農薬ゼミのみかん日記をご覧の皆さまこんばんは(((ノ´ω`)ノ~)))))スタタタタッ
農薬ゼミの農薬月間、2回目の発表は私ないとうともりたです。
先ずは、私ないとうの発表。除草剤についての話をさせて頂きました。
最近は家庭菜園をなさる方も多く、またそうでなくとも庭の雑草を除草剤を使って枯らすという方も多いのではないでしょうか。そもそも除草剤とは何なのでしょう。
除草剤は「不要な植物を枯らすために用いられる農薬」を言います。その作用機構は非常に様々で(酵素の阻害に関わるものが大部分ではありますが)、例えば植物体のアミノ酸合成阻害・光合成阻害などがあります。他にも面白い作用機構が沢山あります。詳しく知りたい方は、今回私が参考にしました『農業と雑草の生態学 : 侵入植物から遺伝子組換え作物まで』(種生物学会編 ; 浅井元朗, 芝池博幸責任編集、2007、文一総合出版)に、非常に簡単ではありますが、分かりやすく記載してありますのでお読み下さい。
また、除草剤について以前から関心の高まっている「除草剤抵抗性雑草」や「除草剤散布による生物多様性の変化」にも触れさせて頂きました。除草剤抵抗性雑草は、現在アメリカ大規模農場を始めとした、除草剤散布地域で確認され、早急な対応が求められています。また、除草剤の徹底散布が、特定種(例えば農地を活動拠点の1つとする鳥類)の現象に繋がっている可能性も指摘されています。
近年は農業の集約化も進み、除草剤無しでは今の農業は成り立たないことも事実でしょう。しかし、複数の除草剤を利用したり、休耕地を作ったり、除草剤の‟撒きすぎ″を改めることで、少しでも持続可能な農業への取り組みができればと思います。
2人目の発表者はもりたさんです。劇物指定農薬「メソミル」を例に挙げて農薬の危険性について発表してくださいました。
個人的な意見ですが、最近は「現在の農薬は大体安全」とか「ご飯に振りかけて食べられる」とか、総ての農薬の安全性を無制限に(かつ無責任に)保障するかの様な意見もありますから、今回の発表は興味深かったです。
メソミルはデュポン社が開発した殺虫剤で、神経系の酵素に作用して、アセチルコリンの作用が常時発動する状態を作り出します。また、解毒剤としてアトロピンが存在します。類似農薬には有機リン剤があり、こちらの解毒剤はアトロピンとPAMとなっています。
また、薬品の危険性の基準に関するお話もありました。例えばGHS分類「化学品の分類及び表示に関する世界調和システム」においては、化学品の危険性を5段階に分けた国際区分が設定されています。
最後に、個々の農薬についての詳しい情報は、農林水産省消費安全技術センター農業登録情報供給システムで調べることができます。気になった農薬なんかが御座いましたら、一度検索してみて下さい!
長々と失礼しました(*- -)(*_ _)ペコリ