河合奈保子・Pure Dream

奈保子さんの歌声が聴ける日を夢見て・・・
(当ブログはご本人とは無関係です)

奈保子さん以外の記事もあります

ファーストネームでもう一度

2010-04-30 00:00:01 | シングルB面

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「ファーストネームでもう一度」

河合奈保子さんの20枚目のシングル「ジェラス・トレイン」のB面収録曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:萩田光雄


(写真はシングルジャケットです。)

売野雅勇・筒美京平コンビでのA/B面提供シングルは、「唇のプライバシー」、「北駅のソリチュード」から続いて3作連続になります。
ミディアムテンポで切なさのメロディの中にかわいらしさを感じさせる曲です。
アレンジは前シングルの「北駅のソリチュード」、A面の「ジェラス・トレイン」と同じ萩田光雄さんで、コーラスが特徴的な曲でもあると思います。特にコーダでのコーラスは可愛らしさを意識したフレーズになっています。

奈保子さんの甘く響く歌声がとても心地よい曲です。アルバム「さよなら物語」を聴いた後でこの曲を聴くと、発声が全くが違うことに気がつきます。曲毎に奈保子さんの感情移入の仕方を考えて歌っていることに気づかされます。

歌詞の要約
***
あなたからサヨナラを言われてから、ずっと寂しく過ごしてきた。
5月、思いがけない呼び出しであなたの待つ入り江を訪れた。

本当は、あなたが今の彼女とうまくいっていないことは噂で知っていた。
今は好きだと言えなくても、もう一度あの頃のように名前で呼び捨てにして欲しいの。

あなたの裏切りでサヨナラを言われたけど、私はあなたを忘れたことはなかった。
あなたを憎んだことなんて一度もなかった。
ずっと前からあなたを許していた。
あなたとやり直してもいいわ。でも、二度目のサヨナラを言われるのはイヤ。

あなたにもらったブローチを胸につけて来たの。見覚えあるでしょう?
あなたをあの頃のように呼んでもいい?
と謎かけても、あなたは分かっているのかいないのか苦笑いするだけ。

あなたと別れてからずっと寂しかった。あなたとやり直したいとずっと思っていた。
あの頃のように、名前で呼んで欲しいの。
***

 


SA・YO・NA・RA  ラスト・シーンズ

2010-04-29 00:00:01 | さよなら物語

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「SA・YO・NA・RA  ~ラスト・シーンズ~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の9曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真は書籍「大人の始発駅」からの抜粋です。写真と楽曲は関係ありません。)

アルバム「さよなら物語」の8曲の別れの物語を締めくくる、エピローグ的位置づけになっている曲です。
この曲「SA・YO・NA・RA」と前の8曲とは、メロディ、曲調ともに大きく異なり穏やかささえも感じられます。

ここで、このアルバムのシチュエーション設定を振り返ってみると、8つの物語の多くがフランスを舞台、または関連のある国としているように思います。

1.「LA JETEE  ~霧雨の埠頭~」
明確にフランスと断定する歌詞はありませんが、曲調から感じられる雰囲気と、タイトルにフランス語を使っていることから、別れの舞台はフランスだと想像できます。

2.「PARIS OCTOBRE ~パリは悲しみに燃え~」
この今日は明確にタイトル通り、パリでの物語です。

3.「VENEZIA  ~水の中の蜃気楼~」
歌詞の中で、思い出を水に沈めたらベネチアからパリへ帰るという表現があります。

4.「HOTEL RITZ  ~人生という名のレヴュー~」
この曲も歌詞の中に、明確にパリが出てきており、ホテルリッツ パリでの物語です。

5.「FIN  ~白夜の季節~」
この曲でのシチュエーションは少々難しですが、カレリアの人との恋に破れそのまま北上して白夜の北欧へ来ているという設定ですが、はるばる遠方から来たことを思わせる表現があります。
でも明確にフランスと断定できる根拠はありません。

6.「WIEN  ~哀しみのコンチェルト~」
この曲は、明らかにウィーンが舞台です。
国外から来ているかどうかを推測できる記述は歌詞にはありません。

7.「BARCELONA SENTIMENTAL  ~海岸道路N2~」
歌詞の中に、国境を越えて南下してきてバルセロナにやってきたという表現があるので、位置的にフランスから来ていると想像できます。

8.「LAST DANCE IN MOSCOW  ~モスクワ・トワイライト~」
この曲の設定も断定が難しいです。男性側はおそらくモスクワ(そうでなかったら、少なくとも社会主義圏の国)の人と分かるのですが、女性側は資本主義国の人なので、ドイツ以西の欧州の国ということになります。


こうやって見ると、8曲中5曲はフランスに関連した設定になっています。


LAST DANCE IN MOSCOW  モスクワ・トワイライト

2010-04-28 00:00:01 | さよなら物語

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「LAST DANCE IN MOSCOW  ~モスクワ・トワイライト~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の8曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真はNAOKO PREMIUM 歌詞カードからの抜粋です。)

歌詞に込められた、ふたりの別れの情景を心に強く焼き付けるような切ないメロディとサウンド。
列車の響きを想い起こさせるようなリズムが特徴的です。イントロ部分とメロディ部分では異なるリズムを刻んでおり、アレンジ面でも印象的な楽曲です。
奈保子さんの歌声も、悲しくも強い心の叫びを感じさせるように響きます。また、サビ部分では、セルフこーラスで声を重ねていることも、音の厚みと悲しい響きをいっそう引き立てているように思います。


歌詞の要約
***
モスクワから西へと向かう列車。国境を過ぎて止まった駅、別れの時が近づいている。
あなたは列車を降りて、窓ガラスの向こう側。ふたりの思い出を消し去るかのように、冷たい風とともに雪がふたりの間に舞い込んでいる。
体制の違うふたつの国に生まれたふたりは引き裂かれる運命なのだろうか。
それでも、時を超えてでも、もう一度必ず会えると信じている。

最後の口づけ、別れを告げるベルが鳴り響く。お互いの声は聞き取れない。
どうかサヨナラだけはつぶやかないで。
モスクワで二人踊った思い出が瞳の中でゆれている。
動き出す列車、二人の間にふる粉雪がはかない夢のように思い出を消し去ってゆく。
オルゴールの悲しい調べが心の中にただ響くだけ。

***


BARCELONA SENTIMENTAL  海岸道路N2

2010-04-27 00:00:01 | さよなら物語

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「BARCELONA SENTIMENTAL  ~海岸道路N2~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の7曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真は書籍「大人の始発駅」からの抜粋です。写真と楽曲は関係ありません。)

アップテンポのメロディ、軽快さを感じさせるリズムとサウンドの中にも深い切なさが溢れて来る曲です。
奈保子さんの歌声は、こういう切ない曲には不思議と合うように思います。
このアルバムは全曲別れの切なさを題材にしていますが、私の個人的な印象としては、このアルバムの中で、最もさわやかな切なさを感じさせる曲だと思います。

Aメロ部分の演奏は、小気味よくリズムを刻んでいて、曲の情景にあるキラキラと光る海沿いの道を車で駆け抜けるシーンが目に浮かぶようです。


歌詞の要約
***
人影もない、バカンスのシーズンも終わろうとしている夕暮れの海岸。
金色に輝く海の景色はいつのまにか涙で滲んでしまう。
あなたとの恋に別れを告げるため、思い出の場所、バルセロナへとひとりやって来た。
ふたりが恋人同士だったあの頃、国境を越え、まぶしく光る海岸の道路をふたり屋根のない白いクーペでよく走ったね。
この海の景色ももう、切なさの色に染まってしまった。
バルセロナ、あなたはこの街で新しい恋人と暮らし始める。
丘の上から見下ろす美しい景色とは裏腹に私の心には哀しみが溢れている。
この街の思い出は取り戻せない青春の日々のように、この胸が痛くなる。
バルセロナ。
***


WIEN  哀しみのコンチェルト

2010-04-26 00:00:01 | さよなら物語

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「WIEN  ~哀しみのコンチェルト~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の6曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真は書籍「大人の始発駅」からの抜粋です。写真と楽曲は関係ありません。)

タイトル通り、ウィーンを舞台にした物語の曲です。
はらはらと雪が舞うような切ない響きのイントロ、時は中世を思わせる様な雰囲気の曲で、歌詞の中にもウィーンの音楽の古い歴史を感じさせる内容になっています。

奈保子さんの切ない歌声の響きが、この曲の叙情をさらにかきたてていて、哀しみがひしひしと伝わってきます。

歌詞の要約
***
小雪舞うウィーンの丘の上のホテル。あの人同じように窓辺であなたの来る馬車を待っている。
オペラグラスから覗く景色は音もなくながれゆく。あなたはもう来ないと分かっているのに、あの日会いに来てくれた馬車の鈴の音がどこからともなく響いてくる。
思い出は雪の中にかすんでゆく。
恋は愛しすぎた時に哀しみを知る。そして終わりを迎える。
私の心には切なさだけが、協奏曲のように悲しく響いている。

サヨナラはあなたへの愛を試しているのか。思い出は雪のように悲しく降り積もる。
***


FIN  白夜の季節

2010-04-25 00:00:01 | さよなら物語

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「FIN  ~白夜の季節~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の5曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真は書籍「大人の始発駅」からの抜粋です。写真と楽曲は関係ありません。)

アップテンポの軽快さの中に不思議な雰囲気を持った曲です。
メロディラインも、1、2の各コーラスの最後のフレーズがまだ続きがあるかのようなメロディで終わらせていて、謎かけのようにも聞こえます。

また、奈保子さんの歌唱の部分でも、音が少しかすれたような効果を入れてレコーディングされています。1コーラス目は(歌詞カードの記述で)2行目から3行、2コーラス目は最初の1行。1、2コーラスで非対称に入れるあたりも、なんとも不思議な感じです。

サビの部分では、高音パートで奈保子さんのセルフコーラスが入れられておりで音の広がり、厚みを感じさせてくれます。


歌詞の要約
***
終わった恋がまだ燃え残り、残照と残って夜空を照らしているのだろうか。薄暗い白夜の空にオーロラが羽衣のように揺らめいている。
浅い眠りを誘うジャスミンの香り、はかない夢を見ているよう。
カレリアでの恋、心熱い季節は短くやるせない。
この美しい景色を映す穏やかな湖。短い夏に咲いた花びらが、この恋のピリオドのように、水面にうつろう。
はるばる旅してきたように、私の心も千里をさまよう。
残された想い。この恋はすべて終わってしまった。
***

 


HOTEL RITZ  人生という名のレヴュー

2010-04-24 00:00:01 | さよなら物語

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「HOTEL RITZ  ~人生という名のレヴュー~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の4曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真はNAOKO PREMIUM 歌詞カードからの抜粋です。)


パリの夜、ホテルのクラブの妖しい雰囲気を醸し出している曲です。曲調としては、タンゴっぽい雰囲気もある曲です。

闇夜に響く足音、ドアを開けるとそこには大勢の人々が集うざわめき。という効果音から始まり、イントロへとつながります。

歌では、コーラスが何故か右のチャネルからしか聞こえません。おそらく、クラブで歌っている雰囲気を出そうとしている(コーラスの人が舞台の右側にいる)のでしょう。

奈保子さんはそういった状況の中でうたうクラブ歌手という設定かなと思ったりしてます。そして、この曲での奈保子さんの歌声もそういう雰囲気が出ているように思います。

サウンド面では、電子楽器で作った音だけなのに、アコーディオンやウッドベースの音がそれらしく出ていて、曲の雰囲気をいっそう引き立てているように感じられます。


歌詞の要約
***
スパンコールで飾り立てた華やかな衣装を着た、恋多き女たちが今夜もHOTEL RITZに集まってくる。
寂しさをもった男女が一夜の恋に夢の続きをここに求めている。
女たちは、恋をする度に美しくなってゆく。
ここでの恋は一瞬の輝き、あとには花火のように寂しさが燃え残るだけ。
夏のバカンス、リビエラでの恋にはまだ早すぎるから、今日も人生という名のショーがここで繰り広げられている。
***


VENEZIA  水の中の蜃気楼

2010-04-23 00:00:01 | さよなら物語

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河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の3曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真は書籍「大人の始発駅」からの抜粋です。写真と楽曲は関係ありません。)

この曲も独特の雰囲気を持ったマイナー調、アップテンポメロディで、どこかミスリアスな印象を受け、歌詞の情景、仄暗く光る街の景色が目に浮かぶようです。
電子サウンドにエレキギターを重ねたサウンドも切ない悲しさを響かせています。

メロディーラインは、早く刻んだり、ゆっくり伸ばしたりと変化に富み、躍動的に変化する音階で難しい曲ですが、心の底からわき起こる哀しみを絞り出すような、切なくも力強さを感じさせる奈保子さんの歌声が、胸にストレートに響いてきます。


歌詞の要約
***
サーチライトに照らされ、ほのかに浮かび上がる教会、水面には街の明かりが映り、まるで蜃気楼のよう。すれ違うゴンドラのランタンが闇に揺れる。哀しみに心揺れる私の胸の内のよう。ベネチア、いつかあなたと来るはずだった街。
私ひとりで見る景色、星くずをちりばめたように海に映る街の明かりは、涙に滲む哀しみのキャンドル。
波間に吹く風はあなたとの思い出を呼び起こす。美しく浮かび上がる景色、風の音はあなたの口笛のように悲しく響く。
月明かりの下であなたからの最後の手紙を読み返す。壊れた思い出が胸に痛い。
あなたとの思い出を水に沈めたら、私はまたひとりパリに戻る。
あなたが私のところへ帰る道しるべとなるよう、この波間に誰か明かりをともして欲しい。
***


PARIS OCTOBRE  パリは悲しみに燃え

2010-04-22 00:00:01 | さよなら物語

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「PARIS OCTOBRE ~パリは悲しみに燃え~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の2曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真はLPジャケット ウラ面です)

曲のイントロ冒頭から鐘の音が響き、曲の風景を思い起こさせてくれます。
鐘の音も電子的に作っているのでしょうが、チェンバロ風の音色もどこかバロック時代のころの情景として感じさせてくれ、その切ない調べと音色で、独特の世界観をもった曲のようです。

歌詞の中にはフランス語のフレーズがあります。私はフランス語は勉強したことはないので発音等についてはよく分かりませんが、フランス語を歌う奈保子さんの歌声も曲への感情移入を強く感じることができます。


歌詞の要約
***
夕暮れのパリの街角、サクレクール寺院の長くのびる影とともに鐘の音が響いてくる。
教会の背後から差し込む夕日で金色に輝く街並みは、まるで私の心の哀しみの影を隠すように染めている。
枯葉舞う歩道のふたりには、ともに語り合ったカフェから溢れ出す別れの切なさが、ため息を集めるだけだった。
ふたりの想いとは対照的にパリの街は燃えるように美しく輝いている。まるで哀しみを忘れさせるように。

私はここであなたを見送ることにする。あなたの優しい後ろ姿を覚えていたいから。
あなたを乗せたゴンドラは、穏やかなセーヌ川の水面を滑ってゆく。
私は、あなたとの愛を記憶の中にとじこめる。
***


LA JETEE  霧雨の埠頭

2010-04-21 00:00:01 | さよなら物語

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「LA JETEE  ~霧雨の埠頭~」

河合奈保子さんの10枚目のオリジナルアルバム「さよなら物語」の1曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:筒美京平
編曲:矢島賢・矢島マキ


(写真はLPジャケットです)

このアルバムは全曲この楽曲提供陣で作られており、ヨーロッパを舞台に別れをテーマにした物語をオムニバス形式でまとめた作品になっています。そのため、それぞれに具体的シチュエーションが設定されているため、詞、メロディー、サウンドすべてが統一感のある構成になっており、情景をより鮮明に心の中に描き出しながら聴くことができるアルバムです。

また、サウンド的には以前にも書きましたが、当時かなり高価だったフェアライト社製の装置を使って、全曲電子楽器・コンピュータサウンド中心にサウンドを作り上げています。(この曲では、フェアライト+エレキギターで音を作っています。)
電子楽器演奏が中心のためか、どこか冷たさ、演奏の平面感を感じる部分はあるのですが、その反面、心の中の熱さ、哀しみ、切なさがより鮮明に浮き上がってくるようにも感じます。

奈保子さんの歌声も心の中の切なさ、つらさを表現するように悲しげに響いています。
深い霧の中から響く悲しい思いのようにさえ感じられます。

歌詞の要約
***
ふたりのひとを同時に愛し、心をもてあそんでしまった私。優しすぎたあなたが降りてしまった。
去年の夏、霧雨の埠頭から船で去りゆくあなたを、もうひとりの彼と見送った。
私は心の中で別れを告げていたあなたの本当の気持ちに気づかずにいた。そのことを思うと胸が痛い。桟橋を離れる船にあるあなたの後ろ姿が今でも夢に出てくる。

私もひとり、そのつらさから逃げるようにこの街を出て行く。
風の空耳だろうか。幸せでいるの?とあなたが問いかける。
私にとって、愛されることはまるで哀しみのよう。
***

タイトル「LA JETEE」、フランス語で埠頭を意味します。この曲だけでなく、アルバムの歌詞の所々にフランス語がちりばめられていて、辞書をひくまで意味を全く分からずに今まで聴いていました。
歌詞にも、解釈に迷う表現がいくつかあります。あくまで、私の勝手な思いこみで要約を書いていますので、間違っていたらすみません。