みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

5月前半予定

2006-04-28 15:13:01 | ゼミ活動
5月前半の予定をお知らせします。

12日通常ゼミ 担当者:小川

16日通常ゼミ 担当者:太田

20~21日 みかん花見
和歌山のミカン園にてミカンのお花を見に行きます。
下津のインターを降りるとすぐにミカンの香りが漂ってきます。
そんな年に一度の機会にミカン山にいらしてください。
集合は、20日8:00@京大農学部総合館北東角です。
参加希望の場合は、お手数ですがご連絡下さい。

通常ゼミもミカン山へもたくさんのみなさんの参加をお待ちしています。

講演会「いのちの秩序 農の力」開催しました

2006-04-26 00:37:15 | ゼミ活動
本野一郎氏講演会を開催いたしました。
大勢の方々にお越し頂き、ありがとうございました。
簡単ではありますが、本日の講演会の内容をご紹介します。

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2006年4月25日 @京都大学・吉田キャンパス(共北3E)
本野一郎氏講演会
「いのちの秩序 農の力 -たべもの協同社会への道」


【グローバリズムと農業】

本野氏が自らの活動の中で考え感じてきたことと
インドの女性活動家バンダナ・シバの著書から、
緑の革命、イラク戦争、また日本の農業を取り巻く問題は、
同じ社会構造から引き起こされたものであるという結論を得る。

緑の革命によって、ハイブリッド種子、化学肥料、農薬、
そして大量の灌漑用水を必要とする農業が導入された。
それによって資源配分など従来の地域の均衡が崩れ、
農村間の争い(シーク教徒とヒンズー教徒の争い)が引き起こされた。
日本では、WTO関税撤廃の流れで外国産の農作物がどんどん入ってくる中で
自給率は下がり続けた。
日本の農業は衰退し、食料を外国に依存しなければ成り立たない現状である。

つまり、大きな力を持った外部からの圧力によって
地域で守ってきたいのちの秩序が壊されるという構造は極めて類似しており、
その大きな力は同じ人たちによって行使されているのである。


【たべもの共同社会への道】

本野氏は、以上に述べた様な社会の構造に疑問を持ち
市場経済と対峙するもう一つの道「たべもの共同社会」への道を模索している。
そのための数々の実践の中から「たべもの通貨」を紹介する。

地域通貨の存在を広く社会に知らせたミヒャエル・エンデにアイデアを得て
たべもの共同社会の仕組みを体現する「たべもの通貨」の実践を始めた。
「たべもの通貨」は、お金の持つ三つの役割(交換・貯蓄・投資)のうち
交換機能のみをもっている。
投機や貯蓄によって必要以上に巨大化したマネー世界を切り離し
既存の経済とは違う仕組みの社会、つまり
「たべもの」を軸とするいのちの秩序を基本とした社会を
再構築する試みである。

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JA兵庫六甲の職員として、
地域に密着した数々の先駆的な試みを行っている本野氏ですが、
大きな世界の動きの中に自らの活動を位置づける視点を
常に持ち続けている姿勢が印象的でした。
本野さん、講演ありがとうございました。

講演会に参加して下さった方、このブログを読んでご興味を持たれた方は
ぜひ本野一郎氏の著書「いのちの秩序 農の力」もお読み下さい。


(ワキタ)


講演会、無事に終了致しました☆
本野さん、お忙しい中、わざわざ京都まで来ていただいて、
ありがとうございました
そして、講演会に来てくださった方々、ありがとうございました。
お陰様で満席でしたね

事前学習も行ったので、分からなかったコトを聞くぞ!!
っとやる気満々で挑んだのですが、質問するタイミングが掴めず、
あっというまに時間が過ぎてしまいました・・・

講演会の後、農薬ゼミのメンバーと本野さんを囲んでの食事会が
あったので、思い切って聞いてみました。

 質問 :地域内自給とはどれくらいの規模を指すのか
    (半径何kmとか具体的な数値は?)
 回答 :地域によって、できる作物は異なるから、
    具体的な範囲を定めることはできない。
結論?:昔の日本みたいな、地域でできるものは地域のものを
    できないものは、その近辺からというような流通を理想としている

他は私の勉強不足でつたない質問だったので省略します(>_<)

本野さんとお話して、感じたことは、自分というものをしっかりと
持っていらっしゃるということでした。
お酒を飲みながら、本野理論を熱く語って下さいました。
最後になりましたが、本野さん、娘さんのご結婚おめでとうございます
奥さんといつまでもお幸せに


(小川)

本野一郎氏事前学習2

2006-04-22 09:35:40 | ゼミ活動
4月21日

講演会に向けての事前学習として、本野一郎氏著「いのちの秩序ー農の力」の第三章・第四章・第五章をもとにした太田くんの発表でした。

21日はなんとっ合同説明会に来てくれていた人が来てくれました2回生の人だったのですが、農ゼミに興味ありなのでしょうかまた気軽に来て下さいね

第三章は「JA」についての話で、これからは「たべもの協同組合」に向かうだろうという本野さんの視点から、今までの取り組みを知りました。
第四章では「たねとりくらぶ」・第五章では「たべもの通貨」を取り上げました。これらは本野さんがJAで方針化し、実践的に生み出そうとしているものです。

講演会では、これらの取り組みを通して実際にどのような成果があがっているのかをぜひお聞きしたいです。
また、「いのちの秩序 農の力」には本野さんが独自に考えられた「本野用語」があるのですが、その用語の中には似通っているものもあり、人によってその解釈が微妙に違い、本野さんが何を意図しているのか分からなくなってしまうこともありました。講演会ではぜひ、本野さんの口から、説明していただき、より理解を深めたいと思っています。


(小川)

KYOTObonbonについて

2006-04-12 17:43:54 | ゼミ活動
今年6月発行予定の『KYOTO it!』の「KYOTObonbon」の原稿ができました。
ここにも掲載しておきます。




農薬ゼミは「農薬は減らせる」を合言葉に30年間に亘って続いている、学生中心の自主活動ゼミです。日本で最初の農薬裁判をきっかけに、ミカン農家の方とともに省農薬を実践する取り組みが始められました。ゼミの活動の柱は3つ。一つ目は週に1度の勉強会。勉強会ではテーマを農業や環境問題など、ゼミ員の興味のある話題をチョイスして、発表、議論しています。二つ目は年に2回の和歌山のミカン園での病害虫、収量調査。そして、三つ目が、そのミカン園で収穫される省農薬ミカンの販売です。なんといっても農薬ゼミの根幹にあるのは、この和歌山のミカン園をフィールドとした二つの活動でしょう。
私は現在大学2回生で、農薬ゼミの活動に参加し始めて1年ちょっとに過ぎませんが、この活動に二つの意義を感じています。一つ目は、この活動の本質が続けられていくことにあるということ。私が思うに有機農業をはじめとする環境保全型農業がブームであるとはいえ、無農薬や省農薬で栽培された農作物が、農薬を用いて作られた農業に負けているのでは、農業として成り立たないわけです。農薬ゼミでは、省農薬ミカンの栽培実践、販売の継続を通じて「農薬は減らせる」ことを実証しているのです。二つ目は、広く考えれば農薬ゼミの参加数が全国に無数にいること。つまり、農薬ゼミの販売する省農薬ミカンの消費者のみなさんのことです。やはり、農薬ゼミの省農薬ミカンを購入してくださるみなさんも、学生が中心となっている活動から生まれる省農薬ミカンを食べることに意義を感じておられるのだと思います。その点において、ゼミ員とみなさんの意識は少なからず通じていると言えるのではないでしょうか。
 私としては、大学在学中の数年間しか携わることはできませんが、活動の一翼を担えることに誇りを感じます。
 これを読んでくださっているみなさんにも、京大農薬ゼミの活動意義を感じていただき、省農薬ミカンをご賞味いただければ幸いです。


(太田)


本野一郎氏講演会事前学習1

2006-04-12 09:27:20 | ゼミ活動
4月11日

講演会に向けての事前学習として、本野一郎氏著「いのちの秩序ー農の力」の第一章・第二章をもとに小川が発表しました。

ビラ配りなどの宣伝をあまりできなかったため、新入生はゼロ
でしたが、発表が得意でなく、まだ慣れていない私は少しほっとしました(笑)

第一章では、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、本野さんがJAに身をおいて考え、実行し、夢に描かれたことを取りあげました。
第二章では、本野さんに大きな影響を与えた有機農業を中心に、農業について考えました。

発表後の議論では、一人で本を読んでいたら見過ごしてしまっていたようなこともあり、ぜひ講演会では本野さんに聞いてみたいと思います。

すでに、本野ワールドに入りかけていますが、次の事前学習では、本野さんがこれから取り組もうとしていることを取り上げるので、本野ワールドにどっぷり浸かれそうです。とても楽しみです


(小川)