ハグハグの日々 Ⅳ  ~ 南日本海人、ライダー変身

ご訪問有難うございます。南日本海人、夏山裕のブログです。家族を愛し、人生に感謝して、日々をハグしながら送っています。

南日本海人、窓の大きさについて

2008年04月30日 | 日々(ふつうに)
 たまには実用的な文章でもと、以前、住宅の結露のことを書いたらアクセスが多かった。今日はその続きではないが、また窓のことについて書いてみようと思う。
 最近の住宅はペアガラスを使っているところが多い。というか、標準的な仕様になっている。メーカーの住宅など、ある程度モデルが決まっているものはよいが、完全に注文住宅の場合、気をつけなくてはならないことがある。
 窓の大きさである。知り合いの友人の大工さんが建てている家のリビングに、間口一間半、高さランマ通しの二枚建てに引き違い窓というのをつけるというのを聞いた。これらは専門用語なので、一般語に翻訳すると、窓の外枠の横幅が約二.八五m、高さが二.二三mの窓である。ガラスはペアガラスである。そして、戸(専門的には障子という)が二枚建つわけである。戸の寸法はおよそ一枚が幅一.四m、高さ二.一六mぐらいになる。
 大まかに言うと幅が三m、高さが二.二mの大きな開口の窓である。部屋の天井の高さは高くて二.五mであるので、床からほとんど天井ちかくまで光が入り、明るい。だがアルミサッシのメーカーの人、または販売店の人にこれを言うと、笑われる。「それはやめておいた方が…」
 ここで考えなければならないのは、その窓の重量である。この窓、重量はいくらぐらいあると思われるだろうか?
 なんと約一五〇キログラム以上の重量があるのである。
 計算をざっと紹介すると、戸(障子)一枚の寸法が約一.四m×二.一六mなので、戸の面積は約三平米である。アルミの縁もあるが、まあほとんどガラスであるのでガラスとして計算する。この大きさの戸に使用するペアガラスは、通常、五mmプラス五mmのペアガラスである。五mmのガラスの重量は面積平米あたり、一二.五kgなので、これを二倍し(ペアで二重なので)二五キkg、これを面積三平米にかけると七五キログラムになり、その戸が二枚建つわけだから更に×二で一五〇キログラムということである。(ただしアルミの外枠の重量は含まない。)
 一枚の戸が七五キロあるわけである。引越しなどで、荷物をいれるので窓を外しましょう、といっても、女性では無理である。男性でも二人がかりでないとこの窓の戸は外せない。いや男性でも下手な持ち方をするとぎっくり腰になる可能性がある。足の上に落せば骨折の危険性が十分ある。
 窓を外すときのことだけではない。普段この窓を開け閉めする際、いくら下にレールと戸車がついているとはいえ、結構な重さがある。ものにはご存知のように慣性というものがあり、動き始めるときと、止めるときにそのものの質量に応じて大きな力が必要となる。
 この戸、開けるときによっこらしょと力を込めなくてはならない。また、締めるときも一端動かした戸を止めるために、力を要する。怖いのは赤ちゃんや幼児である。戸を閉めるときに下手をすると手をつめる。重量が七五キロもあるのだから、気をつけないと大怪我で病院にいくことにもなりかねない。
 最近は、この重量の慣性を軽減するためのアシスト金具というものが開発されて装備されている場合もあるが、どちらにしても、たいへん使い勝手の悪い窓には違いない。
 窓、開口部は広ければいいというものではないのである。高さなどは二.二mもなくてもよい。二mあれば十分である。幅も、もし三m欲しかったら二枚建てではなく、四枚建てにするべきである。四枚建ての戸ならば一枚が三七キロぐらいの戸でまあ、重くはあるがそれほど不自由ではない。私は掃き出しの窓は幅二m高さ二mの二枚の引き違いで十分だと思うのだが。
 建築設計的に言うと、家には壁の部分も必要である。耐力強度の点からも、家具などを置く利便性からも、心情的な落ち着きという点からも。
 過ぎたるはなお、及ばざるがごとし。
 単なる明るさを求めての、「ランマ通し一間半の二枚建てのペアガラスの掃き出し窓」だけはやめておいた方がよい。以上、今から家を建てられる方へのアドバイスであった。

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