蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

研修会最終日

2016年05月13日 23時50分12秒 | 日記
今日は、S市職員さん向けの研修会最終日だった。

この研修は一回3時間、全4日間のカリキュラム。

先週は、S市のスローガンの意味を
3チームに分かれ話し合い、掘り下げてみた。

スローガンとは、主義主張、理念、目的を要約したもの。
その団体のモットーと言っても良いかもしれない。

本来なら、組織全体の共通理念であるが
現代におけるスローガンは、イメージ戦略に近い触感がある。

私がなぜイメージ戦略だと思うか―

それは、スローガンが組織内の人々の理念として定着しておらず
どちらかというと、外部に対して組織のイメージを印象づけるために
使われていることが多いように感じているから。

創った人にとっては、非常に重みのある言葉でも
意味の捉え方は千差万別で
創り手と同じように捉えているとは限らない。

共通理念として定着するには、スローガンの意味を
個々が腑に落ちるまで議論をする必要があるのではないか―

共有って言葉はあちらこちらで耳にするけれど
実はとても難かしいことだったりする。

それは何故か―

大抵の人は、議論が面倒で、わかったそぶりをするから。

わかってないのに、知ったかぶりをするから。

スローガンから自分が感じた触感だけを受け取り
何となく納得したような気持ちになるから。

何となくでしかなく、何となくの人は
スローガンを実現するには至らない。

スローガンの意味を掘り下げ、みんなで共有することって
実はとても大切なことなんじゃないかと思っている。

誰でも目的を忘れがちなんだよね。
やること=行為が先立ち、「何のために」行為を行うか
分からなくなってしまう時がある。

だからこそ、常に目的意識を持つことが
非常に重要なのだ。

私は目的を忘れ行為のみに走っている時
知らず知らずのうちに愚痴っぽくなる瞬間がある。

そんな時、目的(原点と言っても良いかもしれない)を
思い起こすと、すぐにマイナス思考から脱却でき
精神衛生的にも良い状態を保つ事が出来る。

今回の研修の目的は

 一人一人が目的あるいは目標を明確に持つ

と言う一点に絞って進めた。

演劇的表現を通して、どこかで腑に落ちていただけるように・・・
そんな願いを込めて行った研修だった。

最終日は、前週に3チーム分かれ
スローガンの中で特に実現したいと思うことを
意見を出し合い、最終的に一つのテーマに絞り
そのテーマに沿った即興劇を発表してもらった。

先週

 来週は発表をしていただくので
 休み時間などを利用して
 エピソードを話し合っておいてください

と伝えた。

研修で即興劇を創る時のポイントは

 テーマ
 エピソード(出来事)

を明確にして

 5W1H

を、無数の可能性から選別し決めること。

~「5W1H」とは~

 いつ(When)
 どこで(Where)
 だれが(Who)
 なにを(What)
 なぜ(Why)
 どのように(How)

これは、情報伝達のポイントであり
この5W1Hにあたる内容を相手に伝えるようにすると
情報をわかりやすく、かつ、もれなく伝達することができる。

社会人に欠かせない思考回路。

もとは新聞記事を書く際の原則だったようだ。

現在は、報告書・メールの作成時や
口頭で状況を説明する時にも必要とされる。

ビジネスの世界では
「どのくらい(How much/How many)」を加えて
5W2HHとすることもある。

実際に即興劇を創ってみることで
考える必要に迫られ、発表することで
記憶にインプットされる確率が高くなる―
と、私は思っている。

最終日にどんな即興劇を観れるか
研修の度にワクワクしながらその日を迎えている。

今回はナント!

3チームとも台本を書いて来てくれた。

しかも!

小道具や衣装まで用意したチームも!!

中には、上司から言われて渋々この研修に
参加していた方もいたかもしれない。

が、徐々に変化し、最終日は全員が前向きに
そして楽しそうに発表してくれたことが
とても嬉しかった。

発表を終えた後、振り返りを兼ねて
全員に一言ずつ発言していただいた。

それぞれ、何らかを受け取ってくださった様子。

ホッと胸を撫で下ろした瞬間だった。

今回の研修に参加した職員さんは
きっと町を盛り上げる推進力になる―

そう感じた最終日だった。

前日まで、アクトスペースこけら落とし公演一色で
頭の切り替えが心配だったけど
職員の皆さんの心意気のおかげで
私も一気に通常モードに戻ることが出来た。

私は講師ではあるが、研修の度に
様々な価値観の方々と出会い
演出家としても台本執筆の上でも人間としても
学びが多く、実り多き時間となっている。

なんと有難いことか―

学んで体得したことを社会へ還元するのも私の役割。

これからも積極的に取り組んでいきたいと思います。

アクトスペース杮落とし公演終幕

2016年05月13日 23時45分45秒 | 日記
昨日、アクトスペースこけら落とし公演が無事終演!

ご来場いただきました皆様の中には
ご多忙の中、駆けつけて下さった方も多く
改めまして心より御礼申し上げますm(__)m
ありがとうございました!

今回の舞台にサポートスタッフとして参加したことで
これまで関われなかった皆さんと
濃密な時間と空間を共有出来たことは大きな収穫でした。

空間&時間&身体を模索し続ける演出家
小池博史さんが長野に来てくれたお陰です。

しかも、作品の下敷きは宮澤賢治氏。
宮澤賢治氏に関しては、作品と共に生き方にも共感していて
そう言う意味でも今回の舞台に関われたことが幸せでした。
本当にありがとうございました。

パフォーマーの皆さん、ホールスタッフの皆さん
そしてサポートスタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。

そして、小池さんの感覚を瞬時に咀嚼し
他者に伝えることが出来る白井さん
素晴らしいです!!
様々な角度からサポートしてくださり
ありがとうございました。

バラシの最中に演出家・蜷川幸雄さんの訃報が飛び込み
全身に衝撃が走りました。

私の群衆芝居の原点は、忘れもしない19歳の時
帝劇で観劇した蜷川演出「元禄港歌」―

主演の平幹二郎さんと太地喜和子さんの演技も素晴らしかったけど
あの時の群衆の動きは、未だにはっきり脳裏に焼き付いていて・・・

蜷川さんの影響を受けた10代~20代
野田秀樹氏と鈴木忠志氏の影響を受けた30代
平田オリザ氏の演劇論の影響も受け
宮城聰氏、松本雄吉氏、唐十郎氏、いのうえひでのり氏・・・

その他、能、狂言、歌舞伎、浄瑠璃、音楽劇、バレエなどなど
様々な舞台映像、素敵な役者の演技が
写真のように脳内に記録されています。

そして数年前、茅野市民館で行われた小池さんのWSを
縁あって稽古見学&発表会観劇をした時の衝撃は
未だ色褪せず、現在に至ります。

毎日7時間以上、稽古場に記録係として貼り付き
五感で様々なことを感じながら、身体が変化する瞬間
空間・時間を飛び越える瞬間をいくつも目撃しました。

贅沢な時間を費やしたツケが、どーっとやってきていますが(汗)
この経験は、今後に必ず役立つはず.。o○

皆さんとのご縁を大切にしながら
演劇を広める活動をパワフルに展開していきたいと思います(^^)

このような機会をご提供くださった
長野市芸術館スタッフの皆さんに心から感謝しますm(__)m