
古民家をほぼそのままの形で遺したホールがある。
廣海家ゆうお家で、国の有形文化財に指定されてる。
江⼾時代には廻船問屋であったらしい。
廻船問屋時代のロゴから、ホール名は「鱗⼀ホール」。
場所は大阪府貝塚市。

今も廣海家の人たちは実際にこの家に住んではって、その土間部分がホールとして開放されてる。
先日、そのホールでコンサートが開かれるゆうんで、えっちらおっちら出かけてきた。
土間一階に椅子並べて客席。
二階のバルコニーみたいに張り出した部分がステージ(下の写真の左手上方)。
一階客席前には、大きなディスプレイが設置されてて、
演奏開始までの間、この家の歴史や間取りが紹介されてる。

開演時間になったら、まずこの家の当主さんが現れて、この家が改修されてホールになったいきさつなんかを説明。
いよいよ二階ステージに本日のデュオペア「Boyd Meets Girl」が登場する。
オーストラリアのクラシックギタリストRupert Boydさんと、アメリカのチェリストLaura Metcalfさん。

当日、Lauraさんが使用したチェロは上のチラシ写真のチェロとちゃう。
3Dプリンター で作られたやつ。
カーボンファイバー製やそうで、色は真っ黒。
ご本人も、これをコンサートで使うんはこの日が初めてとのこと。
通の人が聴いたらどう感じるんかわからんけど、
私はあのチェロの音、好きやったなあ。
やらか~い、深~い低音で、
弦と弓がこすれる時のキッゆう音ものうて‥。
あ、これは楽器やのうて、演奏の仕方の問題か ?
休憩時間には、中庭を自由に散策もできた。

今現に生活してるとこを開放するんは、
お家の人たちにとってはストレスもあるやろに‥。
でもお蔭さんでこの日、
田舎家の懐かしさと、
心地ええ音楽と。
はるばる出かけてきた甲斐ありました。
ちなみにこの日の演目にもあったラベルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」。
これは亡くなった人葬送の哀しみの曲ではないんやって。
昔、スペインの宮廷で小さな王女が踊ってるようなイメージの曲なんやそうな。
RupertさんとLauraさんは結婚してはるんやけど、
バージンロード歩くときにこの曲使いはったんやって。
へーえ。
そっか~。
なんか、
よかった。