Mほ子姉さん、K子隊員と一緒にナッシュビルシンフォニーを聴きに行った。
今回のプログラムは、
ショパン ピアノ協奏曲第2番
マーラー 交響曲第5番
まず、ショパンのピアノ協奏曲(=コンチェルト)第2番について。
そもそもショパンはどんな人だったのか?ポーランド人で、1810生まれ、1849死亡。19世紀初めの人だ。38歳で若くして死亡。結核持ちだったらしい。職業はピアニストで、ピアノ曲ばっかり作曲した。ピアノ習ってた人(Aりささんとか)はこの人の曲を良く知ってるようだが、そうでないと、意外となじみがない。テツは長い間オーケストラの団員だったが、ショパンの曲は1曲も演奏したことがない。
ショパンは、有名な曲をたくさん書いている。例えば、
子犬のワルツ
ノクターンop9-2
別れの曲
テツは見てないので定かではないが、別れの曲は”101回目のプロポーズ”のBGMだったらしい。確かに恋愛ものに合いそうな曲だ。しかし、実際には郷愁の曲。そう思って聴いていると、日本に帰りたくなってくる。
ショパンは、祖国のポーランドをこよなく愛していたらしい。また、ポーランドの人たちにとって、ショパンは国民的作曲家らしい。2002年に、”戦場のピアニスト”という映画が公開された。第2次大戦時にナチスから逃げ回っていたポーランド系ユダヤ人ピアニストの話だが、ポーランド人にとってショパンの存在がいかに大きいかが良く分かる。この映画、ものすごく残虐なシーンが多数出てくるが、すばらしい作品である。お勧め。
さて、今回聴くピアノ協奏曲第2番だが、上の3曲と比較すると、メジャーな感じではないが、特に2楽章は、しみじみといい曲だ。
ショパン ピアノ協奏曲第2番 第2楽章 ピアノ=ルービンシュタイン
次は、マーラーの交響曲(シンフォニー)第5番(通称マラ5)について。
マーラーは、1860年生まれ、1911年死亡。19世紀後半から20世紀初めの人だ。オーストリアの人で、ユダヤ人。職業は、オーケストラの指揮者で、ほとんどオーケストラの曲ばかり書いた。彼の曲は、長くて、難解で、うるさかったり、音が小さすぎたり、クラシックを嫌いにさせる要素がてんこ盛りだ。逆に、クラシック大好きな人にとっては、奥が深く、飽きが来ず、挑戦のしがいのある、憧れの作曲家だったりする。実際、演奏するのがあまりにも難しくて、アマチュアには事実上不可能に近い。テツも、死ぬまでに一度弾いてみたいが、機会があるかどうか・・・。
さて、マーラーの曲で一般的に広く知られている曲は・・・ない!唯一、比較的良く知られているのが、今回聞く交響曲第5番の第4楽章だ。この楽章は、弦楽器だけで演奏され、管楽器は全く演奏しない。また、ハープが非常に印象的に使われている。この4楽章が世間に知れ渡ったのは、”ベニスに死す”という映画によるところが多いと言われている。ベネチアに旅行に出かけた中年のおっさんが、ビーチで美少年(!)に出会い、恋に落ち、恋焦がれながら死んでいくという、あきれてものが言えない映画だ。また、スマップの中井氏が主役のドラマ“白い影”でも、この曲が使われていた。ヒロインは竹内結子さんだった。
マーラー 交響曲第5番 第4楽章(アダージェット)
ほかの楽章については、簡単に説明。
1楽章:葬送行進曲。トランペットのソロから始まる。タタタターン・・・・・。
2楽章:ヴァイオリンソロがある。
3楽章:中盤の、ヴァイオリンのソリ(前のほうに座っている数人だけで演奏すること)のピッチカートのところが好き。
5楽章:明るくて、乗りが良くて、大好きな楽章。最後もトランペットで終わる。
さて、ようやく本題に戻って、コンサートの感想。今回は、奮発して、3階バルコニー中央の$57.50の席を取ったのだが、音響も見晴らしも最高だった。弦楽器の配置は、めずらしくステレオ配置だった。コンサートマスターがいつもの太っちょのおばちゃんではなく、若そうな男性に代わっていた。プログラムを見ると、Guest concert masterと書いてある。いつものコンミスのおばちゃんは、あまりソロが上手くないので、新しい人に代えられようとしているのだろうか。
ショパンPコン
ソリストは、Ingrid Fliter。アルゼンチン人女性。オーケストラは、出だしからして、自信なさそうな音だったので、今回も外れ演奏会かと思った。しかし、ソリストが上手かったため持ち直し、最終的には非常によい出来だった。テツの好きな2楽章も、気持ちよく聴けた。
マーラー5番
1楽章:トランペットのソロはかなり頑張っていた。最後のpのタタタターを失敗したが、他はOK。ビオラの音がよかった。
2楽章:バイオリンソロは、上手いと思った。この2楽章はとりとめもなく長いので、Mほ子さん、K子さんにはきついかな~と思っていたが、2人とも熱心に聴いていた。空調の冷気がテツの真上から降りてきて、寒かった。
3楽章:聴き所のピッチカートは、かなり大きな音量で弾いていた。もう少し控えめなほうが好みかな。
4楽章:最大の見せ場。このとろけるような、ねっとりした音楽をかなりいい感じで演奏していたと思う。難点は、音がいまひとつクリアーでないことと、最後に盛り上がるところで、音量が少し足りないこと。この辺は、オーケストラのレベルの問題になってくるのかもしれない。
5楽章:最後のコーダの部分が、速い速い。フルトヴェングラーの第9を髣髴とさせるような速さだった。オケはよくついていっていた。Good job!
今回は、当初Mほ子さん、K子さんと行くことを想定していなかった。クラシックに馴染みのない人にマーラーはきついかなと思っていたが、2人ともすごく熱心に聴いてくれていたので、逆に驚かされた。しかも、全く眠くならなかったらしい。マーラーの交響曲は、迫力がすごいので、かえってよかったのかもしれない。
今回のプログラムは、
ショパン ピアノ協奏曲第2番
マーラー 交響曲第5番
まず、ショパンのピアノ協奏曲(=コンチェルト)第2番について。
そもそもショパンはどんな人だったのか?ポーランド人で、1810生まれ、1849死亡。19世紀初めの人だ。38歳で若くして死亡。結核持ちだったらしい。職業はピアニストで、ピアノ曲ばっかり作曲した。ピアノ習ってた人(Aりささんとか)はこの人の曲を良く知ってるようだが、そうでないと、意外となじみがない。テツは長い間オーケストラの団員だったが、ショパンの曲は1曲も演奏したことがない。
ショパンは、有名な曲をたくさん書いている。例えば、
子犬のワルツ
ノクターンop9-2
別れの曲
テツは見てないので定かではないが、別れの曲は”101回目のプロポーズ”のBGMだったらしい。確かに恋愛ものに合いそうな曲だ。しかし、実際には郷愁の曲。そう思って聴いていると、日本に帰りたくなってくる。
ショパンは、祖国のポーランドをこよなく愛していたらしい。また、ポーランドの人たちにとって、ショパンは国民的作曲家らしい。2002年に、”戦場のピアニスト”という映画が公開された。第2次大戦時にナチスから逃げ回っていたポーランド系ユダヤ人ピアニストの話だが、ポーランド人にとってショパンの存在がいかに大きいかが良く分かる。この映画、ものすごく残虐なシーンが多数出てくるが、すばらしい作品である。お勧め。
さて、今回聴くピアノ協奏曲第2番だが、上の3曲と比較すると、メジャーな感じではないが、特に2楽章は、しみじみといい曲だ。
ショパン ピアノ協奏曲第2番 第2楽章 ピアノ=ルービンシュタイン
次は、マーラーの交響曲(シンフォニー)第5番(通称マラ5)について。
マーラーは、1860年生まれ、1911年死亡。19世紀後半から20世紀初めの人だ。オーストリアの人で、ユダヤ人。職業は、オーケストラの指揮者で、ほとんどオーケストラの曲ばかり書いた。彼の曲は、長くて、難解で、うるさかったり、音が小さすぎたり、クラシックを嫌いにさせる要素がてんこ盛りだ。逆に、クラシック大好きな人にとっては、奥が深く、飽きが来ず、挑戦のしがいのある、憧れの作曲家だったりする。実際、演奏するのがあまりにも難しくて、アマチュアには事実上不可能に近い。テツも、死ぬまでに一度弾いてみたいが、機会があるかどうか・・・。
さて、マーラーの曲で一般的に広く知られている曲は・・・ない!唯一、比較的良く知られているのが、今回聞く交響曲第5番の第4楽章だ。この楽章は、弦楽器だけで演奏され、管楽器は全く演奏しない。また、ハープが非常に印象的に使われている。この4楽章が世間に知れ渡ったのは、”ベニスに死す”という映画によるところが多いと言われている。ベネチアに旅行に出かけた中年のおっさんが、ビーチで美少年(!)に出会い、恋に落ち、恋焦がれながら死んでいくという、あきれてものが言えない映画だ。また、スマップの中井氏が主役のドラマ“白い影”でも、この曲が使われていた。ヒロインは竹内結子さんだった。
マーラー 交響曲第5番 第4楽章(アダージェット)
ほかの楽章については、簡単に説明。
1楽章:葬送行進曲。トランペットのソロから始まる。タタタターン・・・・・。
2楽章:ヴァイオリンソロがある。
3楽章:中盤の、ヴァイオリンのソリ(前のほうに座っている数人だけで演奏すること)のピッチカートのところが好き。
5楽章:明るくて、乗りが良くて、大好きな楽章。最後もトランペットで終わる。
さて、ようやく本題に戻って、コンサートの感想。今回は、奮発して、3階バルコニー中央の$57.50の席を取ったのだが、音響も見晴らしも最高だった。弦楽器の配置は、めずらしくステレオ配置だった。コンサートマスターがいつもの太っちょのおばちゃんではなく、若そうな男性に代わっていた。プログラムを見ると、Guest concert masterと書いてある。いつものコンミスのおばちゃんは、あまりソロが上手くないので、新しい人に代えられようとしているのだろうか。
ショパンPコン
ソリストは、Ingrid Fliter。アルゼンチン人女性。オーケストラは、出だしからして、自信なさそうな音だったので、今回も外れ演奏会かと思った。しかし、ソリストが上手かったため持ち直し、最終的には非常によい出来だった。テツの好きな2楽章も、気持ちよく聴けた。
マーラー5番
1楽章:トランペットのソロはかなり頑張っていた。最後のpのタタタターを失敗したが、他はOK。ビオラの音がよかった。
2楽章:バイオリンソロは、上手いと思った。この2楽章はとりとめもなく長いので、Mほ子さん、K子さんにはきついかな~と思っていたが、2人とも熱心に聴いていた。空調の冷気がテツの真上から降りてきて、寒かった。
3楽章:聴き所のピッチカートは、かなり大きな音量で弾いていた。もう少し控えめなほうが好みかな。
4楽章:最大の見せ場。このとろけるような、ねっとりした音楽をかなりいい感じで演奏していたと思う。難点は、音がいまひとつクリアーでないことと、最後に盛り上がるところで、音量が少し足りないこと。この辺は、オーケストラのレベルの問題になってくるのかもしれない。
5楽章:最後のコーダの部分が、速い速い。フルトヴェングラーの第9を髣髴とさせるような速さだった。オケはよくついていっていた。Good job!
今回は、当初Mほ子さん、K子さんと行くことを想定していなかった。クラシックに馴染みのない人にマーラーはきついかなと思っていたが、2人ともすごく熱心に聴いてくれていたので、逆に驚かされた。しかも、全く眠くならなかったらしい。マーラーの交響曲は、迫力がすごいので、かえってよかったのかもしれない。
先日行ったBON JOVIでは寝てしまいましたが。
さすがですねその解説!ホントに楽しかったので寝る暇もなかったです~。
千は、信也クンのお母様にピアノを習っていました!思い返せば、・・・20年前!!
ヴァイオリンは信也クンの弟さんと同じ先生についていました~。弟さん、関西でも演奏会されているんでしょうか?
しかしテツさんの素晴らしい曲と演奏の解説に、なるほど~経験者の方はそういう風に聞かれるんだなぁと尊敬でビビってたじろいでしまいました。
それにしてもなんとも大曲同士の豪華な組み合わせで羨ましい限りです。聞く方も大変ですね。ただ個人的には『ベニスに死す』は結構好きでDVDも持ってます。僕は感情の怒濤という複雑な良い映画だと思いますけど..。好みもあるでしょうけれど、おそらくビスコンティの作品の中では4,5番目くらいに好きです。きっと歳をとってから見るとまた違った感覚で鑑賞できるかな?と思います。テツさんもご覧になっては如何ですか?きっと以前とは全く違うイメージで見れる気がしますよ。では長々と失礼しました。
実は僕の叔母さんもその筋の人で、たまに信也の弟と一緒になることがあるらしい。またなぜか僕の兄弟の後輩だったので彼とは変な縁がありますね。彼は現在関西にいるのですか?
SD中高のテツ兄のお友達で知ってる人は、信也クンとKo山サンくらいデス。
“その筋の人”って、「覚悟しぃや」みたいなんが頭をよぎってしまいました。(笑)
叔母さまもご兄弟も声楽家なのですか!?
信也クンの弟さんは関西にはいらっしゃらないと思います。
千が兵庫県民なので、関西で演奏会があったら聞きに行きたいなーと思って。声楽好きなので♪
信也と僕は大学も一緒でした。詳しくはテツさんに聞いてください。信也の弟と僕の兄弟は別の中高一貫校のクラブで一緒だった関係で知っています。叔母とは大学の同窓会と広島つながりの発表会みたいなので知っているのでしょう。
テツさん、誰が好きですか?
今度、ショパンの1番も聴いてみてください。
ショパンに限って言うと、ピアニストはブーニンが好きです。彼の演奏を邪道だという意見もあるけれど、心を揺さぶる彼の演奏は、素晴らしいと思います。ロマン派の曲、大好き‼
寝る寝ないは、どれだけ浸って聴くかなんでしょうね。
>こいけさん
一緒に行って頂きありがとうございました。これを機に、たまにはクラシックも聴くようになっていただけると嬉しいです。
>もとさん
そういや、昔広島で演奏会したとき聴きにきてくれたよね?懐かし~。
>みきTさん
今回はおっしゃるとおり、ナイスプログラムでした。コンチェルトはオケの負担が小さいので、マラ5の練習に集中できたんじゃないでしょうか。”ベニスに死す”を見たのは、確かに二十歳の頃でした。今みたら感情移入したりして・・・(I'm just joking)。
>Aりささん
ピアノ曲の世界には、ベートーベンのソナタ(バックハウス)から入りました。28番以降は”神曲”と思っています。ショパンのPコンは、1番のほうが評価が高いようです。聴いておきます。ショパン=ルービンシュタインのイメージがありますが、おっしゃるとおりブーニンも評価が高いようです。上の”別れの曲”はブーニンの演奏です。ロマン派のPコンだと、月並みですがチャイコの1番、ブラームスの2番、シューマンあたりをよく聴きます。ラフマは暑苦しいので苦手です。