加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

【おんがく】サックスは最高 「変な音楽」編

2005年11月21日 00時11分08秒 | 音楽・映画のこと
変な音楽が好きだ。

いがらしみきおの名作「ぼのぼの」に出てくる「しまっちゃうおじさん」のように、うっかりしているとどこかに連れて行かれるような音楽が好きだ。

真っ先に浮かぶのは、アルト・サックス/バス・クラリネット/フルート奏者のエリック・ドルフィーのアルバム。

アウト・トゥ・ランチ
エリック・ドルフィー, フレディ・ハバード, リチャード・デイヴィス, ボビー・ハッチャーソン, トニー・ウイリアムス
東芝EMI

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アウト・トゥ・ランチ。「昼食に出かけます」といった事務所の扉に張られた張り紙のような文句。ところが、ジャケットを目を凝らしてよくごらんいただきたい。
「WILL BE BACK」
という文字の下の時計の針。いったい何時なのだ?いつ帰るつもりなのか?それとも帰ってこないのか?じっと見ているとなんとも不安になるジャケットである。
中身の音楽もすごい。共演者がよくドルフィーに合っている。トランペットのフレディ・ハバートとハッチャーソンのバイブという異質な組み合わせが、じつにいいのだ。よく聞いていると「だんだん怖い考えになっていく」。
糖尿病で若死にしたドルフィー最後のスタジオ録音。「ちょっと昼食に出てくるよ」と言って、帰ってこなかったのだ。


ダンシング・イン・ユア・ヘッド
オーネット・コールマン
ユニバーサルクラシック

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オーネット・コールマンは、フリージャズの始祖。白いプラスチックのアルトサックスを抱えたチャーリー・パーカー以来最高の即興演奏家。
だが、このアルバムは異色作である。ベース、ドラムス、ギターを二重化し、オーケストラと共演した組曲からのテーマを延々と繰り返す。人間くさくてファンキーだ。そしてすごく変。いい意味でヘンな音楽。
来年三月、日本に来るんだよな~。これを逃すと、きっともう生で見られないよな~。前座の山下洋輔はまったくいらないから、プライム・タイムでこれを再現してくれるんだったら行こうかな?



ジャズに興味のないひとにはなんのことやら、いや興味があっても、ちょっと変わったアルバムたちですが、ふと書いてみました。

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