蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

市民会館市民WS

2012年07月02日 23時50分06秒 | 日記
昼間はオープンエア関係者のスケジュール調整や
明日のCM撮影連絡などで時間が取られ
ハッと気付くと16:00を回っていた!

慌てて、買い物やら何やら家の用事を済ませ
18:30過ぎ、市民会館市民WSに向かった。

今日は設計士の方がいらして
現状の設計図の説明をして下さった。
また、詳しく書かれた図面も配布されたので
イメージがしやすくなったが
その分、疑問・問題点があらわになった。

一通りの説明と質疑応答ののち
3チームに分かれ、質問や意見を付箋に書き
それを模造紙に貼り付けて、代表者が発表した。

物凄い量でした。。

設計士の皆さんがWSメンバーの意見に
耳を傾けてくれることを祈ります…

21:00過ぎ、WS終了。
その後、劇場コンサルタント㈱シアターワークショップの方や
市民WSのメンバー、市の職員さんと食事しながら対話。
今週木曜日の稽古後も、設計に関する話し合いを持つことに…

本来なら、オープンエアの準備で
他のことに手を出している余裕はないんだけど
ここは頑張りどき!と思って
何とか時間を捻出していくつもり。

8月末にオープンエアが終わると
その二週間後には、昨年度開催した
「響つないで実行委員会」主催の
演劇ワークショップが始まる予定。

また、中野市からはコミュニケーション講師として
2講座の打診を頂いていて、本決まりになると
10月~来年4月まで中野市通いとなる。

秋以降、多忙になること必至。

となると…
明年2月の劇団本公演の台本執筆を
今から始めないと間に合わなくなる。

まずは、山積みになっている本を読破せねば…

草枕~夏目漱石~

2012年07月02日 02時11分48秒 | 日記
夏目漱石氏の代表作と言えば

  坊ちゃん
  吾輩は猫である
  こゝろ〈こころ〉

が、すぐに脳裏に浮かぶ。

その後、出て来るのが

  三四郎
  草枕

これは、あくまでも私の感覚。
「草枕」を筆頭に上げる人もいる。

昨夜のMAで、この「草枕」の冒頭を使い
エチュードをやってみた。

冒頭の下りは有名な言葉だし
どこかで聞いたことぐらいあるかと思ったけど
殆ど知っているメンバーがいなくて、びっくり。

はっきりと記憶してなくても
耳にしたことぐらいあっても良いんだけどなぁ…

冒頭はこんな感じで始まります。

山路〈やまみち〉を登りながら、こう考えた。
智〈ち〉に働けば角〈かど〉が立つ。情〈じょう〉に棹〈さお〉させば流される。意地を通〈とお〉せば窮屈〈きゅうくつ〉だ。とかくに人の世は住みにくい。

皆さんは、いかがですか?
聞き覚え、ありませんか??

私は、「智に働けば~とかく人の世は住みにくい」の下りを
日本の社会の本質を端的に表した言葉として記憶に留めてある。

意味は―

  智慧や理屈で割り切ろうとすれば他人と衝突する〈冷たいと思われる〉
  感情の赴くままに付き進むと、本意ではない方向へ流されてしまう
  意地を張り通す〈自己主張をする〉と立場が狭くなる
  いろいろと、人の世は住みにくいものだ

というところかな。

人は智〈智恵〉と情〈感情・情緒〉と意〈意思〉の三つで
考え行動すると言われている。
この三つがバランス良く保てると大抵のことが上手くいくんだけど
これが実は難しかったりする。

住みにくいと思うのも、住みやすいと思うのも、自分の心一つだし
住みやすい環境にしていくのも、自分次第。

因みに、この冒頭の後は、以下のように続く。

 住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
 人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。
 やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。
 ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。
 あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
 越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、
 寛容(くつろげ)て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。
 ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降(くだ)る。
 あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。

住みにくい世の中における芸術の役割を説いている。
漱石氏も、芸術は人の心を豊かにする、と思っていたんだよね。

ついでに、渋沢栄一氏の「論語と算盤」に
上記と関連があることが書かれているので
さわりだけ、ご紹介しよう。

 人の心には「智、情、意」の3つがあって
 人間社会で活動して成果をあげるには
 この3つが調和しなければならない。
 「智」(知恵)ばかりで「情」(情愛)に欠けると
 他人を蹴飛ばしてでも自分の利益に走ることになり、上手くいかなくなる。
 かといって「情」(情愛)ばかりだと感情に流されてふらふらしてしまう。
 だから、強い「意」(意志)によるコントロールが必要だが
 「意」(意志)ばかり強くて「智」(知恵)や「情」(情愛)が伴わないと
 ただの頑固者になってしまう。
 だから、この3つのバランスがとれていないと
 社会の役には立てない。

私も今は、「智、情、意」の3つの割合を考えるようになった。

たまに「仙人になるつもりですか?」なんて聞かれるけど
考えているのは、そこじゃない。

スムーズな組織運営と実りある演劇活動をするために
必要なことだと思うから実践しているだけ。

そう…住み良い…生きやすい環境を作るために…

あ…
MAの話から大分それちゃったね!

そうそう!
今日は、元準劇団員のKさんがお土産を持って
MA会場に顔を出してくれました。

  ありがとう!

とっても元気そうで安心しました♪