みかん日記

省農薬ミカン園の様子や農薬ゼミの活動内容を伝えます。

タコ箱オーナー

2007-09-20 14:31:35 | 不定期コラム
最近、一番、興味を持っているのは、
農林水産物のオーナー制です。
これまでも、棚田とか、果物とか、牡蠣とか、昆布とか
いろいろなオーナー制がありましたが、
北海道の留萌あたりで、ちょっと変わったオーナー制が行われています。
どんな、オーナー制かというと、
タコ箱漁のタコ箱のオーナーを募集するというものです。

どこが変わっているかというと、
これまでのオーナー制は、栽培や養殖をするもののオーナーがほとんどなので、
基本的に一定量の産物が手に入ることが保証されているかと思います。
しかし、このタコ箱漁オーナーでは、タコが入るかどうかは、わからない。
たくさん入っている場合もあるし、一杯も入らない場合だってある、
そんな、かなり、リスキーなオーナー制です。

北海道・日本海、タコ箱漁オーナー2007

ホームページを見ていただけるとわかると思いますが、
それぞれのオーナーのタコ箱を識別し、5回の漁の結果が
ホームページに表示されています。
かなり凝った作りになっています。
オーナーは、ホームページを見て、一回一回の漁の結果に一喜一憂するわけです。
夢を買うのか?ネタの面白さに惹かれたのか?
100件の募集に、22,460件の応募があったそうです。

リスキーな物といえば、ミカンの収量
1年をおきに収量が変わるという、隔年結果を起こします。
それを避けるため、香川県の豊島の農家では、
ミカンの木を半分に分け、片方は目一杯、実をつけさせて、
片方は、全て採ってしまうことをして、
一年おきに収穫するミカンの木を交代させることで、安定的に供給していました。

省農薬みかん園では、剪定や摘果をすることで、
平均的にミカンを収穫できるように、仲田さんは行っていますが、
それでも、生り年、不生り年が出来てしまいます。
じゃあ、それを逆手にとって、ミカンのオーナー制は出来ないだろうか?
と、勝手に考えています。
これまでの、それぞれの木のミカンの収穫数は、調査によって記録されているし、
そのデータから、今後のミカンの収穫数を予想して、
オーナーになるミカンの木を選ぶ。
お金を払ったら、ミカンがただ、送られてくるのではなく、
よく実のなるミカンの木を選ぶには、
ミカンの木の特性を知らなければならないし、
ミカンの木の立地条件も気になるだろうし、
ミカンのつくり方が身近になってくる。
そうすれば、生産者の苦労や喜びも感じられ、
生産者と消費者の距離が近くなるだろう。

上手くいったら大豊作、失敗したら収穫ゼロもありうる。
ちょっとリスキーなオーナー制。
ただ、タコ箱と違うのは、単なる運任せではなく、
データを元に、後は天候任せ、、、

(吉野)

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1 コメント

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面白そうですね♪♪ (しの)
2007-09-20 14:11:37
自分が関わることによって
やっぱり興味が出てきますよね
もし実現したら、ますます省農薬ミカンの生産者と消費者の距離が近くなりますね
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