蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

「維新の彗星」上田公演終了❣

2021年03月05日 23時56分31秒 | 日記

2月27、28日(土、日)に上田公演が終了‼
会場はサントミューゼ小ホール。

(上田公演の舞台写真より:撮影 山口絵里子さん)
一番左は上田市の俳優・水嶋義人さん(上田公演のみ出演)
新型コロナ感染症予防のために、役者は全員透明マスクを着用しました。

コロナ禍の中、ご来場を賜りました皆さまに
心より御礼を申し上げます。

誠にありがとうございました‼

この公演にあたりご共催を賜りました上田市並びに上田市教育委員会様
上田市長始めサントミューゼの職員の皆様
周知にご協力をくださった赤松小三郎顕彰会の皆様
当日の受付&場内スタッフとしてお手伝いをいただいた皆様
バラシをお手伝いしてくださった皆様
本当にありがとうございました。

そして僅か2か月の稽古期間で
3時間の超大作に挑んでくださった
キャスト&スタッフの皆様
大変お疲れ様でした。

大勢の方のご協力で無事好評のうちに
上田公演を終えることができ
ホッとしているところです。

2回目の上田公演千秋楽には
原作者の江宮先生が山梨県からご来場くださり
終演後に舞台で挨拶をしてくださいました。

物凄く嬉しかった😢

終演後、上田市民の方から

 感動しました!
 赤松小三郎さんの名前は知っていたけど
 この舞台を観て、どんな人か知ることができました。
 大勢の上田市民に観て、知ってもらいたい!

と仰っていただけたことも嬉しかった💛

土屋市長も大変喜んでくださり
長野県副知事にこの舞台をご紹介くださいました。

顕彰会の方々にも喜んでいただけて、ホッ💦

上田公演終了後、たくさん方からアンケートをいただきました。

「良かった」「面白かった」「感動した」というご感想が多く

 3時間があっという間だった

と仰る方も。

中には

 長い!
 もっと短くしてほしい。

というご感想もありました💦

はい・・・3時間は確かに長いです💦

ごめんなさい💦

また、ある方は

 2000円で3時間の舞台をみせちゃダメ!

とも💦

原作者の江宮先生や顕彰会の会員の方
夢幻の舞台を毎回ご覧いただいているお客様から
建設的なご意見をいただきました。

改めまして御礼を申し上げます。

早速、皆様からのご意見を集約。

私自身も上田公演まではつくることで必死で
本番を通してようやく見えた部分があり
それらとお客様のご意見と照らし合わせて
台本をもう一度読み直してみたところ
カットしても良い箇所が明確になり
早速台本のカットに入った。

逆に不足も見えて、大事なところを加筆。

より観やすく楽しんでいただけるように・・・

柔軟に対応してくれるキャストとスタッフに感謝❣

次は飯山公演!

公演日時は3月21日(日)13:30~
会場は飯山市文化交流館「なちゅら」大ホール

そして次の週はいよいよ長野公演!

大千秋楽に向けて稽古を積み
更にパワーアップした作品に仕上げてまいります。

江宮先生から温かいご感想もいただきましたので
ここでご紹介させていただきますねー
(先生からご許可をいただきました)


劇空間夢幻工房『維新の彗星』上田公演の感想など                      江宮隆之

●8人の俳優が、生き生きと演技に打ち込む姿は
 見る側に迫力を持って迫ってきた。
 演劇だけでなく、ミュージカル仕立てであったところにも共感できた。
 こうした歴史的事実をベースにした芝居は
 とかく理屈っぽくなり、冗長さと退屈さを感じさせるものだが
 それをミュージカル仕立てにしたことで
 払拭する効果があったと思う。

 編曲を含め、音楽は全般に申し分ないし
 音響も迫力のある作り方だったと思う。

●原作のある作品を舞台化するには
 相当のアイデアと努力が必要になろう。

 私の原作を映画化した『道~白磁の人』でも観た人からは
 「原作の方が良かった」「小説の方が感動できた」
 「主人公の生き様が伝わってこなかった」など
 「感動した」「何度も観た」「大勢の人に観て欲しい映画」などの
 感想とも異なる評価を得たが
 どうしても原作と比べると、大事な部分を端折ったり
 デフォルメ化したり、別のアイディアを付加したりして
 別物になってしまうきらいがある。

 しかし、それは「原作の宿命」のようなもので
 映画・テレビ・舞台などが、目で見ること・耳で聞くことを主体にする以上
 避けられない・当然のこととして受け止める必要がある。

 こうした観点から、今回の拙書『龍馬の影』を原作とした
 『維新の彗星』を見ると
 「原作の内容・作者が言いたかったこと」を
 しっかり伝える努力を脚本に盛り込んでいる。

 しかし、それが返ってボリュームを厚くし
 時間も長くした一因ではなかったか、と
 原作者として忸怩たるものを感じる。

 丁寧な脚本には敬意を表しながらも
 もう少し、端折れた部分もあったのではないか、と思う。

●演出方法として、いくつかの役柄にメガネ型の仮面を付けさせたのは
 もの凄く利口なやり方で感心した。

 9人で40もの役柄を演じる訳だから
 「あ、あの俳優だ」「こっちはさっきの俳優だ」と
 観客側に思われるのは仕方がない。

 しかし、この方法で目を隠すと、別の俳優に思われるから不思議だ。
 というのも、警察の手配写真は必ず「目を強調する」からだ。
 それは、目が最もその人物の特徴を示すからであり
 今回の舞台でのメガネ型仮面は
 それを避ける意味から大きな効果があると思う。

●音楽にバイオリン・パーカッションの生演奏を取り込んだのは
 「お手柄」だった。凄く、迫力もあったし、情緒的でもあった。
 奏者・牧美花さんの演奏もとても良かった。
 ある部分では迫力を感じさせたり、またある部分ではホッとさせてくれた。
 この生演奏は、舞台を高めるのに最上の効果音でもあった。

●結果として、この舞台が「赤松小三郎」という
 上田市にとって「郷里の偉人」をしっかり
 印象付けるものになったことが大きく評価される。
 小説では決して訴えることができない視覚と聴覚・感情移入という面からも
 「小三郎」がそこにいるような気がした。
 きっと小三郎も喜んでいてくれると思うし
 舞台挨拶でも述べたが「小三郎顕彰会」の
 初代会長・(故)伊東邦夫さんも
 天上で喜びながら観ていてくれたと思う。

●『将軍を叱った大名・堀直虎』の劇化の時にも感じたことだが
 こうして芝居にして貰うと
 作者が見えなかったこと・部分までが明らかになる。
 それがとても有り難い。
 今回の芝居は、前回よりも垢抜けた感じがした。

●とにかく、良い芝居にして貰って嬉しかったし、作者冥利に尽きる。

 こんなに素晴らしい芝居を創ってくれた
 脚本・演出・音楽・効果・俳優さんたち全員に最大の賛辞と拍手を贈ります。
 良い作品に仕上げて戴いて感謝しています。
 引き続き、残り3回公演の成功を祈ります。


江宮先生、詳細で温かいご感想をありがとうございましたm(__)m

ご期待に応えるべく、より良い作品に仕上げてまいります!