名古屋北部青年ユニオン  2012/8/13~

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「40歳以上の転職は難しい」は果たして本当か 今の会社でいつまで働き続けますか

2015-07-05 | 労働ニュース
6月中旬、業績不振に苦しむシャープの労働組合が、会社側から提案されていたリストラ案に合意しました。シャープと国内連結子会社で、45~59歳の社員約3500人が、希望退職の対象となります。7月下旬から8月上旬にかけて募集し、退職日は9月末になるようです。

 希望退職者には割増退職金が支払われますが、つらい選択になるケースのほうがおそらく多いでしょう。当事者ではないビジネスパーソンにとっても、決して他人ごとではないと切実に感じるニュースと言えます。筆者が担当する大学の講義でも社会人ニュースの話題として取り上げ、学生に議論をしてもらいました。彼らのすぐそこにある未来で直面する「働き方」に大いに影響する事案だったからです。

 日本の企業社会で、長らく定説だった「転職35歳限界説」は、世界で最も早く進行する少子高齢化と、それに伴う人口動態の変化によって崩れてきていますが、それでも40歳を超える転職はハードルが高いと、一般的に考えられています。

 はたしてそうでしょうか。

 定年が65歳までとなって、40歳を過ぎても今までの20年よりも多い「働く時間」が待っています。地域の中小企業や海外の企業では、日本の大企業の中で培った経験や能力を求める企業が多くあります。

 厚生労働省は6月中旬、大企業から中小企業に転じる人を受け容れる中小企業を対象にする「労働移動支援助成金」の適用範囲を拡大するという方針を発表しました。2016年度から適用されるとのことです。以前は「リストラなどにより」という理由が限定されていた部分をなくし、大企業から中小企業への雇用の流動化を促進する狙いがあります。

 受入企業には賃金助成や訓練経費助成として、1人あたりの助成金額が定められており、1年度1事業所あたり5000万円を上限として支給されます。実効性はともかくとして、4割が人手不足に悩んでいる中小企業は、こうした制度の活用により、自社の人材不足を補うチャンスが生まれます。大企業での能力や経験を得た人材が中小企業で求められているのです。

 大企業で「今の職場にとどまり続けるしかない」と思っている読者がいたら、「ほかにどんなチャンスがあるのか」と視野を広げる手はあります。「もうここにしか自分はいられないからいろいろ我慢しているのに」と思って働き続けるのは、精神衛生上もよくありません。「いくつかある選択肢の中で、あえて自分の事情でこの仕事を選んでいるんだ」という納得をして働いているほうが、仕事に対する不平不満も生まれづらくなります。

 40歳を過ぎてくると、仕事から得られる喜びは3つあると考えられます。①報酬、②成長、③相手になんらかの貢献ができているという気持ちです。

 ①報酬

 言わずもがな、仕事の対価として得られるおカネです。仕事をして生活の糧を得るというのは、仕事のもっとも本質的な理由ですので、


「40歳以上の転職は難しい」は果たして本当か 今の会社でいつまで働き続けますか

このままではアニメ業界は自滅する? アニメ制作の「実態調査」が暗示する未来(上)

2015-07-05 | 労働ニュース
アニメーターなどでつくる業界団体「日本アニメーター・演出協会」(JAniCA)が、今年4月に発表したアニメーション制作者の「実態調査報告書 2015」は大きな反響を呼んだ。若手のアニメ制作者が担当することが多い「動画」という職種の平均年収が「111.3万円」という衝撃的な数字だったからだ。

調査の自由記述欄には「もっと人間らしい仕事がしたいです」「アニメ業界は一度滅びたほうが良い」といった悲鳴ともいえる言葉が並び、多くの人の同情を集めた。JAniCAの監事をつとめる桶田大介弁護士は「このままではアニメ業界が自滅するかもしれない」と警鐘を鳴らす。

日本の文化を海外へ発信する「クールジャパン」のけん引役として期待されているアニメ。その制作現場では、若手が厳しい環境におかれている。はたして、今回の調査結果(http://www.janica.jp/survey/survey2015Report.pdf)は、どのような未来を指し示しているのだろうか。桶田弁護士に聞いた。

●「平均年収110万円」がクローズアップされた

――今回の調査で、どういうことがわかったのですか?

客観的な分析・評価はこれからですが、簡潔にいえば、好ましい結果ではありませんでした。自由記述欄を見ても、とりわけ新人の環境は厳しくなっている印象があります。

――若手アニメ制作者が平均年収「110万円」ということに注目が集まりました。

平均年収が「110万円」と報じられたのは、「動画」という職種です。

このままではアニメ業界は自滅する? アニメ制作の「実態調査」が暗示する未来(上)

県内 職場のいじめ、増加続く 14年度、民事上の労働紛争相談

2015-07-05 | 労働ニュース
山形労働局は25日、2014年度に寄せられた労働相談の状況を発表した。相談のうち、労働基準関係法令違反に当たらない民事上の個別労働紛争の相談トップが5年連続で「いじめ・嫌がらせ」だった。この項目はここ数年増加を続けている。「無視された」「仲間外れにされ、ミスをすると大声で怒鳴られた」などの実例があった。

雇用環境は改善、解雇など減
 県内の労働基準監督署などに寄せられた相談をまとめた。労働条件などの相談を含む全体の相談受理件数は前年度比1.1%増の9376件。うち、個別労働紛争の相談は2682件。11.6%減少したが、「いじめ・嫌がらせ」に関する内容は10.7%増加し、703件だった。個別労働紛争の4分の1を占めた。同労働局は「いじめに関する社会的関心の高まりが背景にあるのではないか」と分析する。

 その他、主要な相談内容はグラフの通り。雇用環境の改善を反映させるように、解雇や労働条件の引き下げは減少傾向にあるが、自己都合退職は増えている。「退職を申し出たが、後輩が育つまでいてほしいと言われ、退職届を返された」という事例もあった。

 個別労働紛争の相談の76.7%が労働者から。事業主からが12.7%。このうち、労働局長による助言、指導を希望する申し出があったのは174件で前年度比5.5%増。弁護士ら労働問題の専門家で組織する紛争調整委員会が双方の主張を確認して解決策を示す「あっせん」の申請件数は63件で21.3%減。

 あっせんにより、いじめを受けたために上司に職場改善を求めたが改善されず退職せざるを得なかった労働者に対し、補償金が支払われ、合意した例もあった

県内 職場のいじめ、増加続く 14年度、民事上の労働紛争相談

あなたは大丈夫?過労死リスクは残業月●●時間

2015-07-05 | 労働ニュース
低賃金・長時間労働・パワハラや暴力……。すっかり日本社会で名前が定着した「ブラック企業」だが、いまや中小だけでなく大手企業も「ブラック化」する傾向にあるらしい。労働者が告発する、内部事情とは?

◆うつ、自殺……ブラック企業に押しつぶされて

 ブラック企業のストレスに押しつぶされ、人によっては精神を病んでしまうことはよくある。

「大手の重化学工業なのですが、最初は化学アレルギーを発症してしまい、別部署に異動になりました。しかし、そこでうつ病も患ってしまい、休職しました。その理由は教育係からの強い言いつけなどのパワハラです。

 どうやら僕の前の人も同じようにうつ病になっていたそうで。しかし、その後、『会社が求めている能力がない』と言われ、自己都合退職を勧められてしまいました」(男性・27歳)

 退職に抵抗して居続けることもできるが、最悪の事態になる前に辞めたほうがいい場合もある。最悪なケースとは、 “死”だ。ブラック企業が問題化するのは、死者が出てから初めて……というケースは少なくない。

 とある地方で40店舗のドラッグストアを構える企業で、過労自殺してしまったという女性(36歳)の母親がこう証言する。

「幹部候補パートとして入社した娘は、11か月後に新店舗開店に伴い正社員になりました。しかし、そこからさらに激務になり、1か月後に亡くなりました。風邪で休みたいとは訴えていたみたいなんですが、休ませてもらえず……。

 しかも薬剤師の試験の書類を改ざんして受けさせられていたんです。薬事法違反ですね。社長に面会を申し入れているのですが、一度も会えていません」

 次の新卒社員(男性・24歳)も長時間労働に苦しめられた結果、過労自殺をした。こちらも母親が嘆く。

「大手の航空会社の事務職をやっていて、会社の寮で命を落としました。どうやら、朝5時に出社して23時に帰るという生活をしていたようで。ただ、シフト表にはその時間が書かれておらず、タイムカードが改ざんされている可能性も。許せません」

◆「残業月80時間」が過労死ライン

 厚生労働省によると、2013年度に脳・心臓疾患で労災認定された人は306人いて、そのうち死亡に至った過労死は133人。うつ病などの精神疾患で労災認定された人も436人にのぼり、未遂を含む自殺者は63人だった。これは労災認定された数だけなので、実際はもっと多いと思われる。

 判例や通達などから、「残業が月80時間~」が”過労

あなたは大丈夫?過労死リスクは残業月●●時間