みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

後期ゼミ開始

2006-09-29 21:33:03 | ゼミ活動
9月29日(金)

お久しぶりです
大学は来週から始まるので、農薬ゼミもまた今日から再開です

後期はミカン販売作業が中心となります。
そこで今日は、ミカン販売に向けて、各役割担当決めやスケジュール調整をしました。

農薬ゼミ主力のM2の方々が、販売作業に関わるのは今年で最後になるので、
今年は2回生トリオが中心となり、そのフォローをしていただきながら、
各仕事を覚えていきたいと思います。

よろしくお願いします。


(オガワ)

松田さん送別会

2006-09-23 20:09:36 | 省農薬いろいろ
10月から、松田さんが関東のほうへ行くことになりました。
松田さんが農薬ゼミにやって来て12年、
これほど、長く農薬ゼミにかかわってきた人は、
あの方とあの方を除けば、2、3人しかいない。
今まで、本当にありがとうございました。

松田さんは、、
農薬をなるべく使わない方が良いとしている農薬ゼミにいながら
農薬を使う側の研究室に所属していたという経歴を持っている。
省農薬のみかんを売りながら、除草剤の研究をしているわけで
決して農薬ゼミが農薬の使用を否定しているわけではないのだが、
なかなか大変なこともあったと思います。




松田さんの送別会&飲み会で印象に残ったのは、
「有機農法は、慣行農法がつまらないから、やるんだ。」
「これからも有機農業と慣行農業のはざまで、もやもしたまま解決の道を探ることになる。」
という言葉だろう。

日本の農業をダメにした一因として、徹底的なマニュアル化が挙げられると思う。
今の農業は、言われたとおりに肥料を撒いて、農薬を撒いて、
栽培すれば出来てしまうようになってしまった。
誰でも、素人でも農業が出来るのである。
逆に、素人でないと出来ないのかもしれない。
ある種、職人であった百姓は誇りを失い、
消費者は、簡単に出来るものに高いお金を払うことが馬鹿らしくなってしまった。

そういった中で、有機農業は、農薬を減らしたらどうなるのか?
肥料を化学肥料から有機肥料に変えたら、どう吸収されるのか?
結果としての収量はどうなるのか?
いろいろな挑戦と失敗の繰り返しがあり、楽しいのである。
反対に無農薬のところをやむを得ず、農薬を撒くということも
形成されている農業生態系を破壊することであるから、
かなりの挑戦である。どういう影響が出るか分からない。

マニュアル化は、農業に限ったわけではなく、
大学の研究もそうであり、農薬ゼミの作業もそうなっている。
起こるはずの問題点が、マニュアルの中で自然に回避されているわけであるから
考えることが減るし、作業も効率化されている
かなり、楽になったことは確かである。その功績は大きい。
ただ、なんかツマンナイ。

これから、環境保全への要望から、有機農業、
それよりもオーガニック農業と言うべきか?
環境保全型農業と呼ばれるものが広まっていくことになる。
有機農業が一般化されるわけだから、マニュアルが必要ということになるかもしれない。
有機農業の安全神話や、農薬は危険でないから安全だという主張
いろいろな良くわからないものが渦巻いて、
何かもっと本質的なものが忘れ去られているような気がする。
これからも、もやもやしたものを抱えたまま、解決法を探るのだろう。
ただ、自分が納得できる、米や野菜、果物を作り続けたいだけなんだろうが

(吉野)