2006-05-14 12:16:30 | ゼミ活動
5月12日 発表者:小川

2002年12月発行WORLO・WATCH日本版の「遺伝子組み換えトウモロコシ」を題材にした記事をもとにしたゼミを行いました。


この記事は遺伝子組み換えトウモロコシが伝統文化までを危険にさらすという表題から始まります。トウモロコシの原産地であるメキシコで、遺伝子組み換え生物(GMO)が見つかったのです。

GMOは再生能力を持ち、いったん放出されると人間の力では制御できません。そこで目に見えない新しい汚染(GMO汚染)が懸念されます。
GMO汚染がなぜ問題になるかというと、GMOの危険な面として、
●作物と野生種のハイブリッド形成を通じて管理の難しい野生の近縁種の発生
●GMOに使われる化学物質に耐性を持った害虫や雑草が生育
●益虫や想定外の種を知らないうちに汚染
などの他に、Btトウモロコシを餌として食べているブタが不可思議な偽妊娠状態を経験するといった事態も実際におこっているようです。

なぜ、GMOの商業栽培を禁止しているメキシコでどうしてGMOが発見されたのでしょうか?有力な説はアメリカからの輸入トウモロコシの集荷に含まれていたというものです。メキシコではNAFTAのもと、アメリカからのトウモロコシ輸入がどんどん増加しています。アメリカ産トウモロコシはGMOのものとそうでないものが分けられてなく、またアメリカ産という分別やラベル表示が義務付けられていないので、GMOトウモロコシということを知らずに栽培し、広がったのではということです。
またメキシコはNAFTAのもとで、買い支えや農民への助成金を廃止したので、多額の助成金を受けたアメリカ産トウモロコシとの価格競争には勝てず、農業を続けられない農民が増えました。不安定な経済状況のもと、土地に根ざした自給自足の伝統が消滅しかかっているのです。


実際に石田先生が30年前にメキシコに行かれたということで、体験談を聞くことができました。たまたまこのブログを見て来てくださった近くに住む会社員の方も色んな情報提供をして下さって興味深いゼミになりました。ありがとうございました


(オガワ)