みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

注文受付を締め切りました!

2006-11-27 23:44:13 | 販売情報
本日(11月15日)をもちまして、平成18年度農薬ゼミの省農薬みかんの注文受付は終了いたしました

今年度は裏年ということもありまして、収穫量が少ないです。そのため、去年のような追加注文等は一切行いませんので、ご了承ください。

ご注文いただいたみなさま。
配達は12月初旬から中旬に行います。よろしくお願いします。

(太田)

未履修問題

2006-11-18 21:26:52 | 不定期コラム
 近頃、高校の必修科目の未履修が問題となっている。世界史や情報といった必修科目の授業時間にそれらを教えず、数学やその他受験に必要な科目を教えていたという問題だ。
 この問題の一因には、有名大学に何人合格したかといった点でしか高校が評価されないことにあると思う。その評価の仕方は簡単で分かりやすいが、受験偏重主義に陥る。それは受験に必要か必要でないかでものの価値を決める考え方である。筆者も高校生の時はそのような考えをしていた気がする。世界史や倫理の授業中にこっそりと数学の勉強などをしていたものだ。その時には世界史や倫理など受験で使わないのだから勉強する意味は無いと思っていた。こういった意識が今回の問題を引き起こしたと思う。
 理系科目は受験という強力な動機で勉強できたが文系科目はほとんどやらなかった。勉強してもそれを活かせる機会が無かったからだ。活かせる方法を考えれば良かったが、受験生にそんな余裕は無かった。日本史や世界史について何事かを語る機会、もっと砕けて雑談程度にでも話すようにすればよかった。もっと日本史や哲学について話し合っても良いと思う。
 筆者は最近、世界史や日本史といった高校の時になんらの価値をも見出せず一顧だにしなかった科目の勉強を再び始めたいと思う。なぜならJ・S・ミルが言う様に「知識人はあらゆることについて何事かを知っており、何事かについてあらゆることを知っていなければならない」から。文責トミヤマ

秋調査

2006-11-13 16:03:09 | みかん山報告
11月10日(金)~13日(日)
みかん園の秋調査に行ってきました!! 内容は、病害虫調査と収量調査です。 今回は前回の夏調査の時の反省をふまえ、買い出しの時には「備品ノート」を確認して調味料など抜け落としがない様にしましたそのために備品ノートがあるので当たり前の事ですね
また今回は農薬ゼミの活動に興味を持ってくれている1回生が参加予定でしたが、都合が悪くなって参加できなくなってしまいました残念ですまた気軽に参加して下さいね
さて、10日の夜にみかん山に着き、11日からの調査に備えて寝ていた時の事、目の前がピカッと光ったりゴロゴロという雷の音や雨の音が聞こえてきて調査はどうなるのかなぁと思いながら寝ていましたが、朝起きて判明したことですが、半数くらいしか気付いていませんでした皆さんよっぽどお疲れで熟睡していたのでしょうか
11日はにとても影響を受けた日でした。朝はめずらしく起きる時間を決めていたので、皆いっせいに起き出しました。晴れていたので、夜のうちに降ってよかったねと話していたのですが、いざ調査を始めようとすると雨が…病害虫調査は濡れていたら虫を発見しにくいので、収量調査から始めることにしました。最初は傘を持ったまま開始したのですが、1本の木の間を一周して成っている蜜柑の個数を数えるのために、傘を逐一閉じたりするのがめんどうで、最終的には雨に打たれてました 昼過ぎにやっと雨もあがり、収量調査も終え、病害虫調査に取りかかりはじめてすぐ、また雨が降ってきました。結局11日には調査をあまり進めることができませんでした。
 夜にはNews Letterの原稿のために仲田さんに今年のみかんについてのインタビューをしました。
 12日は調査が多く残っていたため、朝食作り担当と調査担当に別れて、少しでも早くに調査を終わらせる様にしました。朝からだったので、午前中には調査も無事に終わり、お昼ご飯にジャガバターとさつまバターを美味しくいただき帰りました 次は収穫ですね


(オガワ)

コメで車走らせる!?

2006-11-10 19:16:07 | 不定期コラム
「水田を油田に変えよう」。そんな構想が動き出しています。コメを原料にバイオエタノール燃料をつくり、減反調整にあえいできた農村を活性化する狙いです。最大の課題はコスト高。採算が合うコメづくりの道は険しいようですが、「瑞穂の国」ならではの環境にやさしいエネルギー生産は広がるのでしょうか。

新潟県中部の水田地帯。周囲はとうに稲刈りが終わった10月中旬、遅い刈り取りをする一画があった。コメのバイオテクノロジー化へ、全農とJAにいがた南蒲が今年始めた試験栽培地だ。
(中略)
町の主産業は農業だが、約2千ヘクタールの水田の4割近くが「減反」による生産調整水田。このうち500ヘクタールで最大3600トンのコメを作り、エタノール1千キロリットルの製造を目指す。食用米でなければ、制度上は転作したのと同じになる。
(後略)

朝日新聞2006年11月10日(金)12面より抜粋


米からエタノールを作ることができるなんて…最初、この記事を読んだ時は「科学技術は何て進歩したんだろう」と感動してしまいました
でもよくよく考えてみたらお酒ができるんだから、エタノールも作れるはずですよね理系失格です
この動きで良いなと思ったことは、制度上は転作の扱いになること。環境にやさしい燃料を得ることができると同時に農村活性化に貢献するので、取り組みが広がりやすいのではないでしょうか

と同時に疑問に思うこともありました。略した部分に記載されていたのですが、使用するコメは牛の飼料用に開発された超多収米の「北陸193号」で倍の肥料を与えても「ほったらかし」で栽培できるのです
知識不足なので曖昧な表現しかできませんが、どのような技術で開発された米なのか気になりますね。また勉強しなくてはですっ

他に略した部分で重要だと感じたポイントは
◆収穫時期は食用米とずれ、作業が分散しやすい
◆水田は転作に努力しても、米作が一番適している
◆15年以上前に農学博士の故角田名誉教授が米のエタノール化を説いていた
です。今も昔も必要に迫られてから初めて、そのような有用な技術に目を向けられるのは少し悲しいですね

(オガワ)

「青臭さ」で害虫防ぐ

2006-11-01 20:34:35 | 不定期コラム
京都大学生態学研究センターの高林教授らは、植物の放つ青臭さを人工的に強めて、害虫の被害を減らす実験に成功した。青いにおいが強まると害虫の天敵が多く集まってくる。また、病気への抵抗力が増すことも分かった。
植物に備わる防御力を高める手法で、農薬の使用減につながる新たな防除として注目されそうだ。
(10/31日本経済新聞夕刊より抜粋)

 現在「食の安全性」がメディアで大きく取りあげられ、現代社会の一テーマになりました。明らかに狂牛病がことの発端にあるが。そんな中、狂牛病にならんで中国産ほうれん草に代表される残留農薬が問題となっています。以後、農薬に対する日本国民の意識は「農薬は悪だ」という方向に進んだように思われます。日本政府もポジティブリスト制度や有機JAS法のように、ますます農薬を減らす方へ誘っているのだから仕方がないのでしょうが。
 そこで、今回の発見を考えてみたいと思います。この発見自体はすごく画期的だと思う。寄ってきた虫を手で払うこともできない植物体が、自身に害虫を寄せ付けないようにする働きがあるというのだから、生命力というものに感心してしまう。
 しかし、害虫防除法としてはどうでしょうか。青臭さを「人工的に強める」というのは結局のところ、今(別の意味で)流行の遺伝子組み換え技術によります。防除できるという事実はあるのでしょう。けれど、「食の安全性」を考えた「農薬削減」のための「遺伝子組み換え」には疑問を感じえません。「農薬はいやだけど遺伝子組み換え作物ならいいや」という考えの人にとっては良いかもしれないですが。
 それでも、大規模農業では植えっぱなしで防虫いらずなら労働効率も良いし使われかねないと思うと、ちょっとした不安ですね。これからもこういった技術が出てくるにちがいありません。そういう意味で今後の動向に注目です。

(太田)


新聞記事の内容ですが、京大のニュースリリースにも載っていました
http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/061031_1.htm
詳しい内容を知りたい方はどうぞ

(小川)