ノリの東京の友人の生きる糧(福岡編)

日々のちょっとした楽しみや悲しみを徒然に語ります。

過去の城めぐり(完) ~ 愛知・岐阜編 ~ (その5) ※完結

2008年04月21日 | 歴史もの
(その4からの続き)

(2)3月18日 土曜日

 ①犬山城

 犬山城は8時30分開園とフロントのおばさんに聞いていたので、「朝風呂にでも入るか」と思って横になってテレビを見ていたら眠ってしまい、起きたら8時だったので朝風呂はあきらめてチェックアウトすることにした。

 「いってらっしゃいませ」とフロントのおばさんが玄関まで送ってくれたので、良い気分でホテルを後にした。あまり寝むれなかったけどナカナカ良いホテルだった。次は飯付きプランで泊まることにしよう。

 2日目も良い天気で木曽川の川風が心地よく、目の前に見える犬山城を携帯電話のカメラで写しながら城に向かった。

 5分くらい歩くと稲荷神社や猿太彦神社に囲まれた城の入り口に到着。おじさん達が何人かいたので「犬山市民の朝の散歩の場なのだろうな」などと考えていたのだが、みんな正装をしていたので少し違和感があった。

 石段を上がって切符売り場の方に行くと違和感の原因が判明。昨日大手門の改修工事が終わったらしく今日は大手門改修工事終了の祝典を行なうみたいだ。大手門の前にはレッドカーペットがひかれていて、テープカットの準備やマイクテストが始まった。

 切符売り場が開くのを待ってイスに座って来る人を見ていると、明らかに議員らしき人物、秘書、工事をやった大工さん(ガラが悪かった)、教育関係の人、報道関係の人、なんか偉そうな老人等が続々と集まってきて、8時45分くらいには大手門の前には50人以上の人だかりになった。

 切符と一緒に整理券をもらえたので「なんか記念品がもらえるな」と内心喜びながらセレモニーが始まるのを待っていると、8時50分くらいに市長の挨拶が開始。財団法人犬山城白帝文庫の代表の女性の挨拶、犬山城管理事務所の会長の挨拶、市会議員や役場の次長の紹介(しゃべりはなし)と続いて、9時くらいにテープカットが終わり、市長の「か・い・も・ん~。」の掛け声と共に大手門の扉が開いた。城廻でこういうアクシデントに遭遇したのは初めてだったので、笑いながら犬山城に入場した。

 門をくぐると、当時の門番や町娘に扮したコスプレのおじさんとおばさんから記念品の紅白饅頭と犬山城のカードがもらえたので感謝して場内を進んだ(先着50名との事。饅頭は美味しかった)。

 あれだけ人がいたのに天守閣に向かうのは俺1人だけで、他の人達は広場で談笑を始めていた。みんな関係者だったようだ(市長が財団法人犬山城白帝文庫の代表の女性に「昔を知った上で色々新しいことをやる分には構わんけどねぇー・・・」なんて小言を言っていた。話は違うが市長にはSPは付いていなかった。市長レベルだと警護の必要性はないのかね)。

 以前松本城で行なった非常に気持ちのいい「長時間の天守閣ゴロリ」を行なう為に、途中の展示物は一切見ずに3層4階の最上階に直行。案の定誰もいなかったのでカーペットのひかれた最上階の中心点に座って殿様気分を満喫させてもらった(3分くらいで係員が到着。「お客さん速いですね。」と言われたが生返事を返して座り続けた)。

 そうこうしているうちに観光客らしき集団も上がってきたのでゴロリをやめて景色を楽しむことにした。木曽川と犬山の街を見下ろす眺めはナカナカの物だったが、やはり前日に岐阜城の最高の景色がまだ目に焼きついていたので感動するまでには至らなかった(前日と違って曇っていたのも要因か?)。

 最上階の壁には昔の写真がたくさん飾っていて明治、大正、昭和時代の犬山のイメージを感じ取ることが出来たが、皇族が来た時の写真が何枚も飾っていたのは面白かった。特に今の天皇家は天皇陛下、皇后陛下、皇太子殿下、秋篠宮殿下、紀宮殿下と全員が来ていたので、そういう写真は今までの城廻では見ることのない物だったので「さすが国宝。皇族の御用達だ。」と思って最上階を後にした。

 最上階から下に降りたが(階段は急勾配)、他の国宝の城と同じように展示物は少なめで、どちらかと言うと「建物をよく見ろ」と言う感じで個人的には好きな雰囲気だった(お決まりの全国の城の写真や城の模型は置いてあったが・・)。約30分の犬山城訪問だった。

 ビニール袋に入れていた靴を履いて城外に出ると市長達がまだ立ち話をしていたが無視して大手門をくぐって城外の文化資料館へ移動。犬山城関連の展示物を期待していたのだが展示物は犬山の祭りに関連する物(大きな山車が飾っていた)や名物のからくり人形に関連するものしかなくて、すぐに出て、目の前のからくり展示館に移動した。

 からくり展示館には、江戸時代に作られたからくり人形がたくさん飾っていて壮観だったが触ることができなくて残念だった(木製の人形はナカナカ精巧で、模型好きの血が騒いだ)。売店で「からくり弁慶」と言う学研の科学と学習についてくる付録みたいなキットが1000円で売っていたが、イマイチだったのと(300円なら買った)、売店の親父とおばさんが大声で私語をしていたので買わずに出てきた(別のおばさんは一人で館内をモップで床を必要以上にビチャビチャにして掃除していると言うのに・・)。

 他に見る場所もないようだったので、そのまま犬山の城下町を歩いて犬山駅に向かった。土曜日の午前中と言うこともあってシャッターが下りている店が多く、なんの土産物も買えずに10分くらいで犬山駅に到着。名古屋に向かう電車の中で「もう城めぐり的には満腹だし、名古屋城を見ると名古屋に来ることもなくなってしまう。」と考えて、今回の城廻は犬山城見学で終えて名古屋城は見ないで東京に帰ることにした。

 12時少し前のガラガラの新幹線に乗って帰京。「とんかつ弁当」が名古屋駅の売店にあったが、嫌いな「味噌かつ」だったのでパスして無難な幕の内弁当を購入(どうも名古屋の味噌かつは甘くて食えない)。景色を楽しみながら弁当を食べて15時には自宅に着いた。

 今回の旅の目的は「犬山城訪問」だったが、終わってみると「岐阜城の眺めの素晴らしさ」と「家康の人生訓」の2つに満足した旅だった。旅の前の落ち込んでいた気分が少し楽になった一人旅だった。

(過去の城めぐり 愛知・岐阜編 完結)
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