日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2021続編 - やまびこ143号

2021-11-12 15:35:56 | 関東
金曜の午後に休みをもらって前泊するのは先々週と同様です。まずは仙台へ下ります。
東北は花見の旅以来の再訪です。しかし、その時に訪ね歩いた場所の中でも、仙台だけは中途半端に終わりました。お門違いな「要請」により、呑み屋が八時で店仕舞いを余儀なくされていたからです。「久遠」の閉店間際に駆け込み、その一軒限りで終わったため、他の店には前年末から一年近く無沙汰していることになります。光のページェントにかこつけて、暮れに再訪するつもりではあるものの、一年もの間を空けたくなかった次第です。
元々の構想では二晩滞在できるはずが、紆余曲折あって今回は一夜限りとなってしまいます。しかし、全くないより一度でもあった方がよいには違いありません。貴重な一夜を大切にしたいものだと思います。

★東京1500/やまびこ143(143B)/1705仙台
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晩秋の大地を行く 2021 - はくたか571号

2021-10-29 17:03:57 | 関東
目論見通り前泊できることになりました。はくたかで新高岡へ戻ります。「北陸ロマン」が流れる西日本所属車のトップナンバーによる運用です。
とにかく先を急ぐなら、15時台の列車で向かう手もありました。その一方で、長旅になればなるほど心置きなく発ちたいと考えるのが人情です。一本見送ったことにより、16時台に雁行するかがやきとはくたかの二者択一となりました。速さにおいて圧倒するかがやきをあえて見送ったのは、高岡駅へ着く時刻にほとんど違いがなかったという事情によります。乗り換えの手間を考えると、階段の上り下りが要る富山より、降りるだけで済む新高岡の方が楽です。ならばそちらでよかろうという結論になりました。この判断は結果として吉と出ます。回送列車で入線してきたことにより、車内清掃があるかがやきよりもかえって早く乗れたからです。急がば回れの諺通りとなりました。

★東京1632/はくたか571(571E)/1924新高岡
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金沢移住顛末記 完結編 - 敷島公園

2021-10-02 14:40:31 | 関東
県都としての存在感はなきに等しい前橋にも、見所が全くないわけではありません。いの一番に挙げられるのはバラ園で名高い敷島公園です。しかし、近年は初夏に訪ねる機会を逃し続け、あまつさえ秋に咲く薔薇も見逃しました。そこで今年は早めに訪ねるも、見頃には程遠かったという顛末です。
都内で先日薔薇を見ていたこともあり、前橋でも期待できるかと思いきや、所々に一輪咲いているだけです。これでは写真に撮っても絵になりません。嗄れた花が残っているだけだった去年より、多少なりともましとはいえ、五十歩百歩ともいえます。10月上旬では早すぎ、11月下旬では遅すぎということになると、再訪するならその中間しかあり得ません。その時期に機会が巡ってくるかどうかは何ともいいがたいものの、教訓としておきましょう。
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金沢移住顛末記 完結編 - 出遅れ

2021-10-02 12:39:40 | 関東
地方都市での生活を経験してみて思うのは、地方暮らしの不便さよりも都会暮らしの煩わしさです。ほんのわずかな出遅れが響き、都内を脱出するだけでも一苦労という経験を、今まで何度も繰り返しました。本日も残念ながら同様でした。台風一過の好天は前から予想されていたため、一刻も早く出たいところではあったのです。しかるに野暮用を片付けるのに手間取って、ようやく出たのが11時でした。その時点で関越道の渋滞は既に解消していたものの、練馬へ至る目白通りの通過に難儀し、一時間近くを要してしまいました。関越道に乗ってからは比較的順調に飛ばし、寄居まで駒を進めたところです。
お上による強硬策はひとまず撤回されたものの、実態は何も変わっていないと感じます。いや、むしろ悪化したとさえいえるでしょう。お門違いな「要請」が、根拠をなくした今もなお罷り通っているからです。いけしゃあしゃあと延長された足止め策で正規料金を払わされるのは癪ながら、関越道は短縮効果の大きい路線でもあります。帰京にあたり長岡から一般道を延々走ってきたことで、そのことを再認識させられました。特に煩わしかったのが熊谷のバイパスを過ぎてから先で、流れは悪くないものの、深夜でも信号待ちが多過ぎるのに閉口しました。群馬までなら正規料金を払ったとしても三千円がせいぜいです。仮に割引が適用されても、その幅は千円足らずに過ぎません。その程度の出費で遅れを挽回できるなら、今回ばかりはやむを得ないと割り切ります。
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金沢移住顛末記 続編 - かがやき503号

2021-09-12 07:33:36 | 関東
残念ながら土曜は棒に振ったものの、同じ轍を踏むことは断じて許されません。始発列車こそ逃したものの、後続列車で出発します。
始発列車の利点のうち最も直接的なのは、目的地にいち早く着くことですが、東北・上越新幹線ではさらに利点が加わります。東海道新幹線とほぼ同等の本数を、4線のホームで捌くために採用されたのは、折り返しの間合いを極限まで切り詰めるという方策でした。そのために行われる電光石火の車内清掃は有名です。ただしよいことばかりでもありません。発車の直前まで待たされ、その限りにおいては始発駅から乗る意味がほとんど失われるからです。それだけに、回送列車で到着し、発車の10分以上前から乗車できたのは助かります。

★東京720/かがやき503(3503E)/950金沢
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金沢移住顛末記 - 細い月

2021-08-07 04:10:43 | 関東
カーテンを閉めずに休むのが長年の習慣です。それを通じて最近感じていたのは、日の出が遅く、日の入りが早くなってきたということでした。立秋を迎える今日の日の出は4時53分、物件の下見に行ったときから一月半ほどで27分早まりました。ただし、今なお四時には東の空が白んできます。その空に細い月が昇ってきたところです。夜が明けきる前に出発します。
姑息な足止め策により、いわゆる休日割引は棚上げにされ続けています。あと一時間早く出て、深夜割引を使いたいのはやまやまでした。しかし、体力に陰りが見え始めた近年、わずかな仮眠をとっただけで出発するという芸当は、ますます厳しくなりつつあります。その結果、日が昇るまでに出られればよしと割り切ったわけなのですが、そのおかげで印象的な月を眺めることができました。旅立ちにふさわしい一幕です。
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五月雨の加賀を行く - かがやき501号

2021-06-25 06:49:03 | 関東
新幹線の開業後、北信越の鉄道網は無残な姿に落ちぶれました。しかし、その新幹線なかりせば、異郷に住むという発想はおそらく生まれなかったでしょう。金沢へ二時間半で行ける効果はたしかに大きいものがあります。始発列車で旅立ちました。
金沢を選んだ決め手として、恵まれた住環境を挙げました。それ以外で大きかった理由の一つに時限性があります。一念発起する上での年齢的な限界が近いのに加え、新幹線の延長まであと三年弱です。その暁には天下の北陸本線も事実上の有名無実の存在となり、金沢以東と全く同じ寂れた路線に転落します。あまつさえ、金沢からは東海、近畿に直通できず、他地域と直結された鉄道は東京行の新幹線だけとなります。陸の孤島になるということです。
そして今回、現地に住むという前提で考えたとき、それだけでは済まないことに気付きました。新幹線に転換されると、現状では五時過ぎに出る上り列車が六時以降、一時前に着く下り列車が当日着に改められ、一時間近く繰り下げ、または繰り上げられることになります。その影響を新幹線の速達効果から差し引くと実質的な効果はなく、あまつさえ乗り継ぎの手間が加わり、料金も引き上げられるということです。新幹線の開業により不便かつ高額になるという状況は、北海道新幹線と変わりません。そうなってから住んでも遅い、今しかないと思ったのが、突拍子もない行動に出た一因なのです。

★東京616/かがやき501(3501E)/845金沢
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北海道の残像 - 帰着

2021-05-23 22:17:45 | 関東
帰宅しました。昼過ぎに出て60km弱走っただけにもかかわらず、意外にも楽しめたというのが実感です。小一時間でセイコーマートへ行けるのが分かったことも収穫でした。いずれ再訪するのも一興でしょう。
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北海道の残像 - 水元公園

2021-05-23 17:50:27 | 関東
セイコーマートだけのために、小一時間車を走らせたりはしません。行こうと思い立ったのは、最近俄に傾倒している珍来と掛け持ちできるからでもあります。しかし、カツ丼とザンギを両方いただいてから、間髪入れずにはしごするのは不可能です。腹がこなれてくるまでの時間稼ぎにかこつけて、水元公園を訪ねます。
三日月湖の畔を囲むこの公園、地図上で見るとかなりの広さです。これだけ広い公園なら、薔薇、紫陽花、花菖蒲のうちどれか一つはあるだろうと見て訪ねると、果たして花菖蒲園があり、早咲きの株が咲いていました。西側の木立に遮られ、かなりの部分が日陰になってはいるものの、むしろこれでよかったともいえます。斜めに射し込む西日の創る陰影が、立体感のある花を一層引き立たせているからです。セイコーマートと花菖蒲、ささやかながらも納得できる収穫でした。
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北海道花見の旅 2021 - 帰着

2021-05-10 22:00:38 | 関東
県道を小刻みに右左折しながら南西へ向かって走ると霞ヶ浦に至ります。早春に走った湖岸の道を辿りつつ、土浦に向かおうという寸法です。牛久の先で6号線に合流し、洗車も済ませて帰宅したのは0時過ぎでした。三度の中断を挟みながらも2600kmを走破し、一月にわたる花見の旅が終わりました。流動的な社会情勢の中、現地の皆様方の善意に支えられ、長旅を乗り切れたことに感謝します。
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北海道花見の旅 2021 - 大洗港

2021-05-09 19:49:19 | 関東
18時間の航海を終えて大洗港に上陸。曇りがちの平板な空は終始変わらず、さしたる見せ場もなかったものの、入港前の一時間ほどは甲板に立ちました。改めて気付いたのは、太平洋フェリーと比べても所要時間に大差がないという事実です。それだけこちらが速いということでもあります。そのことは遠景の流れ方の違いで実感できるものでした。青函航路と比べてしまえば元も子もないものの、南下するほど平坦になる地形の変化も印象的ではありました。一見すると単調でも、いくばくかの見所はあると再発見した次第です。
あとは100km少々を自走するだけです。高速料の割引は非常時を理由に凍結中ですが、そもそも高速道が必要な距離でもありません。国道6号線を避けつつ南下していき、今日中に着けばといったところです。
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東北縦断花見の旅 2021番外編 - はやぶさ51号

2021-05-01 07:30:34 | 関東
一連の騒動は、大都市圏に居住する大量の労働者が一斉に働き、一斉に休む「古い生活様式」のもたらした結果だというのが持論です。かような観点からすれば、直近に再び蔓延し始めたのも当然のことでした。官公庁が一律に三月で年度を区切ることにより、民間もそれに合わせて動くからです。その悪弊こそ是正すべき対象の一つだったにもかかわらず、矛先は相も変わらず「不要不急」の事共に向けられています。忸怩たる思いはあるものの、決まった日にしか休めないのが労働者の宿命です。よりにもよって、五連休の初日から旅を再開する形となりました。
平時なら、始発から昼過ぎまで軒並み満席だったでしょう。前日に早引けし、その日のうちに移動することも検討すべきところでした。結局それをしなかったのは、今朝の列車が十分空いていたからです。特に、六時発の臨時列車はがら空きでした。準備に手間取りこちらの列車に回ったものの、十分空いている状況は変わりません。前後の席と通路を挟んだ反対側は空いており、視界に入る範囲では斜め前にお客がいるだけです。一斉に働き、一斉に休むという悪弊から解放されるのが一番ではありますが、それはどうやら期待すべくもありません。実質的に同じ結果が、現に起こっているだけでもよしとしておきましょう。

★東京656/はやぶさ51(5051B)/1007新青森
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - 狼少年

2021-04-22 07:35:24 | 関東
「はやぶさ・こまち」の混雑を嫌い、後続の列車に乗ったわけなのですが、こちらもがら空きだったわけではありません。二列席に限っていうと、前後がいずれも空いたところは一つも見当たりませんでした。その結果、前が空く席を選んで押さえたものの、この調子なら発車までには売れるだろうとも覚悟しており、実際にもその通りの結果となりました。大宮を出た時点で二列席の窓側がほぼ埋まり、三列席の窓側も半分弱が埋まっています。ついでにいえば、東京駅へ向かう電車も六時台にしてはそこそこ混んでいました。会津からの一時帰京を振り出しに、東北との間を二往復半した中で、がら空きといえるほどに空いていたのは郡山から乗った「やまびこ」だけでした。乗車率だけで判断する限り、お上が叫ぶ「緊急事態」は微塵も感じられません。
思い出すのは「狼少年」の寓話です。いたずらに不安を煽り続けた結果、人々がそれに慣れてしまい、聞く耳を持たなくなったということでしょう。本来規制すべき「集まり」を棚上げにして、「不要不急」の事共に矛先を向けさせたのも一因と思います。「不要不急」かどうかなど、本来なら一義的に決まるものではありません。ところが、営利活動に対する規制は次第に緩和され、今や飲食業と旅行者だけ「不要不急」の事共に耽る不届者とみなされています。人類の活動は多かれ少なかれ病原体をばら撒くものであって、「不要不急」かどうかなど関係ないにもかかわらず、それを基準にお門違いな「要請」を続けた結果がこれなのです。いよいよ現実味を帯びてきた医療機関の「崩壊」も、起こるべくして起きたといってよいでしょう。
しかし、この状況にあってもなお世界的祭典が催されようとしている以上、こちらが「自粛」をさせられるいわれはありません。そうしたところで医療機関は守られず、彼等を盾に「自粛」を迫ったお上の地位と、その後ろ盾となる大企業の利権が守られるだけだからです。
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東北縦断花見の旅 2021完結編 - はやぶさ3号

2021-04-22 07:24:32 | 関東
速さではなく余裕を買った結果です。七時の列車で下ります。
選択肢は実質的に三つでした。六時の「やまびこ」、六時半の「はやぶさ・こまち」とこの列車です。最も早く着くのは「はやぶさ・こまち」ですが、前日の晩に照会したところ、既にそこそこ埋まっていました。直前に売れる分も含めて考えると、窓側がほぼ埋まってもおかしくはない状況でした。あからさまに混んでいるわけではないものの、何かにつけて社会的距離なるものが叫ばれる今のご時世、いささかのためらいを感じたとでも申しましょうか。その結果、直後に出るこの列車に落ち着くという顛末です。
盛岡に着くのは「はやぶさ・こまち」の40分後です。「やまびこ」との比較では10分足らずの違いしかありません。空いていることを何より重視するなら「やまびこ」でもよかったということであり、そうすれば料金も千円以上違いました。それでもこちらを選んだのは、一時間遅く出られることの効果が大きかったからです。業務を終えて準備を整え、晩酌してから休んだのは結局一時過ぎでした。「やまびこ」に乗る前提で考えると、三時間ほどしか休めないということです。もう一時間休めるなら、出費に見合った効果はあると考えました。余裕を買ったと表現したのもそのためです。

★東京708/はやぶさ3(3B)/924盛岡
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東北縦断花見の旅 2021続編 - つばさ121号

2021-04-16 06:12:08 | 関東
週内に二日休みをもらうということは、五日分の業務を三日に詰め込むことでもあり、一日当たりの負荷は当然ながら増してきます。ようやく終わったかと思いきや、直後に急ぎの要件ができ、実質的に終業したのは11時でした。最低限の旅支度だけは済ませたものの、昨日届いた新兵器の設定には手が回りません。束の間の休息を経て、説明書を読み解きながら最小限の準備を整え、慌ただしく出発するという顛末です。
そのようなわけで試し撮りをする時間もなく、つばさ号の乗車位置標示が実質最初の一駒でした。最新鋭機の性能を体感するにはいまだに至っていないものの、いずれ本領を発揮してくれると期待したいものです。

★東京612/つばさ121(121B)/729郡山
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