みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

7/1 遺伝子組み換えルーレット上映会

2016-07-04 23:35:49 | ゼミ活動
先週は久しぶりに映画鑑賞でした。
農薬ゼミにたびたび出入りしている、M1大原さんから
NFで映画上映会&説明会しない?とのお誘いを受けたので
その映画を農薬ゼミで見てみよう、ということで。

アメリカでは遺伝子組み換え作物が出現してから30年。
いまでは身の回りの食べ物に広く深く浸透しています。
それにより、人や家畜を中心にとんでもない被害が報告されています。
アレルギー、糖尿病、自閉症、出生障害など慢性疾患の急増
牛もGM飼料の導入から2,3日で病気が増える
などなど。なかにはGMOとの関連性がよくわからないものも含まれていますが・・・。
かなり衝撃的な内容でした。

注目の論点は
GM作物、日本では影響が出ている?20年前、活発に議論されたが。日本での商業的な栽培はないのか?農水省はGM作物についての情報を公開したがらない?
GMOが生み出された背景には何があったのか?科学者はどう考えていたのか?

今後、勉強したくなる内容だったと思います。
ということで、次のゼミではこの復習も兼ねて、
個人個人興味を持ったことを調べて共有しよう!の会を開きます。

ゼミ員のみなさま、準備よろしく!

農応生3・菅野

6/24 水田に住む生物と農薬

2016-07-04 22:58:09 | ゼミ活動
先々週のテーマは国立環境研究所の論文から。
きっかけは2016/3/17付朝日新聞朝刊にこのような記事がありました。
「水田の農薬、トンボに悪影響 国立環境研実験」
http://www.asahi.com/articles/ASJ3H7G1DJ3HUJHB012.html
農薬ゼミでは実際の果樹園で農薬を省いた場合の生物調査をしているので
ここではどのような実験をしているのか興味をもって調べました。

メソコズムという聞きなれない手法が用いられていました。
メソコズムとは、模擬生態系の一種。比較的規模の大きいもの。
だそう…。
結局のところ、田んぼを作って農薬をまく田んぼ、まかない田んぼで比較したそうです!
結果は、フィプロニルという水田でよく使われている農薬物質がまかれた田ではヤゴの数、羽化したトンボの数が有意に少なかったということでした。
環境への影響を考慮して設けられた国の検査を通った農薬でも、環境に負の影響を与えていることがわかりました。なぜこのようなことが起こるのかというと、生物種によって農薬への反応性は違うため。検査に用いられている生物と実際に水田に住む生物とで農薬の影響は違うのです。
より正確な環境への影響を評価するためには、実際の水田でやってみるしかない。しかし、土地によって住んでいる生き物もそれを取り囲む環境も違うので、さらに、同じ土地でも年度によっても天候の違いなどあるので、いくら実験しても完全な影響評価はできない。
そこに実際の農業現場を扱うことの難しさを見た気がします。

今回の反省点は、
トンボの生育時期と農薬の濃度を比較してみる視点
実験に用いられた農薬のLD50(参考したかった)
浸透性農薬はイネの実までたどり着くのか

次回に生かしていきたいです。
ゼミに来てくれた皆様、いろんな質問ありがとうございました。

農応生3・菅野