おはようございます。こちらへ戻ってからというもの、印象的な夜明けを日毎に眺めましたが、今朝の空は分厚い雲に覆われて、朝日など望めそうにもありません。間もなく雨が降り出して、日中は土砂降りになるとの予報が出ています。今日は一度も日の目を見ずに終わりそうです。
外の空気をもう一度吸ってから乗船し、船室に荷物を置いて甲板に出ると、五分以上早く離岸が始まりました。遠ざかる小樽の市街をしばし眺めてきたところです。
11月の上旬という遅い渡道となった今回、懸念していた点がいくつかありました。紅葉の見頃を逃すこと、晴天の日が少なくなること、冬季休業、通行止が徐々に始まることなどです。これらのうち、全くの杞憂だったのは紅葉、いや北海道においては黄葉といった方が適切でしょうか。一昨年に始まる晩秋三部作の中でも、木々の彩りの鮮やかさは今回が一番だったと言い切れます。天候面の懸念は的中したものの、晴れた日とそうでない日が五分五分だったという点で、健闘したとはいえるでしょう。冬季休業、通行止で臍を噛む場面もそれほど多くはありませんでした。むしろ、秋から冬への移り変わりをありありと感じられたという点で、全体を通じてみれば上出来です。ただし、北海道を旅する上で、11月はわずかに遅いとも思いました。木々の彩りも好天であってこそ活きてきます。やはり10月の中旬から下旬にかけてが最善なのかもしれません。
そのようなわけで、終盤における駒の進め方を含めて、いくつかの教訓は残りました。しかし、今年に限っていうならば、お門違いな「要請」の影響を回避する上で、後にも先にも今しかあり得ませんでした。与えられた条件の中で最善を尽くし、この時期ならではの収穫を持ち帰れるのは幸いです。感謝を胸に帰ります。
11月の上旬という遅い渡道となった今回、懸念していた点がいくつかありました。紅葉の見頃を逃すこと、晴天の日が少なくなること、冬季休業、通行止が徐々に始まることなどです。これらのうち、全くの杞憂だったのは紅葉、いや北海道においては黄葉といった方が適切でしょうか。一昨年に始まる晩秋三部作の中でも、木々の彩りの鮮やかさは今回が一番だったと言い切れます。天候面の懸念は的中したものの、晴れた日とそうでない日が五分五分だったという点で、健闘したとはいえるでしょう。冬季休業、通行止で臍を噛む場面もそれほど多くはありませんでした。むしろ、秋から冬への移り変わりをありありと感じられたという点で、全体を通じてみれば上出来です。ただし、北海道を旅する上で、11月はわずかに遅いとも思いました。木々の彩りも好天であってこそ活きてきます。やはり10月の中旬から下旬にかけてが最善なのかもしれません。
そのようなわけで、終盤における駒の進め方を含めて、いくつかの教訓は残りました。しかし、今年に限っていうならば、お門違いな「要請」の影響を回避する上で、後にも先にも今しかあり得ませんでした。与えられた条件の中で最善を尽くし、この時期ならではの収穫を持ち帰れるのは幸いです。感謝を胸に帰ります。
上陸から1530km, 出発から2650km走ったところで完結です。直前にフェリー乗り場へ入っていったのは富山ナンバーの車でした。このことからもお分かりの通り、小樽港から帰ります。
去年ほどの長旅にしない方針は、出発前から繰り返し言及してきた通りです。しかるに苫小牧から帰るつもりでいたのは、仙台に寄るためでした。車での移動を前提にした場合、金沢への転居によって極端に行きづらくなる地域は少なく、それが転居を決めた理由の一つでもありました。ただし、東北は数少ない例外の一つです。最も近い会津でも400km以上離れており、一泊で行ける範囲を超えてしまいました。仙台に至っては東京から大阪並みの距離があります。それだけに、北海道からの帰りに是非とも訪ねたかった次第です。
仮に昨日で切り上げるなら、新潟行のフェリーはそもそも休航です。苫小牧から仙台へ渡る以外の選択肢は事実上ありませんでした。しかし、一日足止めされたことにより事情が大きく変わりました。今日までは好天だったのに対し、明日は日がな一日本降りという無情の予報が出ているのです。昨日の便で仙台へ着くことができれば、まずお昼に牛タンをいただき、しかる後に郊外で紅葉狩りをして、最後に一献傾けてから列車で帰京するつもりでした。週末に復帰した後は、会津若松と長岡を経て金沢へ戻ろうという寸法です。しかし、明日仙台に着いたとしても、本降りの雨ではやることがありません。昼から夜まで使い道のない時間ができてしまう見通しとなるに至って、俄に浮上してきたのが新潟行のフェリーでした。
下船した後は会津へ向かい、車を置いて帰京するというのが明日の行程です。今週末は列車で仙台へ行ってから高速バスで会津へ向かい、そこから先は当初描いていた行程を辿ります。経路としてやや不自然な形にはなるものの、仙台に滞在する理由が失われた現状では、会津までの距離を短縮できる新潟経由が得策だろうと判断しました。それにもまして大きかったのは、北陸へ直帰する選択肢を残せることです。仮に今週末の天候にも多くを期待できないようなら、仙台を切って帰りをその分繰り上げることも検討に値します。しかるに一旦仙台に上陸すれば後に引けなくなってしまうのが、新潟へ向かうことにした直接の理由といってもよいでしょう。
そのようなわけで、旅の結末は流動的となってきました。まずは会津と北陸のいずれへ向かうかについて、新潟港に降り立ってから再度検討してみます。
去年ほどの長旅にしない方針は、出発前から繰り返し言及してきた通りです。しかるに苫小牧から帰るつもりでいたのは、仙台に寄るためでした。車での移動を前提にした場合、金沢への転居によって極端に行きづらくなる地域は少なく、それが転居を決めた理由の一つでもありました。ただし、東北は数少ない例外の一つです。最も近い会津でも400km以上離れており、一泊で行ける範囲を超えてしまいました。仙台に至っては東京から大阪並みの距離があります。それだけに、北海道からの帰りに是非とも訪ねたかった次第です。
仮に昨日で切り上げるなら、新潟行のフェリーはそもそも休航です。苫小牧から仙台へ渡る以外の選択肢は事実上ありませんでした。しかし、一日足止めされたことにより事情が大きく変わりました。今日までは好天だったのに対し、明日は日がな一日本降りという無情の予報が出ているのです。昨日の便で仙台へ着くことができれば、まずお昼に牛タンをいただき、しかる後に郊外で紅葉狩りをして、最後に一献傾けてから列車で帰京するつもりでした。週末に復帰した後は、会津若松と長岡を経て金沢へ戻ろうという寸法です。しかし、明日仙台に着いたとしても、本降りの雨ではやることがありません。昼から夜まで使い道のない時間ができてしまう見通しとなるに至って、俄に浮上してきたのが新潟行のフェリーでした。
下船した後は会津へ向かい、車を置いて帰京するというのが明日の行程です。今週末は列車で仙台へ行ってから高速バスで会津へ向かい、そこから先は当初描いていた行程を辿ります。経路としてやや不自然な形にはなるものの、仙台に滞在する理由が失われた現状では、会津までの距離を短縮できる新潟経由が得策だろうと判断しました。それにもまして大きかったのは、北陸へ直帰する選択肢を残せることです。仮に今週末の天候にも多くを期待できないようなら、仙台を切って帰りをその分繰り上げることも検討に値します。しかるに一旦仙台に上陸すれば後に引けなくなってしまうのが、新潟へ向かうことにした直接の理由といってもよいでしょう。
そのようなわけで、旅の結末は流動的となってきました。まずは会津と北陸のいずれへ向かうかについて、新潟港に降り立ってから再度検討してみます。
道内での全行程が実質的に終わりました。あとはフェリーが出る港まで走るだけです。富良野で入れた燃料をほぼ消費したため、宇佐美で道内最後の給油を済ませます。近年道内ではホクレンを専ら贔屓にしているため、最後もそれを貫きたいのはやまやまながら、時間には最小限の余裕しかないこともあり、沿道にある給油所を優先したという次第です。
電車を撮るという着想は閃きによるものでしたが、是非とも行こうと昨日のうちから決めていたのが藻岩山です。昨晩は「ふらの」が早仕舞いすると知り、あちらへ急行した結果、夜景を眺める機会を逃してしまいました。しかしよくよく考えると、白昼に訪ねたことがありません。ならば今日再挑戦するのもよかろうと思い直した次第です。
雨に祟られ散々だった昨日を経て、今日は再び晴れました。しかし、宿を出るなり気付いたのは、空の青さが一昨日に及ばず、遠景も若干霞んでいることでした。しかも、こちらへ着いた頃から空全体に薄雲が出て、日射しも弱くなりました。一昨日の空の下ならば、かなり違っただろうと考えてしまうのは人情です。とはいえ、一昨日来てみたかったと臍を噛むつもりは特にありません。もしニセコまで足を延ばしてこの天候だったとすれば、なおさら惜しく思ったに違いないからです。昨日惨敗した分を多少なりとも挽回したいという目的を果たせたことに、心から感謝したいものだと思います。
九日にわたり滞在して、曇か雨で使い物にならなかった日は四日ありました。見方によっては日程の半分強しか活かせなかったということですが、実質二日は使えなかった昨季に比べ、今季が全く振るわなかったとはいえません。過大な期待をしていなかった上での結果がこれならば、むしろ上出来とさえ思います。とはいえ昨日で終わっていれば、後味は相当悪くなっていたでしょう。最後に晴れたことの恩恵は絶大でした。
雨に祟られ散々だった昨日を経て、今日は再び晴れました。しかし、宿を出るなり気付いたのは、空の青さが一昨日に及ばず、遠景も若干霞んでいることでした。しかも、こちらへ着いた頃から空全体に薄雲が出て、日射しも弱くなりました。一昨日の空の下ならば、かなり違っただろうと考えてしまうのは人情です。とはいえ、一昨日来てみたかったと臍を噛むつもりは特にありません。もしニセコまで足を延ばしてこの天候だったとすれば、なおさら惜しく思ったに違いないからです。昨日惨敗した分を多少なりとも挽回したいという目的を果たせたことに、心から感謝したいものだと思います。
九日にわたり滞在して、曇か雨で使い物にならなかった日は四日ありました。見方によっては日程の半分強しか活かせなかったということですが、実質二日は使えなかった昨季に比べ、今季が全く振るわなかったとはいえません。過大な期待をしていなかった上での結果がこれならば、むしろ上出来とさえ思います。とはいえ昨日で終わっていれば、後味は相当悪くなっていたでしょう。最後に晴れたことの恩恵は絶大でした。
図らずも巡ってきた一日をどのように生かすか思案した結果、お誂え向きの使い道が閃きました。まずは札幌市電を撮影します。冬場に撮ったことはあるものの、雪のない時期は久々で、機材がデジタルになってからは初めてです。とはいえ、それだけのためにわざわざ延泊するほどの代物でもありません。お誂え向きと形容したのはそのためです。
現在の気温は6度、それでいながら上着要らずの小春日和です。日がな一日雨に降られた後だけに、暖かい日射しがなおさらありがたく感じられてきます。雪に閉ざされる真冬にあってはなおさらでしょう。北国の暮らしに思いを致す一幕です。
現在の気温は6度、それでいながら上着要らずの小春日和です。日がな一日雨に降られた後だけに、暖かい日射しがなおさらありがたく感じられてきます。雪に閉ざされる真冬にあってはなおさらでしょう。北国の暮らしに思いを致す一幕です。
札幌は一泊だけで十分というつもりだったこともあり、もう一泊したことによる実質的な上積みは乏しいものがありました。最大の収穫といえば法華クラブに泊まれたことです。日曜だった昨晩は朝食付でも五千円台だったため、他と比べるまでもなく即決という結果でした。ホテルハシモトには何ら不足を感じません。大都市であの料金を維持しているのは天晴れで、実を取るならあちらが一番とさえ思います。とはいえ、これが道内最後の夜ともなると、華を添えたくなるのは人情です。かような観点からすると、法華クラブの朝食で締めくくるのが理想的でした。有終の美を飾れたことに感謝します。
おはようございます。旅を長らく続けていると、何日目なのかよく分からなくなってきます。改めて指折り数えてみたところ、今日が11日目でした。例年よりも手短にするつもりのはずが、道内だけで八泊もしたことになります。去年はさらに一泊してから道南へ向かい、列車で一旦帰京するという顛末でしたが、今日はフェリーが出る苫小牧か小樽まで走り、長きにわたる道内滞在を締めくくります。どこから船に乗るのかさえいまだに決めかねているのは、昨日帰り損なったことにより、どのようにして金沢へ戻るかが悩ましくなってきたからに他なりません。最後まで葛藤し続けることになりそうです。
昨日も今日も微妙な判断を迫られ、必要以上に疲れました。出発からの走行距離が2600kmに達したところで投宿です。今日は札幌に泊まります。
滞在を延ばすかどうかの判断は思ったよりも簡単でした。今日の天候がひどすぎて、終わるに終われないからです。再三力説してきた通り、今年は雪が降りだす前に北海道へ渡れただけでも十分というつもりでした。直近の二年にも勝る成果を求めていたわけではありません。今日も上陸初日並みの天候であってくれれば十分という考えでした。曇りがちでも要所で晴れれば、それを花道にして幕を引こうという寸法です。ところが、曇の予報とは裏腹に、三時頃まで雨が延々降り続けました。曇のはずがおおむね晴れた一昨日とは対照的な結果に至り、このままではさすがに終われないという考えが、比較的早い段階から頭をもたげていた次第です。
そのようなわけで、延泊の判断自体は簡単だったのに対し、どこに泊まるかが難題でした。延泊してまで行きたい場所がないことは今朝方言及した通りです。それと同様、是非もう一泊したいと思うところもありませんでした。しいて挙げれば札幌か、萱野のライダーハウスかという状況でかなり逡巡し、結局前者に落ち着いたものの、積極的な理由は特になかったため、これが最善の判断なのかはいまだに確信できません。
結果として、昨日の時点で小樽ではなく函館へ向かうべきでした。職場からもらった休みは明後日までです。仮に昨夜が函館なら、今日のフェリーで青森に渡り、弘前、盛岡まで駒を進め、車を置いて帰ったでしょう。それに対して現時点での修復策は、明日のフェリーで仙台に渡り、そこに車を置いて一旦帰るというものです。前者の場合、再開後は実質的に一日遅れとなるものの、青森、弘前、盛岡の順に三ヶ所も寄り道できるのであれば、あながち悪くありません。なぜ三ヶ所も違ってくるかと考えてみるに、一日遅れとなるのを甘受することによる影響と、明日が船中泊から宿泊になることによる影響があり、残りは今日の使い道に差がつくことによる影響です。今日函館から出発すれば、青森までの移動日となっていたはずが、雨で足止めされたことにより、実質的に一日無駄にしてしまったのは痛すぎます。金沢へ早く戻りたいという焦りのせいで、あえて一日延ばすという選択に気付けなかったの敗着となりました。とはいえ臍を噛んでいる暇はありません。今考えるべきはどのようにして立て直すかです。これは明日の使い道にとどまらず、金沢へいつ、どのようにして戻るかという問題にも及びます。明日も必要以上に逡巡しそうです…
滞在を延ばすかどうかの判断は思ったよりも簡単でした。今日の天候がひどすぎて、終わるに終われないからです。再三力説してきた通り、今年は雪が降りだす前に北海道へ渡れただけでも十分というつもりでした。直近の二年にも勝る成果を求めていたわけではありません。今日も上陸初日並みの天候であってくれれば十分という考えでした。曇りがちでも要所で晴れれば、それを花道にして幕を引こうという寸法です。ところが、曇の予報とは裏腹に、三時頃まで雨が延々降り続けました。曇のはずがおおむね晴れた一昨日とは対照的な結果に至り、このままではさすがに終われないという考えが、比較的早い段階から頭をもたげていた次第です。
そのようなわけで、延泊の判断自体は簡単だったのに対し、どこに泊まるかが難題でした。延泊してまで行きたい場所がないことは今朝方言及した通りです。それと同様、是非もう一泊したいと思うところもありませんでした。しいて挙げれば札幌か、萱野のライダーハウスかという状況でかなり逡巡し、結局前者に落ち着いたものの、積極的な理由は特になかったため、これが最善の判断なのかはいまだに確信できません。
結果として、昨日の時点で小樽ではなく函館へ向かうべきでした。職場からもらった休みは明後日までです。仮に昨夜が函館なら、今日のフェリーで青森に渡り、弘前、盛岡まで駒を進め、車を置いて帰ったでしょう。それに対して現時点での修復策は、明日のフェリーで仙台に渡り、そこに車を置いて一旦帰るというものです。前者の場合、再開後は実質的に一日遅れとなるものの、青森、弘前、盛岡の順に三ヶ所も寄り道できるのであれば、あながち悪くありません。なぜ三ヶ所も違ってくるかと考えてみるに、一日遅れとなるのを甘受することによる影響と、明日が船中泊から宿泊になることによる影響があり、残りは今日の使い道に差がつくことによる影響です。今日函館から出発すれば、青森までの移動日となっていたはずが、雨で足止めされたことにより、実質的に一日無駄にしてしまったのは痛すぎます。金沢へ早く戻りたいという焦りのせいで、あえて一日延ばすという選択に気付けなかったの敗着となりました。とはいえ臍を噛んでいる暇はありません。今考えるべきはどのようにして立て直すかです。これは明日の使い道にとどまらず、金沢へいつ、どのようにして戻るかという問題にも及びます。明日も必要以上に逡巡しそうです…
一連の騒動が多少なりとも沈静化した影響か、小樽の宿は混んでいました。繁華街が徒歩圏内で、手の出る値段の宿となると、実質的には二軒残っているだけでした。そのうちの一つはドーミーインのカプセルです。ドーミーインのカプセルルームの快適さは、定宿としている長崎のそれでよく知っており、何らの不足はありませんでした。しかし、千円少々の違いで個室に泊まれる宿があるなら、そちらを選ぶ手もあります。昨晩はOYO THE GREEN OTARUの世話になりました。
OYOを名乗る宿が各地に増えてきました。海外からこちらに進出してきたと小耳に挟んだことがあります。ここが独特なのは、地場の宿に居抜きで出店することです。観光客の需要を見込める宿を主体にしていることも特徴として挙げられます。当館は古いビジネスホテルの居抜きと見られ、一階こそ小ぎれいに改装されてはいるものの、客室にはかなりの年季が入っています。しかし、これで素泊まり三千円台なら何もいうことはありません。選択肢がごく限られる状況で、救いの神となってくれたことに感謝します。
OYOを名乗る宿が各地に増えてきました。海外からこちらに進出してきたと小耳に挟んだことがあります。ここが独特なのは、地場の宿に居抜きで出店することです。観光客の需要を見込める宿を主体にしていることも特徴として挙げられます。当館は古いビジネスホテルの居抜きと見られ、一階こそ小ぎれいに改装されてはいるものの、客室にはかなりの年季が入っています。しかし、これで素泊まり三千円台なら何もいうことはありません。選択肢がごく限られる状況で、救いの神となってくれたことに感謝します。
おはようございます。「はつ花」を辞去して宿へ戻る途中、上空はまだ星空でした。しかし今朝、窓の外は無情の雨に一変しました。道東にいた頃と比べても大差なく、道中一の快晴だった昨日との落差を強く感じます。
悩ましいことに、明日は再び晴の予報が出ています。さらに一日延ばすことにより、有終の美を飾れるということです。「迷ったら買え」の原則からすれば、買うべきところではあるのかもしれません。実際にそうしたことも何度かありました。しかし、そのときと明らかに異なる点が一つあります。さらに一日延ばしても、その一日で行きたい場所がないのです。「迷ったら買え」が原則とはいっても、買うには先立つものが要ります。ここでいう先立つものとは、金沢への帰りが延びるという代償です。それと引き換えにしてもよいと思える妙案があれば、滞在をさらに一日延ばすにやぶさかではありません。最後まで葛藤を続けることになりそうです。
悩ましいことに、明日は再び晴の予報が出ています。さらに一日延ばすことにより、有終の美を飾れるということです。「迷ったら買え」の原則からすれば、買うべきところではあるのかもしれません。実際にそうしたことも何度かありました。しかし、そのときと明らかに異なる点が一つあります。さらに一日延ばしても、その一日で行きたい場所がないのです。「迷ったら買え」が原則とはいっても、買うには先立つものが要ります。ここでいう先立つものとは、金沢への帰りが延びるという代償です。それと引き換えにしてもよいと思える妙案があれば、滞在をさらに一日延ばすにやぶさかではありません。最後まで葛藤を続けることになりそうです。
ニセコパノラマラインから下山する途中、車載の温度計が一瞬0.5度となりました。一帯が寒いだけかと思いきや、小樽も5度しかありません。この時間帯で比べると、8度前後というのが道中を通じて最も多かったような気がします。去年より半月遅い時期に訪ねたにもかかわらず、気候はむしろ暖かくなり拍子抜けしていましたが、最終盤で時期相応になってきたということでしょうか。札幌から約250km走ったところで投宿です。
昨夜の時点で、今日を最後に滞在を切り上げることも考えていると言及しました。しかし、その選択肢は比較的早い段階でなくなりました。明日が立冬だからです。晩秋の中でも最末期というべき時期に訪ねた今回、直近の二年にも増して秋から冬への移り変わりを実感しました。それ故に、冬を待たずに離道するのが惜しまれたとでも申しましょうか。初雪を見届けるのは無理としても、あと一日待てば暦が変わるなら、それまでいようと思い至った次第です。
そのようなわけで、滞在を延ばすことには迷いがなかったものの、どこに泊まるかで葛藤しました。例年よりも駆け足で回り、紅葉の盛りまでには金沢へ戻るというのが今回の旅の趣旨でした。延泊するなら新潟行のフェリーが出る小樽が最も順当です。しかし、ニセコまで足を延ばしたことにより、函館が俄に頭をもたげてきます。というのも、ニセコを起点にした場合、小樽までが90kmほどなのに対して、函館でも160kmほどとなり、道内の道路事情を考えるとさほどの違いはないからです。翌日のことを考えても、上陸後既に一回訪ねた小樽より、函館の方が楽しめます。次第に暗くなっていく中、五分五分のところで迷い続けました。
巡り巡って小樽に落ち着いたのは、双方の良し悪しよりもその先を見据えたからに他なりません。函館まで走るだけならよいとしても、そこから道央まで戻るのは面倒です。さりとて青森から東北を南下しながら帰ろうにも、今年に限りそうしたいという意欲が湧きませんでした。逆の経路を花見の旅で経験しているのに加え、相応の時期に帰れることも今回の旅においては重要だからです。来たる週末までに戻るという前提で、少なくとも仙台か新潟まではフェリーに乗るのが出発前から描いていた構想でした。それを今更覆す決断まではできなかったのが真相です。
ただし、このような決断をするに至ったのは、花見の旅で函館に四連泊したのに加え、明日の天候に大差がないのも一因です。函館に長らく無沙汰をしていたり、道央よりも道南の天気がよかったりすれば、逆の結果になっていたかもしれません。かなり微妙な判断でした。
昨夜の時点で、今日を最後に滞在を切り上げることも考えていると言及しました。しかし、その選択肢は比較的早い段階でなくなりました。明日が立冬だからです。晩秋の中でも最末期というべき時期に訪ねた今回、直近の二年にも増して秋から冬への移り変わりを実感しました。それ故に、冬を待たずに離道するのが惜しまれたとでも申しましょうか。初雪を見届けるのは無理としても、あと一日待てば暦が変わるなら、それまでいようと思い至った次第です。
そのようなわけで、滞在を延ばすことには迷いがなかったものの、どこに泊まるかで葛藤しました。例年よりも駆け足で回り、紅葉の盛りまでには金沢へ戻るというのが今回の旅の趣旨でした。延泊するなら新潟行のフェリーが出る小樽が最も順当です。しかし、ニセコまで足を延ばしたことにより、函館が俄に頭をもたげてきます。というのも、ニセコを起点にした場合、小樽までが90kmほどなのに対して、函館でも160kmほどとなり、道内の道路事情を考えるとさほどの違いはないからです。翌日のことを考えても、上陸後既に一回訪ねた小樽より、函館の方が楽しめます。次第に暗くなっていく中、五分五分のところで迷い続けました。
巡り巡って小樽に落ち着いたのは、双方の良し悪しよりもその先を見据えたからに他なりません。函館まで走るだけならよいとしても、そこから道央まで戻るのは面倒です。さりとて青森から東北を南下しながら帰ろうにも、今年に限りそうしたいという意欲が湧きませんでした。逆の経路を花見の旅で経験しているのに加え、相応の時期に帰れることも今回の旅においては重要だからです。来たる週末までに戻るという前提で、少なくとも仙台か新潟まではフェリーに乗るのが出発前から描いていた構想でした。それを今更覆す決断まではできなかったのが真相です。
ただし、このような決断をするに至ったのは、花見の旅で函館に四連泊したのに加え、明日の天候に大差がないのも一因です。函館に長らく無沙汰をしていたり、道央よりも道南の天気がよかったりすれば、逆の結果になっていたかもしれません。かなり微妙な判断でした。
倶知安からは去る五月と同じ経路を辿って小樽に戻りました。旭展望台から夜景を眺めるのは初めてかもしれません。そのように思うのは、展望台がやたらに明るいにもかかわらず、そのことが全く記憶にないからです。街灯があってくれるのは助かるものの、案内板に強い照明が向けられて、その照り返しで雰囲気が損なわれてしまっているのは惜しまれます。
ツーリングマップル推奨のニセコパノラマラインに入り、冬季通行止となる地点まで走ったところで日が暮れました。羊蹄山の山麓を周回したいところでしたが、日の入りの時刻からして厳しかろうと判断し、こちらへ回った次第です。結果として、この判断は正解だったことになります。北海道を旅していても、これだけの好天に恵まれることは多くありません。天候面で直近二年に及ばなかった本活動ではありますが、いわば最大瞬間風速という観点で捉えると今日が一番でした。
国道の長いトンネルを抜けたところ、まず右前方にニセコ連山が、次いで左に羊蹄山が現れました。国道を逸れて農道に入るや否や、真正面に羊蹄山が鎮座するお誂え向きの眺めが広がったため、車を止めたところです。ニセコ連山が強い逆光となっているのに対し、羊蹄山は斜めから午後の日射しを浴びており、上空に漂う雲と手前で輝く落葉松がよい点景になっています。札幌から100km走ってきた甲斐はあったと実感できる眺めです。