日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2019 - 小判道場

2019-01-05 22:42:17 | 居酒屋
一品の量が多く、たらふく飲み食いして力尽きるのが「せくら」での常です。一軒限りで終わることも想定に入れていました。しかし、何度か訪ねて加減が分かってきたこともあるのか、今夜は軽く一杯やるだけの余力があります。その余力を注ぎ込むならここだと思っていた店の心当たりも。続いて訪ねるのは「小判道場」です。
大街道の商店街から「せくら」へ向かっていく途中、ただならぬ気配を放つ平屋の古い建物があります。店と同様、年季を重ねた店主と女将が営む大衆酒場です。ごく初期に一度訪ね、その後は無沙汰していたものの、去年久々の再訪を果たし、今回も二軒目はここと思っていたのでした。
先客は二組五名。障子が閉じられてはいるものの、奥にある座敷にも先刻まではお客がいたと見受けられます。繁盛ぶりは相変わらずで、店主と女将も矍鑠としています。健在ぶりを再確認できたのは幸いです。

小判道場
松山市二番町2-6-1
089-945-9927
1700PM-2400PM
日曜定休

松山三井・隠し剣
突き出し
穴子一本揚
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新春の四国を行く 2019 - せくら

2019-01-05 21:02:01 | 居酒屋
昨日訪ねた「酒甫手」を、高松の「せくら」だと評しました。本家の「せくら」を昨日の今日で訪ねます。
店の正月休みに重なるという状況が続き、縁遠くなった時期もあります。しかし、三年前の秋に久々の再訪を果たし、一昨年去年も一度とはいえ機会を得ました。他の地域も回っていく関係上、年に何度も訪ねるのは難しいものの、とりあえず今年も一度は戻ってこられたことになります。
正月にちなんでか、今回は何かにつけて気前がよく、まず注文した刺身に続き、寿の文字を入れた蒲鉾が出てきました。次いで選んだ穴子にはカキ天のおまけも。さらには巻物までごちそうになり、三合飲み干しすっかり上機嫌です。

それは非常によかったのですが、気になることが一つだけありました。流れる曲の年代が若返ったのです。若返ったとはいっても二昔以上前の曲ばかりであり、懐かしさを覚える世代も多かろうと思います。しかし、その違いが自分にとっては無視できません。電子的な音の多用が耳障りに感じられ、歌い手がなまじ分かってしまうのも厄介です。誰が歌っているかも分からない今の曲なら、無意識に聞き流すこともできそうなものですが。
路線を変えたわけではなく、たまたまだというのが女将の弁です。次回は元に戻ってくれると期待しましょう。

せくら
松山市三番町1-13-8
089-934-5671
1730PM-2330PM(LO)
日祝日定休

小富士二合・雪雀
突き出し(棒々鶏)
刺盛り四点
地物穴子天ぷら
梅びしお
特製マグたく巻き
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新春の四国を行く 2019 - 禾少言売み

2019-01-05 20:02:10 | 四国
国道11号線というと、大半の区間で交通量が多い上に流れが悪く、走っていてお世辞にも楽しいとはいい難い道です。ただし、並行する県道で比較的快走できる区間もあり、香川でいえば丹生から高松までの10号線、愛媛でいえば土居から小松までの13号線が挙げられます。それらを活かし、上陸以来高速道路に一度も頼らず松山に着いたところです。青空が広がることは一度もなく、おぼろげな夕日が射しただけではありましたが、暮れてゆく西の空を追いかけながらの移動は印象的でした。
高松から約180kmを走り、出発からの走行距離は1080kmに達しました。通算21万kmまではあと112kmとなり、いよいよ秒読み段階です。今後の経路を考えると、明日のうちには突破するでしょう。厄介なのは、達成の瞬間が終盤の慌ただしい移動中になりかねないことです。明るいうちに達成すべく、少し早めに松山を出ようかと思っています。
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新春の四国を行く 2019 - おかむらうどん

2019-01-05 15:43:15 | B級グルメ
予報はおおむね的中し、朝から曇っていた空がようやく晴れてきました。ならば琴平駅も見ていこうとしたところ、町内が初詣の参拝客で混み合っており、取り付く島なしと見て断念。国道377号線を下るのが通例のところ、趣向を変えて高瀬へ向かう県道に入りました。沿道にうどん屋が一つや二つはあるだろうと見込んでのことです。ただし、夜の部への影響を考えるとこれが事実上最後の一軒となります。トリを飾るのはおかむらうどんです。
遠目に見るとそば屋風、しかしおでんが湯気を立てているという雰囲気は、最初に訪ねたさぬき一番と同様です。経験上も、同種の店が何だかんだで一番多いような気がします。一軒目と重なる部分が多いため、鮮烈な印象までは残りにくいものの、よそと比べさえしなければ十分おいしいうどんです。香川では天候こそ振るわなかったものの、昨夜と合わせてうどん屋を五軒もはしごできたのが、今回の滞在における最大の収穫でした。

おかむらうどん
三豊市高瀬町下麻904-3
0875-74-7287
1000AM-1900PM
水曜定休
きつねうどん350円
おでん100円より
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新春の四国を行く 2019 - 滝宮駅

2019-01-05 14:32:02 | 四国
引き続き琴平線の沿線を下っています。そうなると定点観察していきたいのが滝宮駅です。古い木造駅舎の特徴は、富山地鉄の愛本駅にどことなく似た、半切妻の大きな瓦屋根にあります。羽目板の壁を白、屋根の縁とサッシを桃色、窓回りと腰壁を水色にした塗り分けと、そばに建つ円柱形の郵便ポストが、個性的な駅舎の佇まいに彩りを添えるという仕掛けです。
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新春の四国を行く 2019 - 桑島製麺所

2019-01-05 13:31:14 | B級グルメ
経験上、幹線道路沿いではうどん屋に出会う頻度がどうしても落ち、たまにあってもセルフの大型店が多くなります。高規格のバイパスをあえて避け、旧道沿いを走りました。まず現れた製麺所の併設店を、待ち客が出ている状況につき敬遠するも、さらに走るともう一軒現れたため、そちらに飛び込むという経過です。
住居に増築された古い店舗は、宮武製麺所と同様のささやかさながら、あちらと違ってセルフではなく、客席の造り、麺の太さとコシについては一軒目に訪ねた「さぬき一番」に近いものが感じられます。昆布の風味を効かせた出汁が当店ならではです。

桑島製麺所
高松市岡本町1699-2
087-886-0220
900AM-1800PM
第二第四日曜定休
かけうどん小290円
おでん100円より
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新春の四国を行く 2019 - 仏生山温泉

2019-01-05 12:14:27 | 温泉
待望の晴天も一日限りに終わってしまい、今日は朝から振るいません。小雨はどうにか止んだものの、薄ら寒くて空も暗く、お世辞にも活動日和とはいえません。仏生山にやってきたのは、温泉で冷えた身体を温めたかったからでもあります。これが一昨年以来の再訪です。
三重の片岡温泉と並び、斬新な造りをかねがね絶賛してきた温泉です。白壁を基調とした館内は、金沢21世紀美術館と同様ながらも、あちらで多用される金属と打ちっ放しのコンクリートが、ここでは様々な風合いの天然木に変わり、それによって暖かみのある空間が作り出されています。
その一方で、代償もあることに気付いてきました。金属やコンクリートに比べて痛みやすいのです。頻繁に手が触れる浴場、ロッカーの扉が特に痛んでいます。現代の建築物において、金属、樹脂が多用されるのもそのせいなのでしょう。それらの方が安上がりで、手入れも楽だと分かっていたにもかかわらず、あえて天然木を奢った贅沢さは天晴れです。

仏生山温泉 天平湯
高松市仏生山町乙114-5
087-889-7750
平日 1100AM-2300PM(最終受付)
日祝日 900AM-2300PM(最終受付)
第四火曜定休
入浴料600円
泉質 ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉(弱アルカリ性高張性低温泉)
泉温 32.6度
pH 7.5
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新春の四国を行く 2019 - 宮武製麺所

2019-01-05 11:30:05 | B級グルメ
さらに南下し仏生山にやってきました。二軒目に立ち寄るのは宮武製麺所です。
看板にはセルフサービスとあります。しかし、県外にもあるセルフの店とは全くの別物です。仏生山の駅を横切る商店街に製麺所があり、その手前に増築された小屋が店舗になっています。屋号の通り、製麺所の一角に間借りしたささやかな店内です。
数種のうどんにおでんのみというささやかな品書きから、選んだのはきつねうどん220円也。丼を受け取って払いを済ませ、出汁は背後の鍋からお玉ですくい、自らかける仕組みです。うどんは「さぬき一番」より細いにもかかわらず、コシについては全く引けを取りません。コシでは「鶴丸」、出汁では「さぬき一番」でしたが、麺の喉越しまで含めた総合点ではここが出色のような気がします。粒揃いを特徴とする讃岐うどんの中でも、とりわけ満足感の高い一杯でした。

宮武製麺所
高松市仏生山町甲839
087-889-1361
1100AM-1400PM
日曜定休
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新春の四国を行く 2019 - さぬき一番

2019-01-05 10:35:14 | B級グルメ
讃岐うどんについていえば、わざわざ調べるまでもなく、沿道に現れ次第飛び込むのを常とします。適当に入っても外れがないと、経験上分かっているからに他なりません。国道11号線を南下して栗林公園を過ぎると、左側にお誂え向きの店が現れたため、早速車を止めました。訪ねるのは「さぬき一番」です。
店先に石灯籠を置いた純和風の店構えは、遠目にはそば屋のように見えなくもありません。しかし、適度にくたびれた店内と、片隅で湯気を立てるおでん鍋が、いかにも讃岐ならではです。一転して薄ら寒くなった今日、温まりたいこともあり、選んだのはしっぽくうどん520円也。具沢山の根菜もさることながら、出汁の力強さが印象的です。

さぬき一番 南支店
高松市東ハゼ町2-14
087-866-3182
1000AM-1900PM
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新春の四国を行く 2019 - ビジネスホテル瓦町

2019-01-05 08:35:18 | 四国
徳島、松山の両都市よりも宿泊する機会が限られてきた結果、高松では定宿がいまだに確立していません。前回世話になったホテルサキカも、是非またここに泊まりたいと思うまでには至りませんでした。予約サイトで必要以上に迷った結果、今回世話になったのはビジネスホテル瓦町です。
必要以上に迷ったのは、選択肢こそ多いものの、ことごとく決め手に欠けたからでもあります。ホテルサキカを選んだときは、大浴場付きで和室に泊まれることが決め手でした。ただし、和室といっても実質的には和洋室でした。銭湯に寄る前提なら、大浴場も必須ではありません。これらの条件を外した場合、繁華街から歩けることと値段だけが判断材料となります。どこも大同小異に見える中、駐車無料が決め手になって選ぶという顛末です。

駐車が無料とはいっても、繁華街から外れた場所ではありません。それどころか瓦町駅の至近です。駅ビルを背にして徒歩1分の一等地にもかかわらず、三千円台の前半という破格の料金からして、何らかの訳ありなのだろうということは想像がつきます。その予感はおおむね的中しました。
破格の安さと引き替えに、それなりの割り切りも必要だったところといえば、直近では八月に泊まった京都の秀仙閣ですが、それよりむしろ一昨年泊まった米子の宿が思い起こされました。建物には相当年季が入っています。それも、元々安普請の建物がくたびれていった結果としてです。造りの安さは防音性と断熱性にも現れ、朝は寒くて暖房をつけました。窓があるにはあるものの、手の届く近さに隣の建物の壁が立ちはだかって、眺望はなきに等しいものがあります。浴室が独立しているのは美点ながら、銭湯に寄ったため実質的な恩恵はありませんでした。そして何より、タバコ臭がひどいのには参りました。多少の臭さなら慣れてくるものとはいえ、ここで一晩休むのかと思うと心理的にもよろしくありません。

そのようなわけで、安さを考えれば仕方ないとはいえるものの、是非また泊まりたいとも思えませんでした。前回と今回の結果から分かってきたのは、宇都宮などと同様に、宿が二極化している可能性です。これは、安いところはそれなりの割り切りが必要、一定以上の快適さを求めるならそれなりの出費が必要ということを意味します。言い換えると、安さだけを追求するのではなく、過不足のない範囲で快適さとの両立を追求する必要があるということです。こればかりは何度か泊まってみない限り見当がつきません。高松ではもう少し試行錯誤を重ねる必要がありそうです。
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新春の四国を行く 2019 - 四日目

2019-01-05 08:14:19 | 四国
おはようございます。昨晩は日付が変わる頃に宿へ戻って直ちに休みました。日によって多少の時間差はあるものの、翌朝六時過ぎに目覚め、布団の中でしばしまどろみ、七時が迫ったところで覚悟を決めるという流れは、道中を通じて一貫しています。
例年は松山を先に回すことが多いため、高松から松山へ下っていくのは四年ぶりです。しかし、昨日と違って天候がよろしくなく、晴れるとしても昼過ぎからと予想されています。まずはお約束のうどん屋に寄りつつ適当に走るつもりです。
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