サノフィパスツールによる最初のデングワクチン CYD-TDV
- サノフィパスツールのデングワクチンDengvaxia®は、初めてのデングワクチンで2015年12月9日以降、11か国で承認を受けている(2016年10月時点)。
- 黄熱ウイルスをベースとした4価キメラ(遺伝子組み換え)ウイルス(premembraneとE genesを含む)の弱毒化生ワクチン
- 6ヶ月以上の間隔を置いて3回接種が必要
- ワクチンの効果は、過去のデング感染による予防接種前の抗体保有、血清型、重症度、年齢によってまちまち
- 2~8歳よりも、9~16歳での予防効果が高く、2~5歳で接種3年目に入院を要するデング感染のリスクが上昇
- 9歳以上で接種が可能
第2世代デングワクチン
武田薬品によるTDV
- 2型デングウイルスをベースとした4価キメラデングウイルス(デングウイルス1、3、4型のpremembraneとE genesを含む)の生ワクチン
- 2型デングウイルスのnon-structural proteinsを含むため、液性免疫に加えて、T細胞免疫(細胞性免疫)の誘導
- インターフェロンγや腫瘍壊死因子αを産生する、キラーT細胞(CD8陽性T細胞)を誘導
- 接種によって、2型、1型、3型、4型の順に高いGMTを誘導
- 4価の抗体陽転率は80%以上、3価以上の抗体陽転率は96%
- CYD-TDV同様に事前に抗体陰性の場合は予防接種後の反応が弱くGMTが漸減する
- 予防接種前に抗体陰性者の予防接種6ヶ月後のGMTは、接種回数が1回でも2回でも3型、4型を除いて違いが見られない
- 抗体陽転率についても同様だが、2回接種の方が、予防接種6ヵ月後の3型と4型の陽転率が高い
Reference:
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