第2層及び3層試験における長期のフォローアップ調査によると、デングワクチン(CYD-TDV)は2-16歳において非接種群と比較してデング熱による入院を減少させた(65/22,177 vs 39/11,089, RR 0.85)が有意差を認めなかった(95%CI 0.56-1.24)。
また、9歳未満では接種群の方がデング熱による入院数が多かった(RR 1.58 95%CI 0.83-3.02)が9歳以上では有意に入院数が減少した(RR 0.50 95%CJI 0.29-0.86)。
接種から25か月時点でのデング様症状に対する予防接種の効果は、全体の2-16歳で60.3%(95%CI 55.7-64.5)、9歳以上で65.6%(95%CI 60.7-69.9)、9歳未満で44.6%(95%CI 31.6-55.0)だった。
接種したワクチンはサノフィパスツール社による4つの血清型のデングウイルスを予防する弱毒生ワクチンで3回の接種が行われた。
今回の原因として、過去にウイルスの暴露がある年齢でなければ、予防接種による効果が一時的なものとなっている可能性や2度目の感染時に重症化しやすくなるとされるデングウイルスの特性による影響の可能性等が考えられており、さらに追加接種の効果等が検討される可能性がある。