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「さよならを言えるまで」
河合奈保子さんの18枚目のアルバム(1993.11.21リリース)「engagement」の3曲目に収録されている曲です。
作詞:吉元由美
作曲:中崎英也
編曲:西平彰
(写真は歌詞カードからの抜粋です。)
歌詞の内容は奈保子さんの曲では初めとなる「人目をはばかる恋」をテーマにしたものです。
テーマは別として、この曲のフレーズ、私はこのアルバムの中で最も好きなメロディです。奈保子さんの持つ切なさの歌声であればこそ、その深みが表現出来るのだろうと思います。アコースティックギターの音色が傷ついた心の情景をかき立てるように響き、そしてサビ前のマイナーコード3段で落とし込むフレーズは胸が苦しくなるくらいの切なさを感じさせてくれます。
前回の記事でも書きましたが、ボサノバ風のリズムの刻み方が感じられる曲です。
このアルバムの編曲は清水信之氏と西平彰氏の2名によるものですが、両氏が共通したリズのアレンジをしているのは、やはりアルバムコンセプトとしての考慮があるように私は思います。
歌詞の要約
***
叶えられない恋だと知りつつ
あなたの瞳の奥に光る切なさに
いつしか惹かれてた
あなたは知らない
淋しさにつぶされそうな私の心
気がつけば桜並木の歩道を
ひとり歩いていた日曜日の昼下がり
あなたの住む街
ここに自分の居場所がないと分かっていても
一目会いたいけれど
出会ってはいけない気持ち
不意に呼び止める子供の声
振り向いた先の見知らぬ顔に
安堵と裏腹にこみ上げる淋しさ
ひとり歩けば思い出す
あなたの面影とあなたの大切な人
いつもあなたとふたりだけの時を
思い浮かべたいはずなのに
いつか人目を気にせず
一緒に歩ける素敵な人が
私にも現れるだろうか
たとえその日が来ても
私のこの気持ちは
この胸の中に消える事はない
でも、もう私は大丈夫
たとえあなたとすれ違っても
あなたは風景の人影
あなたは知らない
さよならを言えるまで
私が泣き続けた日々を
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