だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

読書 あのねのね 「おむすびころりん はっけよい」 📚

2023年05月10日 | クリエーター・モード
「今さら」ですが、今のようなご時世にお読みいただきたい絵本です!

おむすびころりん はっけよい!
作: 森くま堂 絵: ひろかわ さえこ 偕成社刊  2020年7月発行

この作品の著者の「森くま堂」さんとはFacebookでおしゃべりする仲です、ワタクシメ。
ユニークなペンネームですね。
実物も「ユニークな人」かもしれませんよ(^_-)
だって、ワタクシメの友だちだから(笑)

この絵本をご恵贈いただき、「くまちゃん、やったね」と、すぐにココでご紹介したかったのに、ワタクシメの闘病生活により大変遅くなりました。
くまちゃんはただ今絶好調で、絵本好きの方ならワタクシメより森くま堂さんに詳しいと思いますが、絵本に興味のない方や「絵本を知らないで絵本コンクールに応募している方」に読んでいただきたく、ご紹介いたします。

【内容紹介】
あるところに、さんかくおむすびの 国と、まんまるおむすびの 国が ありました。
ふたつの 国は、いがみあっています!
いさかいはひろがり、両国のとのさまどうしの相撲で、決着をつけることになりました。
そして、手に汗にぎる「おむすびらしい一戦」となり、意外なハッピーエンドに!


登場おむすびは、400こ以上とのこと。
その他登場するアイテムたちや戦争に使う兵器も「おむすびチック」で、笑ってしまいます。
しかし「戦争」が絶えない人間の社会と重ね合わせていて、大人が読めば「そうだよねー」とうなったり「これは風刺だな」とズンとくるストーリーです。

「ウクライナ×ロシア戦争」はもちろんですが、世界中がきな臭い今日。
おむすびの国が和解したように、人間の世界も円満になってほしいものです。
楽しく読めることが絵本の基本ですが、しっかり社会情勢を織り込んである所がこの作品の「力」となっています!


ワタクシメ、「通信添削」の講師の経験があります

そこで感じたのは「イメージだけで絵本や童話が書けると思っている方が少なくない」ってことでした😢
「おむすびころりん~」には、「平和・共生」といった大きなテーマがあります。だから400個におよぶおむすびたちの表情も描き分けられるし、登場するキャラクターがそれぞれ生きるのです。
絵本からおむすびが飛び出すような楽しさに子どもたちはひかれます。
子供心に宿った「おむすび」は成長するにつれ「平和を求める心」変わっていくと思います。

「絵本」に限らず子どもに手渡すモノは、たんに「おもしろい」ではなく、平和や希望、苦難に打ち勝つ知恵(力)を秘めていなければいけなと、ワタクシメは思っています。

また年配の生徒さんでうまく描けないことを「年齢」のせいにする方もいます。
それも違うんです。
森くま堂さんは今が旬ですが、年齢はワタクシメより少しお姉さん👩かな?
主婦道・子育て道のベテラン。その中で地道に勉強し創作活動されてきました。
人生経験を活かし「今! おもしろいもの」をキャッチして「森くま堂ワールド」を生み出しています。
時間はかかっていることでしょう。
Facebookを拝見するだけでも「頑張っているなー」と感じます。

絵本や童話を「夢の世界」ととらえている方は、ぜひ「おむすびころりん はっけよい」を深読みしてみて下さい(。-人-。)

森 くま堂
絵本テキスト大賞 毎日小さな童話大賞落合恵子賞  
『ちこくのりゆう』童心社
『カッパーノ』BL出版  など

  


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