うたかたの夢暮らし 睡夢山荘にて(Dream life of Siesta hut)

夢から覚めた泡沫のごときだよ、人生は・・
せめて、ごまめの歯ぎしりを聞いとくれ

また訃報

2023-01-10 11:06:51 | 身辺

同期入社後、15年間に亘って喜怒哀楽共にした同志だった。

   

同志というより、マルクスや左翼イデオロギーに導いたリーダーだった。

 入社した時代は、70年安保や全共闘運動の熱気が未だ色濃く漂っていた。

大学受験に失敗して失意のまま入社した折、特異な風体と奇態な行動で僕の前に現れた彼は、僕を鷲掴みにした。

彼を含めた同期の5人をコアメンバーとした、15人程度で組織的な労働運動を展開した。

労使協調の既成組合や共産党、社青同、中核派など共闘を模索したが、彼らの党派取り込み方針に嫌気で、結局は会社側を含めた十字砲火を前に、5~6年で組織は雲散霧消した。

 その後10年くらいは個人的な交流は続いたが、先鋭化していく彼と衝突する場面が多くなり接点が途絶えていった。

営業職への転属や政治の季節の退潮等で、僕らの青春の熱気は失われた。

福島県 平出身の彼は、原発事故2年後に老親のいる故郷へ帰ったと伝え聞いた。

そして、今朝の訃報である。昨年10月に大腸癌で・・・・殆ど見舞う人も無かったものと思える末期だったのだろう。

確かに、僕は彼に多くの影響を受けた。

自らが拠って立つ思想と云おうか、或いは政治的な立ち位置と云おうか。

そして何より現実をどう認識していけばいいのか、その認識に基づいての対処は如何あるべきか等、人として最も基本的な在り様を、彼との激論を含めた交流で得たといえるのだ。

近年、往時の同志、同期が亡くなる度ごとに、もう一度肝胆照らして語れないものかと思い起こしたのだが・・・・

あぁぁ、 哀悼!!


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1 コメント

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訃報 (スナオカ)
2023-01-13 13:31:40
同志というかけがえのない友人を失うのは悲しいことです。
残念ながら私にはこのよな同志は居ませんが、長い間交友を続けてきた仲間がいなくなるのは本当に悲しいです。
貴兄も健康寿命維持に留意して山荘生活を楽しんで下さい。
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