政府は25日夕の臨時閣議で2010年度予算案を決定した。それにしても、95兆円を要求していた国民新党のカメさんがおとなしく矛を収めたのは意外であった。やはり、一度は存在感を見せ付けねば気が済まぬのか、混ぜっ返しの好きな御仁である。
「命を守る予算」と胸を張る鳩山総理、本当にそうあってほしいが、過去最大の予算案はより国の借金を増大させることにもなった。まあ、政権交代で予算編成の過程は様変わりしたようだが、つまるところ不足分は国債に頼るというのは従来と同じである。事業仕分けも、民主党が想定したほどには無駄がなかったということで、選挙前に「財源はある」と声を大にして叫んでいたが、やはり机上の計算には大誤算があったということだ。
政府はこの10年度予算案と7兆2000億円規模の追加経済対策を盛り込んだ09年度第2次補正予算案を、年明けの通常国会に提出し早期執行を目指すという。が、通常国会が開かれるのは1月22日頃だとか、景気の二番底を回避できるかどうかの正念場だというのに1ヶ月もの空白は長い。そんな悠長なことでいいのだろうかと思うのだが、どうも政治家の考えることはよくわからない。
一方、年明けの通常国会では、自民党は鳩山総理の偽装献金問題、小沢幹事長の献金疑惑に対して徹底追及する構えだとか、これでまた審議拒否などで国会が空転することも予想される。足の引っ張りあいは、与野党の立場が変わってもやることは同じ、いいかげんうんざりしてくる。
26日のわが購読紙の『滴一滴』というコラムを読んで、久しぶりに溜飲の下がる思いがした。
『相手を批判するには慎重さが必要だ。物事の本質を見極めず、表面的なムードで批判してしまうと、後で自分に降りかかってくる。「天に唾(つば)する」という例えもあるが、まさに絵に描いたような図式で鳩山由紀夫首相が窮地に陥っている▼首相は元秘書が罪を問われた偽装献金事件で、「すべてを(元秘書に)任せきっていた」と自らの関与と罪を否定した。だが、秘書の犯罪は政治家にも罪がある、と強く糾弾してきた過去の発言との整合性は、どう釈明してもつかない▼政治家の「言葉の重さ」を突き付けられた形といえる。野党時代はともすれば、批判のための批判をしやすい。政策面では財源の裏付けもなく、大衆受けするような公約を並べる傾向が強い▼与党となった民主党は、ガソリンにかかる揮発油税などの暫定税率廃止を看板政策に掲げていたが、財源や環境との関係で事実上、断念した。現実の厳しさを痛感しているはずだ▼片や野党に転落した自民党はどうか。首相の偽装献金事件で、谷垣禎一総裁は「衆院を解散し、国民に信を問うべきだ」と踏み込む。勝算があっての発言とは思えない。言葉の軽さを感じる▼年明けには通常国会が始まる。与野党とも年末、年始は頭を冷やし、重量感のある言葉で政策論争に挑んでもらいたい。』
相手を批判する時はまずおのれの言動を振り返ってみるべきで、自分の発言で自縄自縛に陥ってはどうしようもない。自民党は、鳩山総理の9億円の“子ども手当”を巨悪な脱税行為というが、ならば鳩山邦夫議員には何と言う? また、小沢幹事長の献金疑惑をいうのなら二階さんも同じようなもの、「目くそが鼻くそを笑う」とはこのことだ。自民党は、野党時代の民主党には手痛い反撃を食らっているから、今度はここぞとばかりに徹底追求してくるだろう。が、足元をみれば、現職の参院議員3人が年末に相次いで離党の意向を表明した。「火事の前にはネズミが逃げ出す」というが、この3人は自民党にいては来夏の参院選には勝てないと思ったのだろう。批判や攻撃に夢中になっていると母屋が危うくなりますよ、谷垣さん
鳩山総理は24日、偽装献金問題で記者会見し、国民に謝罪しながらも首相辞任は否定した。そして実母からの12億6000万円の資金提供を贈与と認め、平成14年に遡って修正申告し、贈与税約6億円を納める考えだという。
しかし、お母上から「上げたよ」とのひと言も、また秘書からも「もらいました」の報告が、この7年間ただの一度もなかったとは到底考えられない。だが、偽装献金といっても身内の金で、利害が絡む怪しげな金でなかったことが救いである。しかし、この12億6000万円をどう使ったかを明らかにするのが当然なのだが、それを明らかにすれば鳩山総理は「知らなかった」では済まなくなるのだと思う。まさか、これだけの大金を秘書が独断で使ったとも言えず、何が何でも「知らなかった」で押し通すよりほかないのであろう。どうせなら秘書も1億や2億、黙って懐に入れておけばよかったのに…。おっと、こんなことを言っちゃあいけませんね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ang.gif)
「命を守る予算」と胸を張る鳩山総理、本当にそうあってほしいが、過去最大の予算案はより国の借金を増大させることにもなった。まあ、政権交代で予算編成の過程は様変わりしたようだが、つまるところ不足分は国債に頼るというのは従来と同じである。事業仕分けも、民主党が想定したほどには無駄がなかったということで、選挙前に「財源はある」と声を大にして叫んでいたが、やはり机上の計算には大誤算があったということだ。
政府はこの10年度予算案と7兆2000億円規模の追加経済対策を盛り込んだ09年度第2次補正予算案を、年明けの通常国会に提出し早期執行を目指すという。が、通常国会が開かれるのは1月22日頃だとか、景気の二番底を回避できるかどうかの正念場だというのに1ヶ月もの空白は長い。そんな悠長なことでいいのだろうかと思うのだが、どうも政治家の考えることはよくわからない。
一方、年明けの通常国会では、自民党は鳩山総理の偽装献金問題、小沢幹事長の献金疑惑に対して徹底追及する構えだとか、これでまた審議拒否などで国会が空転することも予想される。足の引っ張りあいは、与野党の立場が変わってもやることは同じ、いいかげんうんざりしてくる。
26日のわが購読紙の『滴一滴』というコラムを読んで、久しぶりに溜飲の下がる思いがした。
『相手を批判するには慎重さが必要だ。物事の本質を見極めず、表面的なムードで批判してしまうと、後で自分に降りかかってくる。「天に唾(つば)する」という例えもあるが、まさに絵に描いたような図式で鳩山由紀夫首相が窮地に陥っている▼首相は元秘書が罪を問われた偽装献金事件で、「すべてを(元秘書に)任せきっていた」と自らの関与と罪を否定した。だが、秘書の犯罪は政治家にも罪がある、と強く糾弾してきた過去の発言との整合性は、どう釈明してもつかない▼政治家の「言葉の重さ」を突き付けられた形といえる。野党時代はともすれば、批判のための批判をしやすい。政策面では財源の裏付けもなく、大衆受けするような公約を並べる傾向が強い▼与党となった民主党は、ガソリンにかかる揮発油税などの暫定税率廃止を看板政策に掲げていたが、財源や環境との関係で事実上、断念した。現実の厳しさを痛感しているはずだ▼片や野党に転落した自民党はどうか。首相の偽装献金事件で、谷垣禎一総裁は「衆院を解散し、国民に信を問うべきだ」と踏み込む。勝算があっての発言とは思えない。言葉の軽さを感じる▼年明けには通常国会が始まる。与野党とも年末、年始は頭を冷やし、重量感のある言葉で政策論争に挑んでもらいたい。』
相手を批判する時はまずおのれの言動を振り返ってみるべきで、自分の発言で自縄自縛に陥ってはどうしようもない。自民党は、鳩山総理の9億円の“子ども手当”を巨悪な脱税行為というが、ならば鳩山邦夫議員には何と言う? また、小沢幹事長の献金疑惑をいうのなら二階さんも同じようなもの、「目くそが鼻くそを笑う」とはこのことだ。自民党は、野党時代の民主党には手痛い反撃を食らっているから、今度はここぞとばかりに徹底追求してくるだろう。が、足元をみれば、現職の参院議員3人が年末に相次いで離党の意向を表明した。「火事の前にはネズミが逃げ出す」というが、この3人は自民党にいては来夏の参院選には勝てないと思ったのだろう。批判や攻撃に夢中になっていると母屋が危うくなりますよ、谷垣さん
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鳩山総理は24日、偽装献金問題で記者会見し、国民に謝罪しながらも首相辞任は否定した。そして実母からの12億6000万円の資金提供を贈与と認め、平成14年に遡って修正申告し、贈与税約6億円を納める考えだという。
しかし、お母上から「上げたよ」とのひと言も、また秘書からも「もらいました」の報告が、この7年間ただの一度もなかったとは到底考えられない。だが、偽装献金といっても身内の金で、利害が絡む怪しげな金でなかったことが救いである。しかし、この12億6000万円をどう使ったかを明らかにするのが当然なのだが、それを明らかにすれば鳩山総理は「知らなかった」では済まなくなるのだと思う。まさか、これだけの大金を秘書が独断で使ったとも言えず、何が何でも「知らなかった」で押し通すよりほかないのであろう。どうせなら秘書も1億や2億、黙って懐に入れておけばよかったのに…。おっと、こんなことを言っちゃあいけませんね。
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ご指摘ありがとうございました。
期限後申告だと追徴金も取られるのでしょうね。
これがばれてなきゃあ、鳩山兄弟で10億円相当の脱税ですよね。正直に税金を納めている人にしてみたら腹の立つことですよね。
100日過ぎた・・これからの鳩山さんの技量を見てゆきたい!(自民党も・・・見てゆく技量があるのか・・・施策論争を期待します。)
それにしても・・・小沢さんの不気味な過去と現在の言動・行動が「日本沈没」に追い込むような・・・怖い夢になりそうです!
小沢さんをテーマに・・・整理をお願いします。
テレビに出ている知識人が来年を予想したら、「政界再編成」、「流動の年」、「景気悪化」などと、ちっともいい言葉が出ませんでした。
誰かが、来年はないが、小沢総理というのもありうると言っていました。“悪”のイメージは拭えませんが、あのリーダーシップというか、政治的手腕にはだれも真似が出来ないでしょう。
ここ最近、頼りない総理が続いたので、それこそ田中角栄の“人間ブルドーザー”といわれた強力な牽引力には魅力を感じますね。
「俺について来い」という強いリーダーが現れませんかね。
どうぞよい新年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。
ほんと、秘書も一人罪を被って警察沙汰になるのならレディーさんの言うとおり2、3億ポケットに
いやポケットに入らない額ですが頂いておけば割に合うのかもしれませんね。
人の事はよーく見えますよね
鳩山サンも“灯台下暗し”を地で行きましたね
富豪家にも落とし穴がある。ましてやその立場になる時は素人でも身辺整理をしますわよね~
暴かれてアタフタする事が理解できません
主相にならなければやり過ごせる事なのですか?
富豪者や自営業さんは節税に励めます
サラリーマンだけが本当の真の納税者です。
ましてや1000万以上のサラリーマンの税率は凄まじいものがありました
そこそこの中流意識は持てても大きな贅沢は出来ないジレンマテで何時もぼやくばかりでした
富豪家サン達ちゃんと納税されてますか~
新聞やマスコミは、あー言った、こー言ったと結果ばかりを面白く書きあげるのではなく
政治家や官僚を引っ張るほどの大局の目をもって物を書いたり言ったりして欲しい
無理でしょうかね~体制依存、まさに…
後でなおそうと思いながら
“主”ではなく“首相”ですよね~~
だから人の事をアレコレ言えない私なのです
本当に鳩山さんの資産と来たら政治家の中でも突出してますね。
裕福な家庭で育つと金銭感覚がマヒしてくるのでしょうか、私もマヒしてみたいです。
解雇されて悪者になるならポッポへ入れちゃえばよかったのに。たくさん退職金(口止め料?)をもらったのでしょうね。
政治家は自分が言ったことの語録集を作っておけばいいでしょうね。
鳩山さんはあまり物事にこだわらない鷹揚な方かしら? 思いついたことをすぐ口にするし、本当に宇宙人みたいな人ですね。
身内同士の金のやり取りとはいえ、ばれないと思ったところが甘いですね。偽装献金はともかく、この脱税行為には腹立ちますよ。
兄弟合わせると税金は10億以上でしょう。真面目に働いて税金を納めている人は馬鹿らしくなりますよね。
この上は、政治だけでもしっかりやってもらわなければ総理でいる意味がありませんね。
この1年、お付き合いくださいましてありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
どうぞよい新年をお迎えください。