だんだんと涼しくなってきましたね。九月に入り、こちらではしっとりと雨の降る日が続いています。夜になれば、あちこちで、鈴のように虫が鳴いているのが聞こえる。
草むらをのぞくと、夏休みの間はとても小さかったバッタやカマキリが、大きくふとってきている。成虫になるのももうすぐという感じです。
今日のは、九月に入って、いろいろなことが落ち着いてきてから、撮った写真です。なんとなく、安心して見れます。トップは、チャバネセセリ。以前の写真みたいに、怒ってるように見えないでしょう。夕方、翅を広げて日を浴びている姿がかわいくて、何枚も撮ってしまいました。
かわいくて、君が好き。そう言ってくれてるみたいです。ほんとに。わたしも、チャバネセセリがとっても好きですから。地味で、真面目で、かわいいから。
君はずっとそればかり。ずっとそればかり。だから好きなんだよ。と、セセリがいいにきてくれた。かわいいから好きだよと。
照れくさいと思うのもできないほど、今は疲れているので、素直に、喜びます。
次は、バッタのツーショット。おもしろいでしょ。近所のイモ畑の、葉っぱの上に、ずっと並んでいました。先日の蝉の写真と見比べてみると、また一興です。あっちが爆笑問題なら、こっちは何かな。色違いのが、並んでるのが、なんだかおかしい。どっかにこんなお笑い芸人がいそうです。
これは傑作だな。
これは、花の終わったあとの、ひまわり。なんだか、一仕事終えて、ほっと安心しているようです。少し笑っているように見える。
この夏は、ほんとに大変だった。みんな、大変だった。ひどいことが、たくさんあった。でも、みんなで、助けあって、なんとかしました。つらいこともたくさんあったけれど、悲しいこともたくさんあったけれど、得たものもたくさんありましたね。
盛り上がった茶色の花芯のなかで、小さな種がたくさんできはじめている。やれやれ、仕事はまだこれからだけど、ひとまずは、楽になったよ。
最後は、うちの庭の薔薇です。まだ青ざめているけれど、小さな花を咲かせてくれました。
うちの薔薇はね、薔薇としては、少々気が弱いんですよ。薔薇をやっているけれど、やります、がんばりますっていう感じの、まだ勉強中の薔薇。そんな薔薇が、わたしの庭にいて、一生懸命頑張りすぎるくらいに、薔薇をやってくれました。
薔薇の仕事は、真実の美しさを叫び続けること。本当に、頑張ってくれました。わたしが世話なんてできないもんだから、薔薇は、虫がついたりして、ほんとに大変でした。でも、大変だったら、この庭にいることをやめてもいいんだよといっても、やめなかった。まだもう少し、わたしの庭にいたいというのです。
小さな薔薇が、できないことを、やりすぎてしまうと、愛しすぎてしまう。かわいくなりすぎてしまう。まだ小さい薔薇。大変だったら、やめてもよかったのに、やめなかったのは、やめたら、薔薇ではないことになるから。
わたしも、同じかもしれないなあ。できないことを、がんばらねばいけなかった。でも、やめたくはなかった。やめたら、自分が自分ではないことになってしまうから。
だから、前に進んだ。どんなことになっても、前に進むことだけはやめなかった。やめられなかった。
わたしは、わたしだから。わたしであることを、やめることは、絶対にできないから。
さて、夏のおさらいシリーズは、一応今日で終わります。昨日は、久しぶりに絵を描きました。まだリハビリという感じの習作です。下書きはさっとできたのですが、切る作業で息切れがして、手元が微妙に狂いました。まだまだかな。
でも、新しい一歩ができた。明日はそれでも紹介してみます。