日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2021 - パレブラン高志会館

2021-10-30 06:02:18 | 北陸
つい最近、円筒を組み合わせたような高志会館の建物が、著名な建築家の作品だと知りました。角形の敷地に円筒型の建物を置くという、一見すると無駄にも思えることをしたのは、扇型に配置された客室から、少しずつ異なる角度で立山連峰が見えるようにするためでしょうか。今朝の空には雲一つなく、剱岳の影が鮮明に浮かび上がっています。新潟への長距離移動を控える今回、日の出を見届けることは叶わないものの、印象的な旅立ちとなってくれたのは幸いです。
コメント

晩秋の大地を行く 2023 - 二日目

2021-10-30 05:47:46 | 北陸
おはようございます。北海道へ向けて旅立つにもかかわらず、そのことをいまだに実感できません。それよりむしろ、金沢まであと少しのところへ戻ってきたにもかかわらず、踵を返すことに対して釈然としない何かを感じます。好き好んでそうしているにもかかわらずです。転居以来、福井、能登、信州などを旅しましたが、それらはいずれも金沢での日常に付帯するものでした。しかし今回、関係ない地域を初めて旅することとなったとき、北陸で過ごす時間をかなぐり捨ててまで行くことに、一抹の疑問が湧き上がってきたとでも申しましょうか。
転居以来、北陸道には一度も乗ったことがありません。しかし、午前のうちに新潟まで走りきるなら、一般道だけでは厳しいのが実情です。卑劣な足止め策がいまだに罷り通る中、正規料金を払わされるのは癪ながら、早めに距離を稼ぎます。
コメント

晩秋の大地を行く 2021 - 逆の状況

2021-10-29 21:11:58 | 北陸
出発が四時台になってしまった時点で、着いてから時間が押すのは明らかでした。新湊大橋を渡って富山へ向かいたいのはやまやまながら、悠長にはしていられません。四の五の言わず国道8号線を飛ばし、出発から865km走ったところ投宿です。
二度目の一時帰京を経て戻った今月上旬以来の再訪です。あのとき富山に泊まったのは夜間走行を避けるためでもありましたが、今回は高岡からわざわざ走ってきたという点で、逆の状況となりました。このようなことになったのは、金沢まで数十kmを残すだけだった前回と、新潟まで行く今回では事情が全く異なるからです。たとえ早朝に出発しても、一般道で走り通すのはいかにも厳しく、北陸道にどこかで頼らざるを得ません。乗ろうと思えばすぐ乗れる場所まで駒を進めたかった次第です。
コメント

晩秋の大地を行く 2021 - 高岡駅

2021-10-29 19:45:43 | 北陸
新高岡から城端線の列車に一駅だけ乗って、高岡駅に戻りました。距離に大差があるとはいえ、新高岡から一駅なのは金沢駅も同じです。しかるにあちらへ戻らずにそのまま長旅へ出るのが、少し切なく感じられます。北陸、北海道、東北を股にかけ、二月近く渡り歩いた去年ほどの長旅にするつもりは今のところありません、しかし、場合によっては一月近く新居を空けることもあり得ます。このまま旅を続けたいという心情と、金沢へ早く戻りたいという心情が、いずれは拮抗してきそうです。

★新高岡1932/352D/1936高岡
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 帰着

2021-10-25 23:08:43 | 北陸
昨晩は風呂に入る余力もなく倒れ込み、そのまま眠りに落ちました。実をいうと、帰りの車中も半ば放心状態でした。自分にとって、異郷での新生活には旅と日常が入り混じり、前者が今なお圧倒的に優勢です。二十日以上もの長旅から戻ったようなものと思えば、精根尽き果てるのも当然ではあります。兎にも角にも燃え尽きました。
残暑厳しい八月に金沢へ転居し、首都圏との間を行き来するうちに、季節はすっかり晩秋の趣となりました。それを見届けたのを花道に、次は北海道へ遠征します。先延ばしを繰り返したのが災いして、現地では晩秋どころか冬の気候に近付いています。今更渡道したところで、深まる秋をありあり感じた直近二年ほどの成果は残せないかもしれません。北陸に拠点を構えている今は、あちらの四季を見届けることに注力したいとも思います。去年のように一時帰京を繰り返しつつ列島を南下するほどの時間はなく、道内も駆け足で回る程度になりそうです。決めているのはそれだけで、往復の交通手段を含めて流動的ではありますが、束の間の帰京を生かして準備を進めます。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - はくたか578号

2021-10-24 20:54:57 | 北陸
八時を少し回ったところで席を立ち、高岡駅から城端線の列車に乗れば、新幹線が発着する新高岡までは一駅です。「はくたか」の最終列車で帰京します。

★高岡2019/359D/2022新高岡2031/はくたか578(578E)/2324東京
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 高岡駅

2021-10-24 18:40:16 | 北陸
高岡駅まで走ったところで打ち止めです。トリップメーターの距離は840kmで、信州を経て金沢に帰還したときが丁度700kmでした。今日走った分を差し引くと、滞在中は30kmほど走っただけということになります。実際のところ、活動としては代車で能登へ日帰りしたのがせいぜいでした。しかし、ようやく通常営業となった呑み屋を毎晩訪ね歩き、直近は深まる秋を見届けられたという点で、数字以上に楽しめたというのが実感です。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 有終の美

2021-10-24 17:56:14 | 北陸
三週にわたる滞在を、有終の美で飾ることができました。新湊大橋の袂から夕景を見届けたところです。
二上山を出る頃から空は薄雲に覆われました。しかし、適度に日射しが和らげられるという点で、夕景を眺める上では好都合でもありました。橋を渡った時点で既に夕日は雲に紛れていたものの、西の空は茜色に染まっているところでした。それが暮れるに従ってまず海王丸の電飾が灯り、次いで橋の主塔が照明に浮かび上がるという顛末です。
今から北陸道を飛ばせば、終列車までに長岡へ行くことは一応可能です。しかし、暗い中を200kmも延々走ることなどしたくはありません。高岡に戻って車を置き、一杯やってから帰ります。渡道の手段についてはいずれ考え直すつもりです。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 二上山公園

2021-10-24 15:24:34 | 北陸
秋の日は釣瓶落とし、既出の場所を訪ねるだけでも時間的には厳しいものの、是非とも行っておきたい場所がありました。続いて訪ねるのは二上山公園です。
高岡市街の北に位置する小高い山から、富山湾を一望できると聞いていました。しかし三年前、早春に訪ねたところ登山道は冬季閉鎖となっていました。冬季通行止ということになると、雪を戴く立山連峰を見渡すことができるのは、晩秋か雪解けの時期しかありません。日射しの強弱、遠景の鮮明さまで含めると、より望ましいのは晩秋です。ならば今行くしかなかろうと思い立ちました。
展望台から眺めれば、正面に立山連峰が屹立し、眼下には富山湾、富山平野、砺波平野が広がって、北を向けば氷見の市街も遠望できます。手前に樹木が茂っており、送電線、工場の高い煙突などの障害物も点在して、写真映りという点では雨晴海岸に一歩譲るものの、見晴らしの広さはあちらを上回ります。時間が押すのを承知の上で訪ねた甲斐はありました。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 雨晴海岸

2021-10-24 14:11:28 | 北陸
雪化粧した立山が見えてきたとき、兎にも角にもあれが絵になる場所へ行こうと思いました。雨晴海岸で一時前から二時過ぎにかけての上下列車を撮り、ようやく一息つきました。
一昨年は11月に訪ねたところ、最も高い立山がごくわずかに冠雪しているだけでした。ところが今日は、低い峰を含めて雪化粧をしています。山頂付近だけが冠雪している様子は、甲府盆地で眺める南アルプスを彷彿させ、分厚く積雪した早春とも大きく異なる趣です。他にも寄りたい場所はいくつかあるものの、全て回れば日が暮れるでしょう。長岡まで走るという当初の予定は白紙に帰りつつあります。しかし、かくも見事な立山連峰を拝める機会が次にいつ巡ってくるかは分かりません。後は野となれ山となれ、日が暮れるまで粘ります。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 倶利伽羅駅

2021-10-24 10:50:27 | 北陸
すぐ戻るという前提があった直近二回の帰京と違い、今回は半月以上の間が空くこともあり得ます。名残を惜しむ目的も兼ね、8号線の旧道を経由してきました。久々に倶利伽羅駅を再訪します。優等列車が引っ切りなしに行き交ったのも今は昔、路線としては形骸化してしまったものの、山間の静かな駅の雰囲気だけは健在です。晩秋の柔らかな日射しを浴びた好条件で記録しました。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 小春日和

2021-10-24 09:36:05 | 北陸
ようやく準備が整いました。荷物を積み込み出発します。
列車で帰京するつもりが、土壇場で帰り損なったのは一週前のことでした。あの日を境に気候が変わり、冬もかくやと思わせるような肌寒い日が続きました。そして今日は一転、小春日和の陽気です。秋から冬への移り変わりをありあり体感できたことは、何物にも代え難い収穫となりました。川沿いの桜並木が日毎に色づいてきたにもかかわらず、この先の移り変わりを見届けられないのが残念ではありますが、戻った頃には紅葉の盛りを迎えているでしょう。錦繍の金沢も楽しみです。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 二十三日目

2021-10-24 06:38:05 | 北陸
おはようございます。昨日の天気はあたかも冬場のようでしたが、今朝は雲一つない快晴に一変しました。二股に分かれた医王山の頂の中央から、今し方朝日が昇ってきたところです。
三週にわたる滞在はこれで打ち止めとし、長岡に車を置いて帰京した後、翌週末に北海道へそのまま渡るというのが今の時点で描いている構想です。実現すれば、少なくとも来月中旬までこちらに戻ることはありません。晩秋の金沢は今日で見納めです。ひとしきり名残を惜しんでから旅立ちます。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 足止め

2021-10-23 08:59:16 | 北陸
仮に予報が的中すれば、早々に出発したいという考えはあったものの、蓋を開ければ足止めです。しかし、結果としてはこれでよかったともいえます。すぐに出るのはどのみち不可能だったからです。
北海道への遠征を考えていることについては、昨日言及した通りです。一旦帰京した後で、来週末から渡道するというのが目下の構想です。それを前提にすると、今週末に全ての装備を積み込んで金沢を出ることとなります。しかしながら、業務にかまけて旅支度がほとんどできていませんでした。予報通りに晴れたとしても、直ちに出られそうにないのは昨夜の時点で明らかでした。長旅になればなるほど準備万端整えて、心置きなく出発したいと考えるのは人情です。一瞬だけ朝日が射してから曇り、小雨が降ってきたときには、むしろ猶予を与えられたようでした。
新潟発の便に乗るなら、明晩までに長岡へ駒を進めておけばよく、それなら明日出発しても間に合います。最新の予報によると午後から晴れるとはいうものの、ますます日が短くなってきた今の時期、それから出ても帯に短し襷に長しとなってしまいます。天候の回復状況次第では、もう一日とどまることも検討に値しそうです。
コメント

金沢移住顛末記 完結編 - 二十二日目

2021-10-23 06:47:54 | 北陸
おはようございます。夜明けの空の移ろいについては昨日語りましたが、それと並んで印象的なのは朝から虹が架かることです。今朝を含む直近数日で、確かな記憶にある限りでも三度にわたって眺めました。これほどの頻度で見かけるということからして、冬の北陸においては日常茶飯事なのでしょう。冬の雷は何度か経験してきたものの、虹については盲点でした。こちらで生活したからこその発見です。
コメント