河合奈保子・Pure Dream

奈保子さんの歌声が聴ける日を夢見て・・・
(当ブログはご本人とは無関係です)

奈保子さん以外の記事もあります

幻の夏

2010-03-31 00:00:01 | Summer Delicacy

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「幻の夏」

河合奈保子さんの8枚目のアルバム「Summer Delicacy」の5曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:八神純子
編曲:鷺巣詩郎


(写真は、NAOKO PREMIUM 歌詞カードからの抜粋です)

八神純子さん作曲で、この曲も前曲の「My Boy」に続いてスローテンポのしっとりとしたメロディーの曲になっています。。独特の難しいメロディラインですが、それを感じさせない奈保子さんの歌唱。寂しさ、切なさを込めた歌声が胸の奥を締め付けるように響いてきます。

作詞は売野雅勇さん、このアルバムでは2曲だけの提供ですが、それほど大胆な内容を楽曲にぶつけてくるようなことはこのアルバムではしていないようです。

初めはこれほどまでに恋に落ちてしまうつもりはなかったのに、気がつけばいつしか本気であなたに恋してしまっていた。でも、あなたの心の中に私はもういなくなってしまっている。
きつく抱きしめられても、もう切なくなるだけ。この夏一緒に過ごした高原の避暑地、ここでサヨナラになってしまうのだろうか。
別れの予感、もうすぐ訪れようとしている秋の寂しさのように心に切なさが埋め尽くされてゆく。

タイトル「幻の夏」その文字通り、ふたり一緒に過ごした夏、心を巡る思い出、まるで幻であったかのように消えゆこうとしている情景を描こうとしているのだと思います。

曲の雰囲気も幻想的雰囲気を醸し出すように鷺巣さんがアレンジを加えています。

アルバムのストーリーとしては、ひと夏の恋の終焉を表現しているのだろうと思います。この曲の中では、別れは避けられないもの、大人の女性としてそれを受け入れる立場で表現されている楽曲になると考えています。

先日、少しだけ書いたのですが、八神純子サイドの楽曲それぞれを1つのストーリーとして考えると、この「幻の夏」は恋の結末の一つケースに過ぎないのではないかと思っています。
結末は同じなのですが、もう一つの心情を描いた曲が「デリカシー」になるのではないかと想像しています。


My Boy

2010-03-30 00:00:01 | Summer Delicacy

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「My Boy」

河合奈保子さんの8枚目のアルバム「Summer Delicacy」の4曲目に収録されている曲です。

作詞:八神純子
作曲:八神純子
編曲:大村雅朗


(写真は、NAOKO PREMIUM 歌詞カードからの抜粋です)

スローテンポの曲調、八神純子さんのメロディにしては少々大人し目になる曲ではないでしょうか。心の中に秘めた想いを表現しようとしているためか、奈保子さんの歌唱も落ち着いた祈りを込めようとした歌い方をしているように思います。
また、曲の全編にわたって奈保子さんの声をセルフコーラスで重ねていて、特にサビ部分ではコーラスを高めの声でハモらせており、曲の雰囲気が、より幻想的に聞こえるような効果になっています。

夜の静寂の中に祈りを込めた想いをとばしているかのような雰囲気を出しているアレンジ、大村雅朗さんによるものですが、効果音的に水差しから水面にこぼれ落ちるような水音や鳥の鳴き声のようなリズム音、不思議ささえも感じさせます。
また、曲の最後の演奏部分では、次第にフェードアウトするかと思えば、高くなりながら余韻を残す音で終わっている部分も、まるで夜の闇の中へに自分の願いが消えて行くようなはかなさも込められているのではないかと思います。


このアルバムでは2曲目となるの八神純子さんの作詞楽曲になります。

眠れない夜、窓を開けて空を見上げる。思い浮かぶのはあなたのことばかり。ふとしたことですれ違いになって以来会っていない。
この恋が終わりを告げようとしていることはうすうす感じてはいるが、自分の気持ちは変わりなくあなたのことを想い続けている。
たとえ今、この恋が終わったとしてもいつかまた巡り会いそのときも、迷わずに好きですと告げたい。

「My Boy」のストーリーの中では、訪れようとしている別れの切なさに対して自分のはっきりとした気持ちを願いとして伝えようとしている部分になると考えています。


コントロール

2010-03-29 00:00:01 | シングルA面

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「コントロール」
河合奈保子さんの17枚目のシングルA面の曲で、アルバム「Summer Delicacy」と同時リリース(1984.6.1)の曲でもあります。
この曲はアルバム「Summer Delicacy」に収録されているわけではないのですが、アルバムA面の八神純子さんの作品5曲のテーマについて考えるとき、「コントロール」もあわせて考える必要があるのではないかと思い、ここで取り上げることにしました。

作詞:売野雅勇
作曲:八神純子
編曲:鷺巣詩郎


(写真はシングルジャケット、NAOKO PREMIUMブックレットからの抜粋です)

作詞は売野雅勇さんですが、大胆路線とは少々異なるタイプの内容です。
八神純子さんはこの曲では作曲だけですが、奈保子さんの歌唱力を疑うこともなく、ダイナミックなメロディーを作ってます。

歌詞の内容をこのアルバム(八神純子サイド)の一部分として考えると、
初めはアバンチュール的に恋の駆け引きを考えていたの、いつしか本気になってしまった。もう自分の心は相手の思うまま。どうか、自分の気持ちをコントロールするかの様に心を試すのはやめて欲しい。こんなにも切なさが胸の奥から溢れだしているのに。、

切ないくらい内に秘めた強い思いが感じられる奈保子さんの歌声、特にサビ部分でのパワーボーカルに圧倒されそうになる曲です。

この曲の編曲は鷺巣詩郎さん。サウンド面では電子楽器を中心に作っていますが、ストリングスの音色も効果的に途中から重ねられ曲の中に切なさが冷たく流れる情景、聴き手の胸の中にも切なさがいつのまにか流れ込んでくるように「コントロール」の世界いっそう引き立ててくれます。


さて、先日書きかけた、「Summer Delicacy」A面5曲+2曲で1つのストーリーになっているのではないかと考えていることについての続きです。
シングル「コントロール」と未公開曲「デリカシー」の2曲は八神純子さんのサイドのアルバム構成曲との関連性が強い、むしろ、この2曲はアルバム構成曲の一部分なのではないかと思っています。
各曲のテーマ、流れを考えると次の様になるのではないでしょうか。(私の勝手な思いこみです)
1.太陽の下のストレンジャー : 出会い
2.街角        : 深まる想い
3.夏の日の恋    : 刹那の恋
4.コントロール   : 抑えきれない切なさ
5.My Boy      : はかない願い
6-A.幻の夏    : 去りゆく恋の季節
6-B.デリカシー  : 燃え残る想い

ひと夏の恋の出会いから別れまでが綴られているのではないかと考えています。
こういった構成の中で「コントロール」はキャッチーなメロディーと歌詞でシングル曲としてピックアップされたのかもしれません。

6-Aと6-Bですが、別な結末を想定した2ケースのそれぞれの曲。
「幻の夏」は大人として別れを受け入れるケースを、「デリカシー」では心の中では別れを理解しながらも胸の中に残る未練を表したケースなのではないかと考えています。


夏の日の恋

2010-03-28 00:00:01 | シングルB面

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「夏の日の恋」

河合奈保子さんの8枚目のアルバム「Summer Delicacy」の3曲目に収録されている曲ですが、このアルバムと同時リリースになっている17枚目のシングル「コントロール」のB面曲でもあります。
A面曲は同時リリースアルバムには収蔵されなくて、B面曲の方がアルバムに入るというパターンは「SKY PARK」での「恋のハレーション」と同じです。

作詞:三浦徳子
作曲:八神純子
編曲:大村雅朗


(写真はNAOKO LIVE PREMIUMブックレットからの抜粋です:1984年夏、ライブ:この衣装で「夏の日の恋」を歌っています)

私が持っている八神純子さんの曲に対する印象と比較すると、八神純子さんの曲にしては軽いリズムの流れる様なメロディラインの曲になっているように思います。しかし、さすが八神さんの曲で、さびにかけてはパワーと声量を要する曲に仕上がっています。
奈保子さんもさすがで、余裕すら感じさせる素晴らしい歌唱を聴かせてくれています。
そして曲の内容にあわせて、奈保子さんの歌声は、甘くもあり、また寂しげでもあり、刹那の時の流れのままに身を任せる情熱を表現するように歌い上げています。

清涼感のあるメロディに対して、心の揺れ、不安を秘めた胸の内を蜃気楼が揺らぐ様なサウンドと曲調は大村雅朗さんの編曲。曲のコーダ部分では大村さんらしいテイストのギターソロの音色を盛り込んでいます。

作詞は、奈保子さんの曲では久々に登場する三浦徳子さんによるもので、奈保子さんのオリジナルアルバムでは「TWILIGHT DREAM」以来の登場ということになります。

今こうして、夏の光が溢れる渚でときめきながら過ごしているのに、そんなに遠くない将来にはかげろうの様に消えてゆくかもしれない。ひと夏の恋となる予感を感じながらも、今は胸の奥にある熱い想いのままに身をゆだねたい。
恋する人と一緒に過ごしているのに、もう別れのことを考えている。恋しているのに寂しさを感じてしまう。

この曲の映像はDVDでは、1コーラスだけですが、NAOKO LIVE PREMIUM 収蔵の「奈保子 サマー・スペシャル・イン・センダイ」で見ることができます。


(NAOKO LIVE PREMIUM 「奈保子 サマー・スペシャル・イン・センダイ」ジャケットイメージです)


街角

2010-03-27 00:00:01 | Summer Delicacy

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「街角」

河合奈保子さんの8枚目のアルバム「Summer Delicacy」の2曲目に収録されている曲です。

作詞:八神純子
作曲:八神純子
編曲:鷺巣詩郎


(写真はLPジャケット ウラ面です)

このアルバムのA面作曲はすべて八神純子さんであることは昨日紹介した通りですが、1曲目の「太陽の下のストレンジャー」をのぞいて、この曲「街角」を含む残り4曲すべて軽めのリズムになっているように思います。

この曲では作曲だけでなく作詞も八神純子さんが担当しておられます。

ミディアムテンポでの軽いリズムとメロディは、胸の中のときめき表した様に聞こえます。奈保子さんの甘い歌声、喜びがこぼれて来そうな声色が伝わってきます。

二十歳の誕生日、もう、心の中からひとときも離れることができなくなっている人から思いもよらずデートに誘われた。抑えきれないほどのうれしさと喜び、待ち合わせ場所へ向かうとき、そしてふたり寄り添って歩くとき、夏空の広がる街角をパンプスを履いた足取りも、このときめきと同じように思わず踊り出したくなるように弾んでしまう。

メロディ展開では、2コーラス後のマイナー転調、その後のリフレインにかけて伝えきれないほどの喜びにあふれた想いを叫ぶかのように、胸の中の強い叫びを表現するように奈保子さんは歌い上げています。

サビ部分では、鈴の音がリズムを刻み、心の中のウキウキしている様子を表しているようです。鷺巣さんのさわやかさを感じさせるアレンジもとても心地よく響いてきます。

このアルバムの作詞は合計で3名の方による作品で、すべてを通して聴くと、出会いから、別れまでひと夏の恋として別れ予感へと展開していく1つのストーリーになっているように思います。(私の思いこみかもしれませんが)

さらには、シングル曲「コントロール」と、お蔵入り未公開曲(NAOKO PREMIUMで発表された)の「デリカシー」を含めた合計7曲でのストーリー展開になっているのではないかと思ったりしています。

「街角」では出会いの後、ますます想いを募らせていく様子が表されていることになります。
続きはまた別の日にということで。


太陽の下のストレンジャー

2010-03-26 00:00:01 | Summer Delicacy

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「太陽の下のストレンジャー」

河合奈保子さんの8枚目のアルバム「Summer Delicacy」の1曲目に収録されている曲です。

作詞:売野雅勇
作曲:八神純子
編曲:鷺巣詩郎


(写真はLP`ジャケットからです。)
この曲はCDではNAOKO PREMIUM 収蔵の紙ジャケアルバム「Summer Delicacy」で聴くことができます。

この曲の作詞は売野雅勇さん。この曲の前年から奈保子さんの楽曲作詞を「過激・大胆」路線でプロデュースして来ている流れが、この曲でも継承されています。

強い日差しの中、突然のスコール。雨宿りで逃げ込んだパラソルの下で出会った人。
暑い夏の日のせいか、お互いにアバンチュールを求めているような恋の予感なのに、本気になってしまいそうなほど気持ちが高まってくる。逃げ出したいほどの危険な香織を感じながらも、胸の奥に募る切なさ。この熱い思いはもう自分でも抑えきらないほどになりそうなくらい。

作曲は、「Summer Delicacy」と同時リリースのシングル「コントロール」と共に、八神純子さんがアルバムA面の全5曲を担当しておられます。(内、2曲は作詞も担当)

詞の内容の心の高まりを表現するかのような、ハイテンポ、アグレッシブなメロディになっています。

曲の間奏には今時のラップとは雰囲気は異なりますが、ラテン系の激しいラップが挿入されています。こういったアレンジは奈保子さんの曲では初めての試みです。
夏のイメージを極度に追求した曲としてアルバム1曲目に収録されたのかもしれません。

そして、この曲はこの年、1984年の夏の奈保子さんのシンボルソングの1つとなり、サマーコンサートツアーでのオープニングナンバーとして使われています。
この曲での奈保子さんの衣装は、白を基調とした上下セパレートタイプで、ピンクの水玉のフレアスカートがとてもさわやかであり、かわいらしさにあふれていて印象深いです。

この曲の映像はDVDでは、DVD BOX「PURE MOMENTS」のDISC2と、NAOKO LIVE PREMIUM 収蔵の「奈保子 サマー・スペシャル・イン・センダイ」で見ることができます。


(「PURE MOMENTS」 disc2パッケージです)


(NAOKO LIVE PREMIUM 「奈保子 サマー・スペシャル・イン・センダイ」ジャケットイメージです)



車窓

2010-03-25 00:00:01 | 企画アルバム・シングル

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「車窓」
河合奈保子さんのカセット企画アルバム「愛(ラブ)・奈保子若草色の旅」の最後(9曲目)に収録されている曲です。

作詞:来生えつこ
作曲:来生たかお
編曲:若草恵


(写真はNAOKO PREMIUM ブック レットからの抜粋です)

この曲の中での奈保子さんのナレーション、低いトーンの声でしみじみと語りかけてくれます。

見慣れた風景から
新しい風景に飛び込むことは
心地よい体験です
目に見える風景と
心の中の風景
恋も旅と同じに
様々な風景を
よぎらせていきます
(この曲での奈保子さんのナレーションより)

スローテンポのバラード曲ですが、心の中に想いを抱えた旅の風景が目に浮かん来るように心にじんわりと響くとてもよい曲で、奈保子さんの曲の中で私も最も好きな曲の1つです。
この曲を聴いていると自分が列車に揺られながら旅をしている様な気分になります。特に朝の通勤時間に電車から風景を見ながら聴いていると、現実を忘れて心がどこかへ飛んで行ってしまいます。

この曲でもそうですが、奈保子さんが来生さんの作品を歌うと曲の純粋さが特に際だつと思います。
この純粋さを表現できるのは、奈保子さん自身の純粋さと切なさを潜ませた歌声によるもので、奈保子さんにしかできないと言っても過言ではないと思います。そして、それが奈保子さんの歌唱の最大の魅力であるとも言えると思います。

このころ、奈保子さんは来生さんの作品に心惹かれていたことはNAOKO PREMIUMブックレットでも解説されています。
「車窓」も来生たかおさんのアルバムからのカバー曲で、その他に来生たかおさん自身が歌っておられる作品の中から「車窓」含めて奈保子さんは4曲カバーしてアルバムに収録されています。
・浅い夢「あるばむ」       →アルバム「浅い夢」からのカバー
・オレンジ通り5番街(振り向いてアベニュー)
         「あるばむ」  →アルバム「BY MY SIDE」からのカバー
・車窓「愛・奈保子若草色の旅」  →アルバム「AT RANDOM」からのカバー
・涼しい影「Summer Delicacy 」  →アルバム「Ordinary」からのカバー

これら4曲、奈保子さんはまるで自分のオリジナルと思える位に歌いこなしています。
私自身、最近まですべて奈保子さんのオリジナル曲だと思いこんでいました。


春雷の彼方から

2010-03-24 00:00:01 | 企画アルバム・シングル

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「春雷の彼方から」

河合奈保子さんのカセット企画アルバム「愛(ラブ)・奈保子若草色の旅」の1曲目に収録されている曲です。
シングル「ストロータッチの恋」のB面に収録されていた「若草色のこころで」をモチーフにして企画された旅をテーマにしたカセットのみでの企画アルバムです。尚、このアルバムの企画、構成は来生えつこさんによるものだそうです。

アルバム収録曲数は全9曲
・春雷の彼方から
・若草色のこころで
・浅い夢
・けんかをやめて
・SKY PARK
・疑問符
・エスカレーション
・こわれたオルゴール
・車窓

ベストアルバムとも違った趣向で、各曲毎に効果音と奈保子さんの語りによるナレーションが挿入されて、一人旅の情景をつくり出しています。ジャケット写真も旅の空から出したことをイメージさせるポストカード風に作られています。
この旅が傷心なのか希望を探し求める旅なのかは、受け取り方次第で、趣深いアルバムだと思います。
このアルバムでのオリジナル曲は、「春雷の彼方から」と「車窓」の2曲だけです。

改めて、このアルバムの1曲目です。
「春雷の彼方から」
作詞:来生えつこ
作曲:来生たかお
編曲:若草恵


(写真はNAOKO PREMIUMブックレットからの抜粋です)
この曲はCDでは、NAOKO PREMIUM 収蔵の「愛・奈保子若草色の旅」で聴くことができます。
来生えつこさん、たかおさんがこのアルバムのためにこの曲を新たに書き下ろしたことが「NAOKO PREMIUM」の解説で紹介されています。

曲の合間では「若草色のこころで」のピアノ伴奏をBGMに、吐息でしゃべるような奈保子さんのナレーションが入ります。

来生えつこさんの純粋な詞とたかおさんの優しいメロディがしっかりと刻まれたスローバラード風の曲で、若草恵さんがシンフォニーを思わせるようなアレンジをしています。
雨音の効果音から、オーケストラの調律を思わせる音でアルバムが幕を開けます。
若草恵さんは、アルバム「サマーヒロイン」の頃のポップスのイメージが比較的強いのですが、この曲の様にストリングスを中心とした編曲でも魅力的なアレンジをするので、その対照的な曲調がとても興味深いです。

静寂の中で透明感のあるピアノの調べと高音も美しくのびる奈保子さんの歌声、この曲でも奈保子さんの魅力的な歌声を聴くことができます。


プリズム・ムーン

2010-03-23 00:00:01 | シングルB面

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「プリズム・ムーン」
河合奈保子さんの16枚目のシングル「微風のメロディ」のB面に収録されている曲です。
作詞:尾崎亜美
作曲:尾崎亜美
編曲:大村雅朗


(写真はシングルジャケット:NAOKO22特典 からです)
CDではこの曲は「JEWEL BOX」で聴くことができます。

尾崎亜美さんの甘い歌詞と柔らかいメロディ、そして奈保子さんの甘くつややか、切なさを帯びた歌声が曲のもつ雰囲気にとても合っている曲だと思います。

何か起こりそうな、何か起こることを期待しているそんなときめきに満ちた夜、月明かりに照らされながら歩くふたりのシルエットが目に浮かぶようです。
サビの最後の部分(「プリズム ムーン 私をかえて」)は奈保子さんの声でコーラスを重ねていて曲の厚みと柔らかさが増すと同時に、曲の情景での甘い雰囲気がいっそう輝くように感じます。

この曲の編曲は大村雅朗さんです。歯切れのいいベース音(チョッパー、またはピッキング)と哀愁のギターの音色が曲全体の柔らかい雰囲気と対照的に使われており、大村サウンドの特徴と尾崎亜美さんの曲とがとてもよくマッチングしています。
こういったアレンジは、どこか「スマイル・フォー・ミー」(こちらはロックギターでビートを聴かせていて、曲調は若干ことなりますが)のアレンジにも通じるサウンドも感じられると個人的には思っています。

演奏部分はイントロ~Aメロまで全く同じパターンの繰り返しで構成されていて、もしカラオケバージョンがあってそれを聴いたらイントロの切れ目が全くわからないくらい、自然に歌唱部分に入って行きます。

A面の「微風のメロディ」もそうなのですが、尾崎亜美さんの曲とこのころの奈保子さんの歌声は、本当によく合っていると思います。シングルではこの1枚しか聴くことができないのがとても残念です。


虹色ファンタジア

2010-03-22 00:00:01 | Angel/PRISM/NAOKO22/Masterpieces

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「虹色ファンタジア」

河合奈保子さんのベストアルバム「プリズム<Angel2>」の11曲目に収録されている、オリジナル曲です。

作詞:岡田冨美子
作曲:馬飼野康二
編曲:若草恵


(写真はLP歌詞カードからです)
この曲はCDでは「NAOKO PREMIUM 」収蔵の「It's a Beautiful Day」のボーナストラックとして聴くことができます。

ベストアルバム「プリズム」のタイトルナンバーとも言うべき楽曲です。
作詞の岡田冨美子さんは、奈保子さんの楽曲では初登場にして唯一の曲となります。
編曲は若草恵さんですが、「プリズム」でのオリジナル曲は3曲とも若草恵さんのアレンジ、どの曲も「あるばむ」以前の雰囲気をもつ仕上がりになっていて、初期の奈保子さんの楽曲の特徴を代表するかのようなサウンドです。

マイナー調ですが、力強さを感じさせるメロディと奈保子さんの歌唱に特徴がある楽曲です。曲調は初期タイプですが、奈保子さんの声質はかなり成長しており、表現力の深さ、曲の感情がしっかりと伝わってきます。この曲が初めからベストアルバム収録用として用意された曲か、それともシングル関連(B面)で用意された曲かはわかりませんが、おそらくこの曲も「SKY PARK」以降のレコーディングだったのではないかと思います。

会うたびに想いが深まるばかりなのに、自分の思いを受け取って欲しいのに相手にはなかなか伝わらない。私の願いはプリズムに当てた光のようにあたなの前につまびらかにしている。求めていのは優しさではなく、あなたの本当の気持ち。そのことが伝わらないことに苦しく切なく、そして憎みたくなるほどなのに。どうか受け取って欲しい、私の願い。そしてあなたからも、その想いを返して欲しい。

といった内容の曲で、想いの深さを歌った曲でマイナー調ではりますが、力強さを感じさせるメロディと奈保子さんの歌唱に特徴がある楽曲です。曲調は初期タイプですが、奈保子さんの声質はかなり成長しており、表現力の深さ、曲の感情がしっかりと伝わってきます。
この曲が初めからベストアルバム収録用として用意された曲か、それともシングル関連(B面)で用意された曲か、それともかなり以前のお蔵入り曲だったはわかりませんが、おそらくこの曲も「SKY PARK」以降のレコーディングだったのではないかと思います。

ところで、「プリズム」はベストアルバムなので様々な楽曲が収録されており、それを特徴づける言葉として「ファンタジア」としているのでしょう。そして、このアルバムに収録された楽曲を作曲者で見るとちょうど7名です。(作詞は8名ですが)こじつけですが、虹色の意味があるのかもしれません。
1.愛をください
2.ラブレター/夏のヒロイン/虹色ファンタジア
3.けんかをやめて/Invitation
4.ストロータッチの恋/若草色のこころで
5.エスカレーション/UNバランス
6.危険な恋人
7.季節はずれの恋人