本野一郎氏講演会を開催いたしました。
大勢の方々にお越し頂き、ありがとうございました。
簡単ではありますが、本日の講演会の内容をご紹介します。
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2006年4月25日 @京都大学・吉田キャンパス(共北3E)
本野一郎氏講演会
「いのちの秩序 農の力 -たべもの協同社会への道」
【グローバリズムと農業】
本野氏が自らの活動の中で考え感じてきたことと
インドの女性活動家バンダナ・シバの著書から、
緑の革命、イラク戦争、また日本の農業を取り巻く問題は、
同じ社会構造から引き起こされたものであるという結論を得る。
緑の革命によって、ハイブリッド種子、化学肥料、農薬、
そして大量の灌漑用水を必要とする農業が導入された。
それによって資源配分など従来の地域の均衡が崩れ、
農村間の争い(シーク教徒とヒンズー教徒の争い)が引き起こされた。
日本では、WTO関税撤廃の流れで外国産の農作物がどんどん入ってくる中で
自給率は下がり続けた。
日本の農業は衰退し、食料を外国に依存しなければ成り立たない現状である。
つまり、大きな力を持った外部からの圧力によって
地域で守ってきたいのちの秩序が壊されるという構造は極めて類似しており、
その大きな力は同じ人たちによって行使されているのである。
【たべもの共同社会への道】
本野氏は、以上に述べた様な社会の構造に疑問を持ち
市場経済と対峙するもう一つの道「たべもの共同社会」への道を模索している。
そのための数々の実践の中から「たべもの通貨」を紹介する。
地域通貨の存在を広く社会に知らせたミヒャエル・エンデにアイデアを得て
たべもの共同社会の仕組みを体現する「たべもの通貨」の実践を始めた。
「たべもの通貨」は、お金の持つ三つの役割(交換・貯蓄・投資)のうち
交換機能のみをもっている。
投機や貯蓄によって必要以上に巨大化したマネー世界を切り離し
既存の経済とは違う仕組みの社会、つまり
「たべもの」を軸とするいのちの秩序を基本とした社会を
再構築する試みである。
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JA兵庫六甲の職員として、
地域に密着した数々の先駆的な試みを行っている本野氏ですが、
大きな世界の動きの中に自らの活動を位置づける視点を
常に持ち続けている姿勢が印象的でした。
本野さん、講演ありがとうございました。
講演会に参加して下さった方、このブログを読んでご興味を持たれた方は
ぜひ本野一郎氏の著書「いのちの秩序 農の力」もお読み下さい。
(ワキタ)
講演会、無事に終了致しました☆
本野さん、お忙しい中、わざわざ京都まで来ていただいて、
ありがとうございました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_1.gif)
そして、講演会に来てくださった方々、ありがとうございました。
お陰様で満席でしたね
事前学習も行ったので、分からなかったコトを聞くぞ!!
っとやる気満々で挑んだのですが、質問するタイミングが掴めず、
あっというまに時間が過ぎてしまいました・・・
講演会の後、農薬ゼミのメンバーと本野さんを囲んでの食事会が
あったので、思い切って聞いてみました。
質問 :地域内自給とはどれくらいの規模を指すのか
(半径何kmとか具体的な数値は?)
回答 :地域によって、できる作物は異なるから、
具体的な範囲を定めることはできない。
結論?:昔の日本みたいな、地域でできるものは地域のものを
できないものは、その近辺からというような流通を理想としている
他は私の勉強不足でつたない質問だったので省略します(>_<)
本野さんとお話して、感じたことは、自分というものをしっかりと
持っていらっしゃるということでした。
お酒を飲みながら、本野理論を熱く語って下さいました。
最後になりましたが、本野さん、娘さんのご結婚おめでとうございます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
奥さんといつまでもお幸せに
(小川)