朝夕はめっきり過ごしやすくなりました。 空気が違います。 涼しさが感じられます。 ということは焦ります、もう終わりが近いのかと。 まだ時は8月22日、みちのくの鮎釣りはあと20日は大丈夫。 とはいってももう残り少ないのは確か。
広瀬川はますます減水傾向にあります。 これが最上川や北上川であればとっても嬉しいのですが、世の中は、自然界はうまくいきません。 喜ばせては裏切ります、この繰り返し。
今年のみちのくの各河川はおかしいです。 何かが狂っています。 ずーと雨が降らないかと思えば、もうたくさんというくらいに降り続ける、絶好の河川環境かと喜ぶと必ずその反動が、猛烈な否定が襲ってきます。
もうめちゃくちゃです。 半ば、半ば以上に諦めてはいますが、それでも貴重な残り期間に2回くらいは爆釣を味合せてほしいと思う、願うのですが、願うこと自体がいけないことなのでしょうか。 愚痴になってしまいます。
きのうは久し振りに午前中に竿を出したので、きょうは午後からとしました。 もちろん活けているオトリが元気であるということが前提条件ですが。 午後3時から4時20分です。
きのうまではもっぱら瀬ばかり攻めていましたので、きょうはトロ、それも深いトロにオトリを入れてみようかと思った次第です。
そうです、西道路のトンネルが途切れているところのトロ場です。 石碑では「観音淵」の下流になるのですが、われわれは子どものときからいわゆる「松淵」と呼んでいたところです。 滝がいつも流れているところから、大きな平らな岩盤が右岸左岸に分かれて沈んでいるところの下流部分です。 ここです。
この付近はむかしむかしは、プールが普及する前は絶好の水泳場だったのです。 むかしは今よりはるかに深かったです。 右岸には飛び込むのに適した大きな岩盤が聳えていて、泳ぎに自信がある人は4,5メートルも高いところから飛び込んでいたものです。
正式な河川の水泳場所であり、季節には見張り台が建てられ、監視員もつきました。外国人もやってきたものです。米兵の家族を中心とした進駐軍(その前は占領軍)ですが。 ミルクアイスやあずきアイスが5円で売られていました。 自転車の荷台に積んできたものです。
(古い話で恐縮です。) 必ず1年に一人は水死していたと思います。初めていわゆる”どざえもん”を見たのもこの場所です。 そうそう近くの女学校の洗礼行事を見たのもここでした。 牧師さんや女学生たちが白装束で川に入り(胸近くまで)、牧師さんが学生を抱えて瞬間的に沈めるのですね。そういう洗礼を興味を持って見たものです。 (この辺で止めときます。)
泳ぎに適した深いトロ場があるのはもう1か所、上流の「賢淵」がありましたが、こちらは今はすっかり埋まってしまって、むかしを忍ばせるものはもうありません。
竿は久しぶりにシマノのアドバンフォースで、水中糸は0.35号です。 3時スタート。 ここのトロ場には岩盤と岩盤の間に流れができています。 そこにオトリを入れて泳がせたのですが、掛かりません。 時に3時15分、掛かったのではありません、いや掛かったことは掛かったのですが、鮎ではなく、根掛かりでした。 何と言うことでしょう。 ついていません。
このところあまり根掛かりがなかったのですが、前回頃から増えてきました。 鮎が掛からなくなると、逆に根掛かりが多くなるというのは経験として実感しています。 入れ掛かり等になっているときは不思議なことに根掛かりもしません、しても外れます。
でも釣れなくなると根掛かりが増えて、しかも外しに行けないことが多くなります。皮肉なものです。 結局15分で根掛かりし、オトリ鮎もろともパーとなりました。 オトリは2匹ですので、残りは1匹のみ。 どちらかというとのこりの鮎の方が大きくて元気でした。 トロで根掛かりでしたので、またもや瀬に戻ります。
瀬とは言ってもすぐに瀬ではなくて、その手前からオトリを入れます。 じっと水中を見ていると何か鮎らしき魚がヒラを打っているように感じるのです。 それでもしかしてここで掛かるかもと勝手に自分に都合のいいように解釈して、オトリに友達を連れてくるようにお願いします。
でも掛かったのは段々瀬の始まりのところでした。 一気に竿が絞られ、鮎は下流に逃げます。瀬に乗られましたので、伸されないようについていくのが高齢の鮎釣り師には大変なのです。 足元は滑るし、転ばないように注意しながら掛かり鮎を左岸に寄せつつ、タモを持って引き抜きの準備をします。
22センチクラスの丸々と太った鮎です。 時に3時25分頃です。 腹掛かりでも背掛かりでもなく、脇掛かりですか。3センチくらいの大きな斜めの傷ができてしまいました。 さっそくオトリを交換して同じところから下流の瀬を泳がせますが掛かりません。
仕方がないので、50メートルくらい上流に向かい、平瀬を狙ってみることにしました。ここです。 平瀬のようには見えないかもしれませんが、水深もそれなりにあり、押しが強いのです。
(上流側)
(下流側)
鮎はよく泳いでくれました。 そうそうここでは複合メタルの0.1号と太い糸にしました。 付け糸も丈夫な仕掛けで、25センチクラスの鮎は何ともないと安心しながらの釣りができます。 元気な鮎は斜め上流右岸寄りに泳ぎます。
そしたらゴンゴンというような当たりが伝わってきました。 居たんですねえ、ここにも追う鮎が。 急瀬ではないのですが、アドバンフォースが大きく弧を描きます。 これがたまらない。青空を背景に白い竿が弧を描きます。 右岸い逃げようとするのを左岸に引き寄せ何とか引き抜きました。 25センチ近くあったでしょうか。背掛かりでした。だからなおのこと抵抗が強かったのでしょう。 4時頃のことです。
大きいのですがオトリを交換して平瀬を泳がせますが掛かりません。 徐々に下って瀬に入りますが、瀬でも掛かりません。 大きすぎるオトリはややもすると周りの野鮎からは敬遠されるのですよね。 意外と掛かりません。
瀬も終わりとなり大きく左に絞られる岩盤底の急瀬に入れましたが、・・・。まさかまさかのアンビリーバブル!!またしてもここで根掛かりです。 ついていません。 オトリ2匹でスタートし、根掛かりでマイナス1、1匹掛かって2匹に、さらに大型が掛かって3匹になったのに、またしても根掛かりでマイナス1、結局手もとには2匹のみ。1匹が入れ替わりました。
根掛かりでもハナカン周りで切れるのであれば、水中糸はその後も使えるのですが、今回は複合メタルの上の付け糸から切れてではなく、外れてしまったのです。0.1号の複合メタルは1回の使用でパートなってしまいました。
ということできょうの釣行は3時から4時20分で終了です。 2匹掛けましたが根掛かりで2匹失いましたので、±0ということで終わりました。うまくいきません、何もかもが・・・。