むさしの連歌会では、新型コロナに対応して、昨年の春からリモートで連歌会を催してきました。途中、流行がやや下火になった時は、実際に顔を合わせて詠むリアルの連歌会とリモートとを組み合わせるハイブリッド型連歌会に転換したこともあったのですが、今はまたメールで膝送りする文音形式で巻いています。何百年も続いてきた連歌、コロナごときには負けられません。
伝統の継続といえば、むさしの連歌会では、猪苗代兼載翁のお墓がある満福寺で地元古河市の方々と一緒に、ここ10年ほど「花の下連歌」を続けてきました。しかし、今は大勢で押しかける訳にはいきません。そこで、昨年と同様、メール文音形式で「猪苗代兼載翁追善 花の下連歌会」を張行することにしました。
発句は、兼載翁の「春を惜しめさかりの花に風もなし」。むさしの連歌会のメンバー十数名が今日から、これに付けていきます。巻き上がったら、またブログにアップしますのでご覧下さい。
猪苗代兼載翁は、宗祇翁とともに正風連歌の黄金時代を築いた人。その活動時期は、応仁の乱以降の戦国時代と重なっていますから、さぞ色々なご苦労をされたことと思います。それに比べると、現代の我々の苦労など大したことはないと、彼の岸から見て笑っておられるかもしれません。でも、連歌の後輩たちの熱意は汲んで下さると思います。
むさしの連歌会の古河在住メンバーが、今の満福寺の様子を写真に撮ってきてくれました。今年は花が早いといっても、古河ではまだ散り初めの見頃のようです。一昨年までは、この下で実際に連歌を巻いていたので懐かしい限りです。リモートといっても花の下は花の下。楽しい連歌会にいたしましょう。
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