巷では減塩アイテムが大きな注目を集め、減塩とすることが健康につながるという認識で広がっているように見えます。しかし、ここまで述べてきたように、例えば膀胱経にトラブルが生じた場合の症状で鑑みると、水分不足、糖分摂取過多が主な原因となっています。血圧との因果関係で考えると、8割以上は本態性高血圧症と言われ、つまり原因がはっきりしていない、わからない高血圧にもかかわらず、何故か医療機関も栄養指導でも頑なに減塩指導が主流で、降圧剤の処方が続いています。
むしろ塩分不足でミネラルバランスが崩れ、ホルモン生成や分泌に支障をきたしたり、冷えによって逆に血圧が上がってしまいます。減塩ではなく減糖にすべきなのですが、そこには頓着なく摂取し続け、糖質過多なのに水分を摂取する為、いわゆる水毒となって、冷え、むくみ、内臓不良になってしまうのです。
カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム等それぞれの配合バランスを考慮すべきで、むやみに減塩をしたところで血圧の安定には繋がりません。果物の過剰摂取でカリウム過多からむくみや節々の炎症も生じています。
必要なことは塩分は普通にしっかり摂取する、糖分を意識的に控える、水分も摂取する、ということで、これが泌尿器系の正常維持に繋がります。
本態性高血圧に関して一つはっきりしているのは、数値上原因が見つからなくても、自律神経のバランスが乱れ、主に交感神経が優位な状況に陥っていて、その主要因は心因性だということです。繰り返しますが、ベクトルを向けるべきポイントは減糖とストレスです。
東洋医学が膀胱経、腎経等に推奨する養生に欠かせない食材の塩辛いもの、黒いもの(黒豆、昆布、海苔、黒胡椒、胡麻等)というのは非常に理にかなっていると言えますね。