＜残業代未払い＞岐阜県養老町 毎回１時間過少申告させる

＜残業代未払い＞岐阜県養老町　毎回１時間過少申告させる
毎日新聞 9月7日(土)14時4分配信

　岐阜県養老町が全事務職員に対し一律に、残業時間を毎回１時間少なく申告させて残業代を支給していたことが分かった。大橋孝町長が７日、記者会見して明らかにした。「１時間削減」は２００９年度からで、未払い額は数千万円になる可能性もある。調査のうえ支払う方針。１０月からは残業代を通常通り認めるという。

　大橋町長らによると、前町長時代、私用の買い物などで庁舎外に出た時間も「残業」と申告する職員もいた。このため１時間削減して申告させることで、職員組合と合意。残業時間を見かけ上、抑える狙いもあったという。

　前町長から大橋町長に交代した１０年１１月以降も、削減を継続。職員組合は毎年、正しい支払いを求めていた。町によると残業代の支払額は、０８年度の約６５００万円から０９年度は約４７００万円に減った。どこまでが１時間削減の影響かは不明としている。

　大橋町長は「残業の認定方式について職員の意識改革もあわせ、管理職の指示・命令体制をきちっとする」と話した。

　町条例は、申告に基づき町が認定した残業時間に見合う残業代を全額支払うよう定めている。【山盛均】
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