加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

「コレクターズアイテム」にならないために。

2005年11月14日 18時56分46秒 | 本のこと。
びっくりした。
去年出した本、「図書館のキス~福音の少年」が、アマゾンのユーズド商品で、5000円もの値が付いてるのだ。

前の記事で自嘲ぎみに「出版社が倒産したから稀覯本になる」なんてことを書いたのがいけなかったのだろうか。

ぼくの「福音の少年」シリーズは、「ヤングアダルト」向けとして分類されていることが多いし、ぼく自身、中高生の読者を想定して書いているつもりだ。
だから、最初に本を出すときに、「定価千円以下になりませんか」と出版社に言った。だって、それ以上だと、なかなか小遣いで買えないじゃないですか。

ベストなのは文庫なんだけど、ぺんぎん書房の規模じゃコスト的に不可能だと言われた。結局、最初の本は1575円で発売された。
次の本、つまり「図書館のキス」は最初の本の半分の厚さで税抜き1350円もした。これはほんとに申し訳なかった。

古本をいくらで売ろうがひとの勝手なのだが、なぜ5000円なのかがわからない。ぼくが将来有名な作家になるとでも? いや、それは買いかぶりというものだ。
このまますべての本が絶版になって忘れ去られる可能性もじゅうぶんに高いのだから。

はやく「福音の少年」シリーズの引き受け先が決まって欲しい。バッティングしてはいけないので、と関係者に言われたので、自分で活動するのは控えているが、まるで焼けたトタン屋根の上の猫のような心境である。

出版関係のひとがこのブログを読んでいる可能性は皆無かもしれない。だけど、このまま自分の本が「コレクターズアイテム」なるのは耐えられない。読みたいひとに楽しんで読んでもらいたい!

どうですか? おたくで「福音の少年」シリーズ出しませんか? いまなら4冊目とセットでどうですか?