こんにちは学院長の佐々木です。
知人から「代替医療のトリック」という本の存在を教えて頂きました。まだ読んではいませんが近々是非読んでみようと思います。
代替医療は効果があるかないか?また、各分野の問題提起的な本なのは分かりました。科学的に検証しているのでしょうね。
この本を読んで、ということでもなく(勿論読んでいません)日頃から考える私の医療論なのですが・・。
代替医療は西洋医学の一般的根拠(解剖学、病理学等)からおおいにそして謙虚に学ぶ必要があると思っています。東洋医学だけの文献を読んでも決して理解しきれない、少なくても私はそうです。西洋医学の解剖学や生理学、最新の治療法、異端的な治療法等も含めそちらを理解することで東洋医学論の理解が加速的に進みます。
ただし、それが効くか効かないか統計的にエビデンスを集めることはそもそも無意味で不可能だと思います。何故ならどんな治療法も使う人次第、使う人の技量や知識次第、もっというとその人間力次第だからです。
勿論施術者一人一人にはエビデンスがあるはずだし、逆にそれが無い施術者やいくら代替医療でもエビデンスをあげる事の出来ない治療法はちょっと先はないかな、と思います。
西洋医学も執刀医や、薬や病気を判断する医者次第で大きく結果は変わっていて病院というより医師一人一人の技量、経験、判断力=人間力の差ですよね。癌治療、例えば抗がん剤もこの患者にはとても効いたが、あの患者には効かないという真実があり、その理由も解明されておらず、割と効いているグループが多いというエビデンス、つまり経験から判断するしかないのが実情です。
より経験医療の色が強い代替医療に、なぜ効くのか、効くのか効かないのかを論じても、基本は西洋医学の実情と変わりないので一冊の本で結論付けるのも無理でしょうし必要ないと思います。
そして世に必要がないのなら歴史的に消えていくと思います。
西洋医学に不満を持っている方もたくさんいますし、代替医療の問題点も多々間違いなくあり残念です。
一番の論点は、医療者側が何をするのでも、原因は何か、何をすべきか、何を施していくのか、どれくらいで改善するのか等をできるだけ真摯に伝える姿勢であり、それらを見極め判断する患者側の冷静な判断力を持たなければ良い治療にはたどり着けない、ということだと思います。
食や心因性、環境などに原因の重きをおく東洋医学と検査数値を明確に裏付ける西洋医学をうまく利用しなくてはならないのであって、利用されては駄目なんだと思います。自分の身体を様々な経験やデータなどでまずは知ることが必要であり、健康を求めるならこのような本人の意識がポイントで、どんな医療もその行為の手助けでしかないのではないでしょうか。