教えて!貿易アドバイザー

海外貿易取引や、貿易顧問の仕事そして貿易コンサルティングの内容など貿易アドバイザーが日常の仕事を通じてご案内いたします。

日本食品輸出と放射能安全性についての世界の風評

2011年05月08日 | 貿易取引
ハノイの日曜日の朝をのんびりと過ごしています。昨日は、メーカーのメンバーとベトナムのパートナーとのミーティングがあり、ベトナムのパートナーが市場の現況を熱く語ってくれました。海外では福島原発事故の報道に非常に敏感に反応しています。今まで、世界一安全な日本食品が放射能物質の影響で日本食品離れが広がっています。ベトナムではパートナーが、新聞のインタビューや、TVあるいは、セミナーなどで、われらが日本食品の安全性を懸命に訴え続けています。メーカーもいろいろな情報を提供してくれています。

ただし、残念ではあるのですが、民間企業の努力だけでは限界があると、強調していました。メーカーの担当者を含め、次の段階で私たちが行うことの焦点が定まりました。いまだに政府からの放射能安全証明書は発行されません。ビジネスとしてはこれ以上、政府発行の証明書を待っているわけにはいきません。ベトナムのパートナーと話しあい、ほかの方法で通関を行うことにしました。11日には、日本から船が出港する予定で進めています。私たちとしてもリスクを伴う出荷となります。

放射能安全証明書は結局間に合いませんでしたが、一つみな認識できたことは、国内では、国は放射能基準や地域などあるいは安全性についてかなり発表しているのですが、海外向けに英語などで、きちっと発信されていないので、海外ではテレビや新聞などでしか入手できず、結果として残念な風評が吹き荒れているということです。民間企業の努力ではいかにしても防ぎきれないので、なんとしても政府からの安全性に対する表明が必要になります。証明書でさえ、入手が難しいので、政府による安全宣言等もっと難しいと思いますが、帰国後の大きな仕事としてメーカーとお供に働きかけていこうと思います。 とても小さな私たちではありますが、小さな力が結集できればきっと大きな力になると信じて推進していきたいものです。

今回の震災は人智を超えるものでしたが、私としては、現在の政治や行政機構についても、とても考えさせもらうことになりました。民主党が良いのか自民党が良いのかといった問題ではありません。 管政権の良し悪しではありません。管首相が退陣しなければ民主党には協力できないなどと言っていること自体、政治不信に陥ります。このような時期に国を率いる政治がこの有様では誠に情けない思いがします。このようなときこそ、政治も一体となって難局にあたっていかなければいけないのではないでしょうか? 

東京電力しかりです。いろいろと非難を受けています。それだけの理由はあるとは思うのですが、それでも、現場で懸命に現状を乗り切ろうと頑張って作業している方々も大勢いるわけです。震災後2か月たち、福島原発もまだまだ予断を許さないのでしょうが、ここまで安定してきていることは確かなことだと思います。果たした海外で同じようなことになった場合、どのような結果になるでしょうか? 批判したり、評論したりする人間はたくさんおります。ただ、私は、いつも現場で懸命に働いている人々がいることは決して忘れたくありません。 ここにこそ、日本人の勇気と知恵と技術の現状がみられるのではないでしょうか?

今日は午後から、ベトナムのパートナーとの打ち合わせになります。 彼も、日曜日の出勤となり申し訳なく思うのですが、ベトナムでも五月1日から5日まで祭日だったということです。

これから輸出入ビジネスを始められようとお考えの企業の方あるいは既に貿易取引を始めているけれど、より高度な貿易知識や交渉力が必要であるとお考えの企業の方は、シバタ・インターナショナルまでぜひまでご連絡下さい。経験豊富な貿易アドバイザーが熱意を持ってお応えいたします。

シバタ・インターナショナル
貿易アドバイザー
貿易コンサルタント
貿易顧問

シバタ・インタナショナル業務一覧
ミプロ貿易・投資アドバイザー
スイス OSEC member of "Pool of Experts"
OFICIAL OSEC EXPERT
貿易アドバイザー協会会員
日本貿易学会会員