蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 第17回 劇団本公演「星のない町 ぼくの町」

NPO法人劇空間夢幻工房 第17回 劇団本公演
タイトル 『星のない町 ぼくの町 ~ゴミ人間プペル奇譚~』
脚本・演出 青木由里
原案 『えんとつ町のプペル』西野亮廣 著
出演 青木賢治/栗生みな/坂本真由美/青木淳/井田亜彩実/鈴木一衣/導星ゆな 他

日時 2022年3月5日(土)18:00~    2022年3月6日(日)11:00~/16:00~
会場 須坂市 メセナホール 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/mugen_puperu

上記公演は好評のうちに幕を閉じました。
ご来場を賜りました皆様、ご尽力を賜りました皆様に、心より御礼を申し上げます!

声楽テスト☆

2011年05月03日 23時30分21秒 | 日記
今日も朝から稽古だったが
音源の編集が間に合わず遅刻。。
到着後、すぐに稽古開始!
……
イメージがつかめないのかな…
……
で、音楽を入れて見ることにした。
と、何となく雰囲気がそれらしくなり…

…音楽の力って偉大だなぁ…

いくら言葉を投げかけても
共通言語がなければ、伝わりにくい。
出来るだけ役者陣にわかる言語を
使うように努力しているが
伝わりにくい場合は、早めに音楽を流しながら
稽古するのも一つの方法かもしれない。

遅刻した分、30分延長して稽古をさせてもらった。

ケンタロウ君は、片隅で大道具作り。

13:40過ぎ、午後から稽古予定のメンバーが
稽古場に次々と到着。
外に出て一服しているところに
夏の野外公演に声楽隊にエントリーしてくれた
二人の大学生MさんとEさん
そして作曲家のMoriさんが到着。
今日は声楽テストの日だった。

13:00からの稽古組には
別の部屋で自主稽古をしてもらって
Moriさんにピアノ伴奏をして頂きながら
MさんとEさんの声楽テストを始める。
曲はイタリア歌曲!
初見でピアノを弾けるMoriさんに感動しつつ
二人の美しい歌声にも感動♪
二人とも音楽科のある高校で声楽を学び
現在は音楽教師になるべく某大学の
教育学部に在籍しているだけあって
音程もしっかりしていて、不安な箇所がない。

私が

  ハモリを聞きたいなぁ~

と言ったら、5~6分練習して
なんとMoriさんと三人で三部合唱をしてくれた!

  凄いっ!

楽譜を読みながらすぐ音が取れるって凄いよね。
あ!
音楽科を出ているなら当然のことかもしれないが
普通の人にはできない技である。

Moriさんの太鼓判も頂き
二人とも合格!

これで、野外舞台の楽しみが更に増えました♪

Moriさん、ありがとうございました!
Mさん、Eさん、よろしくお願いします!

三人を見送った後、午後の稽古に入る。

どのシーンを作るときも一番苦労するのが導入部分。
前提条件から役の心理を読み解き
どんな態度で舞台に入って来るか…
これを役者が自分自身で生み出せるようになると
私も演出をして楽しくなれるんだろうなぁ~

何度か夢幻の舞台に立ってる役者陣は
何となく台詞は言えるようになっている。
が、何となく…である。
何となくじゃ、お客様には伝わりません。
多分…前提条件が必要なことは
みんな頭ではわかっていて
どうしたらいいか、考えてはいるんだろうけど
閃きやアイディアに至らないのだろう。

  閃き
  アイディア

これらが頭に浮かぶようになるには…
色々な記憶と、整理された引き出しが必要。
何度舞台を踏んでも、その経験を
きちんと整理しておかないと次に生かせない。
結果、気分だけで演技することになり
また「前提条件は?」と聞かれる羽目になる。

まあね…
整理の仕方も人それぞれだし
7~8年を経て、ようやくわかりかける人もいるので
ひたすら継続し続けることも一つの方法だ。
私も根気よく言い続けようと決めているが…

「いるが…」じゃなくて「いる!」ですね。

と思い直しながら、取り組んでいたが
夜の稽古時、久しぶりに声を荒げてしまった。

一生懸命やって出来ないのは仕方がない。
今後、経験を積んでいけば良いだけのこと。
が、そうは見えなかったので…

稽古を5~6割の力で取り組んでも
本番で良い演技が出来るのなら、まだ良い。
(あくまでも「まだ」です)
けど、実力のない人間が手抜き稽古をしてどうする?

陸上選手は、僅か0.01秒を縮めるために
どれくらいの練習を重ねますか?
野球選手は、良いバッティングや守備をするために
毎日どれくらいの訓練をしますか?
練習量だけじゃありません。
効率良く体を動かせるような工夫を重ね
イメージトレーニングも当然しますよね。

スポーツは、タイムや勝敗で成長が見えやすいから
取り組みやすいっていうのもわかるんだけどねぇ…

演劇だって同じなんだよね。

ただ演技の場合は、お客様の好みや
演出家の好みで評価が変わることが多いので
好みを超えた視点で演技を判断出来る人じゃないと
公平に評価を出来ないのが難点…

でも、声や身体能力に関しては
スポーツやダンスや歌と同じで
訓練すれば明確にレベルアップすることが出来るのだ。

この部分を認識できるようになれば
数段成長するのになぁ…

終演後、たくさんのお客様の笑顔と出会えるように
精一杯取り組んでもらいたい―
一期一会なのですから…