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世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ビーストは張り裂ける

2008-09-09 11:26:35 | フェアリィウィスパー

ビーストが、わたしに、繰り返し、書いてくれと言います。とんでもなくつらいから、どうしても書いてくれと言います。これだけは言わなければ、苦しすぎるということがある。どうしても書いてくれと、張り裂けんばかりに叫びます。




おれたちが、ばかいいつづけるのはねえ、あほがね、なんもしねえからなんだよ。

あほみてえにつれえの。ばかみたいにつれえことんなってるんだよ。みいんな、うそだってことがばれて、なんもかんも、だめになってるの。ひどいことんなってるの。つらいことになりすぎてんの。ほれなのに、なんもしねえの。ばあかだっていって、えらそうにやってるだけなんだよ。ほれでね、どんどんひどいことんなってるの。

つらいんだよお、あいつら。ばかみたいになってるのに、あほみたいに、くるしいってかんじで、いたいってかんじで、つうらああああって感じで、馬鹿じゃねえのって感じで、痛いって感じで、えれえのはおれだよって感じで、馬鹿にしてるだけなの。つらいんだよ。あほなんだよ。なあんもねえの。ばかはね、つらいからって、馬鹿にしてるだけなんだよ。

ほれでね、すっげえひでえことんなってるの。ほんまに、ひでえことになってんの。これね、つらいって問題じゃ、ないのよ。かっこつけてるけどね、いたいのはね、もはや、すさまじいことんなってるの。ほれね、とにかく、なんとかしろってことなのよ。

馬鹿はね、馬鹿にしたら。もうだめなのよ。つらいけど、やんなくちゃだめってことなの。馬鹿はね。つらいっていって、なんもしねえから、大変なことになるの。ほれをね、みんなが、なんとかしろっていってんのよ。このままだと、あほみたいに、つらいことんなりすぎるのよお。ほれね、ほんんまに、ひでえの。ほれね。つれえなんてもんじゃないの。にんげんに、耐えられるれべる、はるかにこえてんのよ。ほれね、自分らで、やったの。馬鹿がね。あほはつれえわっていって、みんな馬鹿にして、つれえことやったら、馬鹿みたいにつらいことんなったのよ。ほれねえ、すごいのよ。

あほはねえ、自分が勝ちてえから、自分がえれえにしてえからで、それで、なんもしねえのよ。あほはね、なんもできねえから、ばっかじゃん、みんなってことにして、なんもしねえことで、えれえことにしたいの。自分がえらいにしたいのよ。ほれでね、みんな、ばかになるの。なんもしねえやつは、ばかみたいなことしか、しねえからなんだよ。あほはね。つらかったら、みんな馬鹿にしてなんとかすんのよお。ほれがね。もっとつらいことんなるんだよ。あほはね、ものすごく馬鹿になってるのに、まだ、馬鹿がやめられないの。痛いことが、やめられないの。ほれでね、どんどん馬鹿になってくの。痛いのよ。

どんなに、ひどいことんなるんだよって、言ってもさ。ばあかだっていって、つっと、行くだけなんだよ。あほはね、みんな馬鹿にして、実態、なんもしてねえの。だから、あほなんだよっていって、つれえことにしてるの。いやなんだよっていって、みんな馬鹿にして、おれがいえらいんだにしたいんだよ。いたいのはね、ばかが、つらいところでは、なんでもやって、いたいことにして、つらいことにして、ひどいことにして、みんなだめにしてるってことなの。ほれがね、すっげえたまって、いっぺんにかえってくるんだよ。ほれがねえ、ごっついの。

このまま、なんもしねえと、どういうことになるかわからないんだよお。いてえことになるのが、もはや、つらいっていうれべるじゃねえの。あとはねえ、あほになるだけの、えいえんになるんだよ。あんたねえ、これからずっと、ばかなんだよ。ばかなんだよ。もう、ぜったいに、あほみてえに、ええもんになれねえのよ。つれえもんになれねえのよ。
ずっとばかばっかりの、えーえんなんだよ。ほれがね、どういうことなんかは、ほんま、ばかっていってるやつには、ぜんぶだめなんだよ。

なんもわからねえことにしてるんだよ。わかったら、つらすぎるってんで、ばかになってんの。ほれでね、ばかみたいに、つらいって顔で、おれがぜんぶつらいんだで、なんか馬鹿だってかんじで、あほっていってるだけなのよ。いたいのよ。ぜんぶ、あほんなる。

馬鹿にしたいんだよ。みんな、馬鹿にしたいんだよ。おれがつらいんだで、かっこつけてあるくのは、もう何もないからなんだ。おれが、つらい、にするに、は、もう、うそしか、ねえのに、うそがばれて、あほんなってるのに、まだやってるのは、もう、じぶんしか、だませねえから、じぶんをだましてるつもりで、ほれもみんなほんとはばれてんの。あとは、なんでもないことにするために、自分をばかにするしかねえのよ。あとはね、ほんとにね、じぶんで、じぶんを、ないもんにしていくしか、ねえの。おれはばかだから、なんもわかんねえよ。なんもねえよ。おれはつれえんじゃねえ。あほだから、ないんだよ。ほんなもん。みんなないんだよ。あ~あ。おったまげるほど、いたい。いたい。いたい。いたい。

ずっと、ばかだ。

いいたああまああしいいいいいいいいいい。いいいいたああああああいいいいいいいいいいい。くううるううううううううしいいいいいいいいいいいい。くううらあああああああいいいいいいいいいいいいいいいい。

おおおおれええええはあああああああああ、いいいいいいいいいいいいいいいいいやあああああああああああああああだああああああああああああああああああああ。




ビーストは、もだえ苦しんでいるようです。なぜそんなに苦しいのかと、問うと、大変なことになるやつらが、みんな何もしないからだ、と答えます。馬鹿でも、なんでもしなきゃいけねえのに、何もしないからだと。

いてえことになってるのは、要するに、やったことの結果がまだかえってきてないのは、ほんとにかえってきたら、もはや大変なんてものじゃないからだといいます。本当に、きついことになりきったからだというのです。だから、結果が返ってくる前に、なんとかしろと、あらゆるものが、叫んでいるのだそうです。あまりにも、ひどいことになるから、とにかく、馬鹿をやめてなんとかしろと。

それをやらなければ、ほんとうにひどいことになると。

しかし、馬鹿なビーストは、それを馬鹿にして、あほかといって、通り過ぎるだけだと。自分が、つらいから、それでえらいにしたいのだと。それで、何もかもがだめになる。そのダメになりようが、もう、つらすぎるのだと。

あんまりなことになった、と、彼らは繰り返し言います。何もかも馬鹿だといって、何もしてこなかった。それだけで、もっともひどいことになった。いやなことになりきった。それでも、馬鹿は何もしない。何も、しない。つらいから、だけで、馬鹿にして、もっとひどいことになる。もはや。だれも。助けられない。

ビーストは繰り返し、なんとかしろ!と叫び続けています。生きているビーストに、叫び続けています。もう、だれも、助けられない。自分で、やるしかない。痛いのは。おまえなんだよと。彼らは。叫んでいます。

どうすればいいのか。とにかく、自分にできることをしろ。彼らはそう言います。それしかないといいます。幼稚なプライドと、自分の永遠の全存在を賭ける。その際まできているというのです。



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勇者プーリア

2008-09-09 09:12:32 | わたしの本棚

新しいカテゴリ、また作ってみました。これからときどき、自分の気に入った絵本などを、紹介していきたいと思います。

この夏凝ったレース編みが、さっそく役に立ってうれしいな、という写真です。玄関先の靴箱の上をスタジオにして、撮ってみました。これでしばらく、本を美しく紹介していきましょう♪ 何かきれいな置物でも添えて。本の隣にある赤い水差しは、新婚旅行で行った沖縄で買ったものです。なんだか、絵本の雰囲気にぴったりです。さて。

「勇者プーリア」
 アリー・サーデギー え / くろやなぎ つねお やく
 ほるぷ出版 1979年

図書館で見つけて、借りてきました。最近一番のお気に入りです。リンクつけるの面倒なので、興味ある人は、自分で検索してくださいね♪

この絵本は、図書館の書架でよく見て自分で選んだというのではなく、なんとなく、絵本の方からわたしのふところに飛び込んできてくれたのです。どういうわけだかわかりませんが、なんとなく書棚からとって、とくに中を見もせずそのまま借りることにしてしまったのです。それで、家に帰って読んでみて、いっぺんに好きになってしまいました。

プーリア・ワリーは、ペルシア(今のイラン)の大きな町、ホラズムにすんでいる勇者の中の勇者。大きくて強くて、賢くて、とてもやさしい男なので、人々にもとても尊敬され、慕われています。

彼は強いだけでなく、年よりは尊敬し、若者には男らしい態度を教え、子供たちにはやさしく冒険物語などを話してやる、とてもいい男なのです。

彼はかつて、組み打ちで若いものに負けたことはありませんでしたが、ある日、もっとも難しい相手に出会います。それは、息子がプーリアに勝つことを願って神に祈り続ける、挑戦者の老いた母親でした。

年寄りにやさしいプーリアは、組み打ちの練習をすることもできずに、悩み続けるのです。

「男らしい」などという言葉が、白けた嘘に聞こえる世界で、なんだかみずみずしい水をいっぱい貰ったような気がしたのです。プーリアは真剣に悩み、この難題に真っ向から挑み、戦います。そして、みなのために、もっとも美しい結果を導くのです。

本当の勇者の仕事は、自分の勝ちではなく、みなの幸せなのだと。ほんとうに麗しい勝者。こんな男の人がひとりでもいたら、みんな本当に幸せでしょうね。

ミニアチュール(細密画)風の挿絵も美しく、絵本としては長めの文章も、最後まで読ませてくれます。何より、戦っているプーリアと若者の絵が、とても美しい。

検索してみると、もう絶版になっているようなので、図書館か古書店で探すしかないようです。よろしければいちど読んでみてください。


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