1月19日(金)
第二章:「非貿易的関心事項」の批判的考察
本来なら、第二章・第三章を行なう予定でしたが、量が多いため、第二章に絞って行なうことにしました。
WTO農業協定における「非貿易的関心事項」とは「食糧安全保障、環境保護の必要その他」のことであり、これは日本の主張が一定程度反映されたものです。
「環境保護」は国土の保全、景観の形成、水源の涵養、自然環境の保全など、「その他の事項」としては、地域社会の活性化(文化の伝承・保険休養等含む)、食品の品質・安全性、動物愛護などがあげられます。
日本では食料自給率が先進国では最低という異状のもとで、農業貿易自由化議論に深く関わっているために、この「非貿易関心事項」の配慮・考慮に深い関心があります。
日本はこの「非貿易的関心事項」のうち、EUなどが特に主張している食品の品質・安全性や動物愛護などの「消費者の関心」事項について「新たな課題への対応」として別に切り離した、「農業の多面的機能」を新たに提案しています。
日本における食料の安定供給や多面的価値の持続性を考えたとき、「非貿易的関心事項」の実は得るべき重要事項の一つです。しかし、日本の思惑通りに事が進まないのも事実です。
WTO農業協定における「食糧安全保障」は、輸出国が輸出禁止・抑制が認められているのに対し、輸入国は事実上ミニマム・アクセスが義務付けられ、輸入禁止・抑制ができない等に見られるように、農業貿易が確実・着実に進展するように組み立てられており、必要あれば国内対策によって対処すべきとの意味合いが強いといえます。
輸入に頼っている日本は今食料制裁をされると大変なことになってしまいますね(>_<)
この本は2002年発行なので、現在の状況はここに述べられている事とは変化しているはずです。2006年12月8日に有機農業推進法が制定された様に、食品の品質・安定性も、今日本で求められている課題と言えるでしょう。
2007年3月に『農を変えたい!全国集会 IN滋賀 2007』が滋賀県立大学で開催されます。有機農業を核とした環境を守り育てる農業に転換していくために必要な「政策」について検討し、「技術」を深める場となることでしょう。興味のある方は農を変えたい! 全国運動を覗いて見て下さい。
第三章は1月26日(金)、第四章・第五章は2月2日(金)に行います。
よろしくお願いします。
(オガワ)
第二章:「非貿易的関心事項」の批判的考察
本来なら、第二章・第三章を行なう予定でしたが、量が多いため、第二章に絞って行なうことにしました。
WTO農業協定における「非貿易的関心事項」とは「食糧安全保障、環境保護の必要その他」のことであり、これは日本の主張が一定程度反映されたものです。
「環境保護」は国土の保全、景観の形成、水源の涵養、自然環境の保全など、「その他の事項」としては、地域社会の活性化(文化の伝承・保険休養等含む)、食品の品質・安全性、動物愛護などがあげられます。
日本では食料自給率が先進国では最低という異状のもとで、農業貿易自由化議論に深く関わっているために、この「非貿易関心事項」の配慮・考慮に深い関心があります。
日本はこの「非貿易的関心事項」のうち、EUなどが特に主張している食品の品質・安全性や動物愛護などの「消費者の関心」事項について「新たな課題への対応」として別に切り離した、「農業の多面的機能」を新たに提案しています。
日本における食料の安定供給や多面的価値の持続性を考えたとき、「非貿易的関心事項」の実は得るべき重要事項の一つです。しかし、日本の思惑通りに事が進まないのも事実です。
WTO農業協定における「食糧安全保障」は、輸出国が輸出禁止・抑制が認められているのに対し、輸入国は事実上ミニマム・アクセスが義務付けられ、輸入禁止・抑制ができない等に見られるように、農業貿易が確実・着実に進展するように組み立てられており、必要あれば国内対策によって対処すべきとの意味合いが強いといえます。
輸入に頼っている日本は今食料制裁をされると大変なことになってしまいますね(>_<)
この本は2002年発行なので、現在の状況はここに述べられている事とは変化しているはずです。2006年12月8日に有機農業推進法が制定された様に、食品の品質・安定性も、今日本で求められている課題と言えるでしょう。
2007年3月に『農を変えたい!全国集会 IN滋賀 2007』が滋賀県立大学で開催されます。有機農業を核とした環境を守り育てる農業に転換していくために必要な「政策」について検討し、「技術」を深める場となることでしょう。興味のある方は農を変えたい! 全国運動を覗いて見て下さい。
第三章は1月26日(金)、第四章・第五章は2月2日(金)に行います。
よろしくお願いします。
(オガワ)